[ファイトクラブ]豪華カードぞろいのUFC 211~巨漢同士のド突き合い、ミオシッチvsドス・サンドス2~最軽量女子”氷の女王”ヨアンナV5戦~エドガー、アルヴァレスも!

[週刊ファイト5月18日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

米テキサス州ダラスのアメリカン・エアラインセンターで開催されるUFC 211はヘビー級&女子ストロー級タイトル戦など豪華カードが目白押しだ。元ライト級王者で絶対折れない心を持つ“UFCの幕之内一歩”エドガー。青木真也をKOした元ライト級王者エディ・アルヴァレス。さらに、“UFC一の寝ワザ師”マイア――――必見の大会だ!

文:稲垣 收

・マーク・ハント、アリスターらを4連続KOの王者ミオシッチvsハント、ミルコ、ミオシッチを破ったドス・サントス――――王者のリベンジなるか?
・ポーランドの“氷の女王”ヨアンナvsブラジルのジェシカ
・UFCの『はじめの一歩』エドガーvsBJ・ペンをKOしたロドリゲス
・青木真也KOしたアルヴァレスの再起戦
・“世界一の寝ワザ師”マイアvs“戦極出身でカウボーイKOストライカー”マスヴィダル

UFC 211は「Biggest, Baddest Card of the Year」(今年最大で最高にヤバいカードぞろいの大会)と呼ばれるほど好カードのそろった豪華大会だ。カードを見ただけでもワクワクする。

ハント、アリスター、ヴェウドゥムらを4連続KOの王者ミオシッチと
ハント、ミルコを破ったドス・サントス。王者のリベンジなるか?

まずメインではヘビー級のKOパンチャー同士が激突するタイトル戦。“地上最強の男”を決める戦いと言っていいだろう。

王者スティーペ・ミオシッチはハイスクール時代に野球、アメフト、レスリング部に所属した“スポーツ万能選手”で、大学時代にはレスリングのNCAAディヴィジョン1で活躍。野球ではサードで強打者。クリーヴランド州代表チームのメンバーにもなり、メジャーリーグのスカウトから注目された存在だった。また、アマチュア・ボクシングでも2009年に州のゴールデン・グローブ大会で優勝している。

たぐいまれなる身体能力の高さを活かして元K-1王者のマーク・ハントをTKOし、前回は昨年9月に元K-1&DREAM王者アリスター・オーフレイムにも1R TKO勝ちしている。ファブリシオ・ヴェウドゥム、アンドレイ・アルロフスキーら2人の元UFCヘビー級王者にも1R KO勝利しており、現在4連続KO中で、ここ3戦はすべて1R KOだ。

まさに“地上最強の男”と言っていいだろう。

ちなみにミオシッチはクロアチア系アメリカ人で、ミルコ・クロコップの大ファン。だからミルコと似た、クロアチア国旗をあしらったスパッツで試合をしているのだ。
(クロアチア人には「ッチ」で終わる姓が多い。ミルコの本名もミルコ・フィリポヴィッチだ。また、初代UFCウェルター級王者パット・ミレティッチもクロアチア系アメリカ人だ。)

そんなミオシッチを最後に破ったのが今回の挑戦者、ジュニオール・ドス・サントス。“柔術マジシャン”アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラの弟子のブラジル人で、ハントやケイン・ヴェラスケス、フランク・ミアをKOした元ヘビー級王者だ。

ノゲイラの弟子ながら、主武器はボクシング技術で、強烈なアッパーとフック、そしてヘビー級とは思えぬ素早いフットワークで多くの強豪をマットに沈めてきた。ノゲイラのボクシング・コーチでもある名将ルイス・ドリアからパンチの手ほどきを受け、元UFCミドル級絶対王者アンデウソン・シウバともスパーリングを積んでスピードに磨きをかけたのだ。

またK-1で活躍した極真空手ブラジル支部のグラウベ・フェイトーザからコーチを受けていたこともあり、ハントには、グラウベから学んだ後ろ回し蹴りでKO勝利している。

両雄は前回、2014年12月に行われたUFC on FOX 13のメインで対決し、攻めては返す大激戦の末、ドス・サントスが判定で勝利を収めた。この試合は大会ベスト・ファイトに選ばれ、両者はファイトマネー以外に5万ドル(500万円以上)の名勝負ボーナスを獲得している。

ミオシッチに勝利した後、ドス・サントスはアリスターに2R TKO負けを喫した。だが昨年4月のUFCファイトナイトではベン・ロスウェルと戦い、ジャッジ3者とも50―45を付けるフルマークの判定で勝利した。

今回の再戦で、王者ミオシッチは過去に土をつけられた宿敵ドス・サントスにリベンジを果たすことができるのか?

それとも、ドス・サントスがミオシッチを撃破して、4年半ぶりに王座に返り咲くのか?

両者ともにボクシングが得意なので、超ド級の激しい打撃戦が期待される。
“真の地上最強”は、どっちだ――――?

ドス・サントスは4年半ぶりに王座返り咲きなるか?

“氷の女王”ヨアンナvsジェシカ・アンドラージ

「スシも牛丼も日本人も大好きよ!というヨアンナ。本人のInstagramよりモデルさながらのかわいらしいルックスでありながら、試合になると容赦なく相手を血祭りにするアグレッシブ・ファイターで、“氷の女王”の名がふさわしいヨアンナ・イェンジェイチック。UFCの最軽量級である女子ストロー級で、無敵の存在だ。

K-1で4度優勝した“ミスター・パーフェクト”ことアーネスト・ホーストの弟子で、元キック世界王者のヨアンナはポーランド出身。パンチ、キック、ヒジ打ち、ヒザ蹴りの高速連打を武器とする。

自身のキックの試合や、ホーストの応援で何度も来日したことがあり、「日本の人たちもスシと牛丼大好き!」と筆者がインタビューした際、嬉しいことを言ってくれた。

現在は堀口恭司も所属するフロリダのアメリカン・トップチームで、元WEC王者マイク・ブラウンのコーチを受け、さらに強さに磨きをかけている。ブラウンはユライア・フェイバーに2度勝利した男である。

名門ジムATTで堀口恭司も指導する名コーチ、マイク・ブラウン(右)とヨアンナ。ブラウンは元WEC王者でユライア・フェイバーを2度破った男だ。「最高のコーチの1人と技術を磨いてるわ」(ヨアンナ)。ヨアンナの本人ツイッターより。 pic.twitter.com/CeXkgstosQ

ヨアンナはキックボクシングやムエタイではプロ・アマ合わせて60勝以上しており、何度も世界王者になっている。総合では、13戦全勝。2015年にカーラ・エスパルザをTKOしてUFCの女子ストロー級王座を奪取、これまで4度の防衛に成功している。

対する挑戦者のジェシカ・アンドラージはブラジル出身で、もともとは2階級上のバンタム級で戦っていた選手だ。TUFで活躍したラケル・ペニントンとは1勝1敗で、大型女子ファイターのサラ・モラースにも勝利した。
昨年6月のラケルとの再戦に敗れた後、ストロー級に転向し、現在3連勝中。ジェシカ・ペネ、ジョアンヌ・カルダーウッド、アンジェラ・ヒルを下し、2連続で“名勝負ボーナス”もゲットしている。

UFC出場前には、元ボクシング世界王者&キックのバルカン王者ドゥダ・ヤンコヴィッチにギロチン・チョークで一本勝ちしている。

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