TNA存続崖っぷち!スパイクTVが10月での放送契約終了を通告

10・12『BOUND FOR GLORY』開催を発表するWRESTLE-1武藤敬司、TNAディクシー・カーター両社長 (c)TNA
 『マット界舞台裏』記事にて何度も危機をお伝えしてきた件となるが、ついに現地時間金曜25日(日本では土曜)、デキシー・カーター女帝が幹部を招集して「満足なプロモーションをしてもらえないからスパイクTVを去ることにした」と告げたのだとされる。また翌日には、さらなる内部者にも伝達して回ったらしい。
 しかしながら、別の情報源からはスパイクTVのほうが、「10月の契約切れをもって新規の更新契約は出さない」と非情通達したとも伝えられている。
 現在、現地時間木曜夜に2時間枠で放送されている『Impact Wrestling』だが、視聴率は1%を切っている(先週のRAWは3%)とはいえ、ケーブル局番組としては決して悪くない数字であり、スパイクTVの他の番組と比べてもむしろ目玉番組となる恰好だが、この決定は「完全にクビにしたはずの悪名高きシナリオ・ライターのビンス・ルッソが、未だTNAと関わっていることが間違いEメール送信から発覚、これを知ったスパイク編成局長が、最後の決断に至った」とも事情通は伝えている。
 情報が漏れ始めたことを知ったディクシー・カーターは、さっそく「我々は未だ更新契約にサインしていない。現在継続交渉中」との声明を出したが、これは火消しと考えるのが順当。土壇場の逆転で、減額を飲む代わりに継続という可能性がゼロではないのかもだが、情報の伝わり方のパターンを見る限りは「スパイクTVから切られた」で間違いなく、2002年創立、2005年10月からスパイクTV放送のTNAは重大な存続の岐路に立たされた。
 もちろん、TNAが他のケーブル局に売り込むことは”通達”以降は自由だし、それが上手くいく可能性もあるが、いずれにせよ減額が必至となれば財政面ではさらなるピンチ。すでにハルク・ホーガン、スティング、カート・アングル(10月終了)らが去った事実とあわせて、さらなる規模縮小は避けられず、このまま一気に団体崩壊もありえる情勢となってしまった。
140728TNAwolves0721
7・6W-1両国大会ではアメリカン・ウルブスがタッグ王座防衛、次期シリーズはカズ・ハヤシ&近藤修司組と抗争
140728TNAwolves0721B
マット界舞台裏7月17日号秋山全日W-1両国USTREAM新日シン華名BLADEラウェイ魔界錬闘会

 TNAとスパイクTVは2005年から契約。スパイクTVがWWEのRAWと契約が切れた事(RAWはUSAネットワーク復帰)と、TNAがスティングと正式契約する事になった為、放送が決定した。2006年にはMMAに転向するという理由でWWEを離脱したカート・アングルが電撃移籍、更に2009年にはハルク・ホーガン、エリック・ビショフと契約して2大メジャー団体と認められる様になった。
 しかし、ホーガンの意向でリック・フレアー、スコット・ホールらレジェンドを集結させ費用がかかり、更に放送時間をRAWと同じ月曜日に変更させた為、視聴率的に苦戦する事になる。2010年にはスティング、ケビン・ナッシュ、スコット・スタイナー、ブッカーTという大物が相次いで離脱した事もあり、スパイクTVから今回と同じく契約終了という話があったが、スティングだけは押さえるという条件で契約延長が許された経緯がある。
 また、親会社である国際パンダエナジー社がボブ・カーターからジャニス・カーター(ボブの妻)に社長が変わった為、娘のディクシー・カーター(TNA社長)の道楽と言ってよいプロレス団体経営に無尽蔵に資金を提供しなくなった事もあり、資金面が苦しくなる。その結果、今年、象徴であるスティング(それまで約5000万円)、生え抜きであるAJスタイルズ(それまで約3500万円が約2000万円に)に大幅なギャラダウンを提示して離脱されている。
 その後、MVP、ボビー・ラシュリー、ケニー・キング、アメリカン・ウルブス(デイビー・リチャーズ&エディ・エドワーズ)、マット・ハーディ、ライノ、トミー・ドリーマー、ディーボン、ジーン・スニツキー、エゼキエル・ジャクソン、そしてキング・モーと出戻り、新参を次々に契約しているが、反面、10月にスパイクTVと契約が切られる事を見越して、8月中に10月の放送分まで全て収録してしまうスケジュールを組んでいる。
 もしも、このままスパイクTVと契約が切れたとしたら、スティングと契約した事で放送がスタートし、スティングが離脱した事で契約終了という事になる。

 また、本誌先行スクープ通り、新日本プロレスとも提携したジェフ・ジェレットのGFWの動向にも注目が集まる。
未だ全容の見えないジェフ・ジャレットGFW、欧州団体との提携を発表

電子書籍拡大&詳細版はマット界舞台裏8月7日号TNA崩壊WWE改GongJスヌーカJドーリング大仁田Z1芝Reina長瀬館長に収録されました。

【他媒体と圧倒的な差異~WWE/TNA/ROH国際情勢詳報ダントツNo.1!海外情報局】
マット界舞台裏5月22日号WWE王故障TNA危機新日ROHベラトール119MペインWWL母CMLL
マット界舞台裏5月29日号wwe株価続落英国TNA黒人軍ヘンゾG逮捕ベラトールAAAアベルノ
マット界舞台裏6月5日号ブライアン返上No水垣菊野UFC復活BハリYokkaoAAAシンカラ
マット界舞台裏6月12日号ShieldEvolution報復バンナ/クラウスKOバダハリ逮捕OneFC
マット界舞台裏6月19日号髭男王座剥奪ヨシタツ解雇KスティーンWWE契約CソネンUFC引退
マット界舞台裏6月26日号ベラトール新社長Pパターソン告白TnaSlammiversaryTドリーマー
マット界舞台裏7月3日号RAWヴィッキー解雇TNAラシュリーROHエルギン戴冠WSOF藤野恵実
マット界舞台裏7月10日号CジェリコAJ復帰SローリンズMITBエマ万引Cソネン解雇Aクラウス
マット界舞台裏7月17日号BハートRAWマレラ引退UFCワイドマンRラウジー防衛BJペン引退
マット界舞台裏7月24日スティングCM契約JハーディTNAエルガンROHロシアMMA台湾OneFC
マット界舞台裏7月31日UFCダブリンBattleground失策BレスナーRAW夏DウィリアムスGFW