PRIDE消滅 なにが最強のプロモーションを自滅させたのか

【PRIDE消滅の隠された全容The Ultimate Edition】シュート活字がメディア報道の虚実を斬る。さらば愛しきプライドよ〜タブー追求の15000字ルポタージュ完結!未発表情報と独自分析による真相解明を経て、判断力を失い墜ちていったマット界へ警鐘が鳴り響く。

【抜粋】
榊原信行DSE代表取締役社長にとっての緊急経営課題は、半年以内に自主再建のメドをつけるか、遅くとも一年以内に身売りをするかである。この時点でPRIDEブランドは死んでいるのだから、「のれん代」に価値はなくなったと考えるべきだ。あとは選手契約と映像ライブラリー資産をいかに高く売却するかである。
 UFCのオーナーであるホテル&カジノ王ロレンゾ・フェティータは07年3月27日、六本木アリーナにてPRIDE買収を高らかに宣言している。ババ抜きゲームの貧乏くじだったとも知らずにだ。無垢なファンには辛いことであろうが、採算最優先のアメリカ人経営者に、日本国内での新規イベント(予定ではライト級グランプリ)を期待するほうが間違いである。
 ただし、例外はあろう。ソフトバンクからパチスロ・メーカーまで、スポンサーさえ数億円を広告費と割り切って捻出すれば、派手なプロ興行は立派に成立する。ところが表に出て執行部のお披露目会見を開くわけでも、スポンサーを接待するわけでもない米国人が管轄する残骸プロモーションPRIDE FC WORLDWIDE日本支社に、カネを出す物好きな企業があるわけがない。

第3の鍵☆「フジ・ショック」に揺れ続けたPRIDEと格闘技専門誌

【抜粋】
 「PRIDE愛」を高らかに宣言するのは御自由だが、「DSEはアメリカ進出で『フジ・ショック』を吹き飛ばす」などという発表は空手形以外の何物でもない。関係者ならこの時点で、榊原が総合ブームを迎えた北米市場に売却先を絞っていたことに気づくべきだ。赤字を垂れ流すことが確実なハウス(自前)イベントの決行は、雄弁にその後の身売り騒動を予見させていた。売り抜けと非難されようが、榊原にしたら最善のオファー受諾に過ぎない。なにしろWWEにも売却を持ちかけていた。
 はったりを含めてカリスマ経営者の自分抜きでは、スポンサー獲得どころか、イベントも開催できないとの認識があったはずだ。しかし彼は、むこう7年間は格闘技イベントには関わらないとする不可侵条項を含むPRIDE売却契約にサインしたという。榊原率いる株式会社うぼんの新規事業が、サッカーなど他スポーツのエージェント業務を公言しているのはこのためだ。

第7の鍵☆UFCは新興プロモーションを訴訟戦略で封じ込め

【抜粋】
 UFCの日本でのイメージは失墜した。谷川貞治FEG社長の感想を引用するまでもなく、「格闘技ファンあってのビジネスなのに彼らを裏切った」からだ。
 選手を引き抜き、映像資産だけ手中に納めたというならまだ許される。しかし、悪魔と賭けしてブランドごと買ったのなら、ファンに対する説明責任はあろう。ところが「世界でもっとも知識豊かな総合ファン」を見捨てた代償で、UFCブランドに対する信頼が消えた。
 今はサムライで放送されているPRIDEコンテンツが、オーナーが変わったとたんに見られなくなる。あるいは、WOWOWでUFCの日本語中継が復活する芽も、PRIDEを消滅させた罪から自ら摘んでしまった。

07年10月30日ハロウィン刊
Report concept inspired by the music of HELLOWEEN
祝 UWF革命20周年! Gambling with The Devil
最新作『悪魔との賭け』発売中 VICP-63979 2520円

ご参考
カクトウログ書評
11月16日
11月19日

PRIDE消滅 なにが最強のプロモーションを自滅させたのか

商品コード tanakatada014

価格 315 円

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