これが障害者プロレス ドッグレッグスだ!

 障害者を本気で蹴る男がいる。それが、本当のコミュニケーションにつながる道だと信じて。
 北島行徳。自らも「アンチテーゼ北島」としてリングに立つ彼は、既存のボランティア活動に飽きたらず、障害者同士のケンカをきっかけに障害者プロレス団体「ドッグレッグス」を立ち上げた。ドッグレッグスのリングには新たなる表現の場を求めた障害者たちが集い、障害者同士で、あるいは健常者とすら死闘を演じる。

「障害者プロレス」と言うと見せ物的な興行を想像しがちだが、ほとんどの試合はガチの総合格闘技である。たとえば先頃無差別級王者から転落したばかりの鶴園誠は、脊髄損傷で下半身が全く動かないが、車椅子生活で鍛え上げた上半身から繰り出されるパンチとスリーパーホールドは健常者をも易々と仕留める。その鶴園から無差別級王者を奪ったのも、難聴の陽ノ道である。

 ドッグレッグスのリングに集うのは障害者だけではない。知的障害は当然として引きこもりや鬱病、果てはロリコンまでがリングに上がる。そこで繰り広げられるドラマは、健常者同士が戦うリングのそれに勝るとも劣らない。
 本書は8月1日に開催された大会「きっと生きている」のレポートを中心に、ドッグレッグスへのガイドブックになるよう心がけて編集した。
 ドッグレッグスのディープな世界へようこそ。

責任編集:山口敏太郎事務所 DENNY喜多川

▼まえがき
▼第79回興行8・1「きっと生きている」レポート
▼ドッグレッグス選手名鑑
▼ドッグレッグスの誕生と歴史
▼北島行徳インタビュー
▼サンボ慎太郎・愛人(ラン・マン)インタビュー
▼北島氏ドッグレッグス関連書籍レビュー
▼4・25「ここまで生きる」レポート

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これが障害者プロレス ドッグレッグスだ!

商品コード miruhonnet013

価格 315 円

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