追憶のジャングルファイト:「世界のスポーツ見聞録」

「元AWA世界ヘビー級王者のニック・ボックウィンクルさんが残した名言に『プロレスラーとはスーツケースひとつで世界を回れる仕事』というのがある。実際、旅が好きでなければこの仕事は務まらない。それはプロレスラーもマスコミも共通である。
 個人的にもっとも貴重な出張は、2003年9月に行ったブラジルのアマゾン川である。アントニオ猪木の『アマゾン・ジャングル・ファイト』がそこで開催され、新日本から中邑真輔、現在フリーの村上和成らが参加していた。
 ほかのプロレスマスコミの人もそうかもしれないが、『ありえない!』というような印象に残っている出張は、ほとんど猪木さん絡みである。
 あまりにもそれまでとかけ離れた世界に閉じ込められていたからだったのかもしれない。だが、それがいい思い出にもなっている。難産だった取材ほど忘れられないものだ。
アマゾンはあまりにも雄大で、なんでもあり=バーリ・トゥードの世界だった。』

 週刊プロレスで記者、アメリカで週プロ&格闘技通信&東京スポーツなどの通信員&カメラマンを務めた"なんでも屋"鶴田倉朗のコラム。今回は2003年にアマゾンで開催された「アマゾン・ジャングル・ファイト」の旅日記より。
 アントニオ猪木がプロデュースしたことから「本当にやるのか?」「また例のおおぼらではないか?」と噂され、実現したあとも「あの大会はいったい何だったんだろう?」と格闘技の歴史から消えつつある伝説の大会「ジャングル・ファイト」。しかしあのときあの場所では確かに格闘家たちがガチで命がけで闘ったのだ。そして闘ったのは、取材のため地球の裏側まではるばる足を運んだ日本の格闘技マスコミも同じだったのだ!
 あのとき、アマゾンのジャングルではいったい何が行われていたのか?ジャングルファイトはどんな戦いだったのか?いま振り返る「ジャングル・ファイト」の真実!

「ここには暴露話も爆弾発言も出てきません。出てくるのはヒューマンストーリーだったり、団体のインサイドストーリーだったり、その土地や地域の話などです。プロレスに限らずスポーツ取材の根底にあるのは、旅なのではないか。その国や地域に触れることからスポーツは始まっているのではないか。取材してきたプロレス、格闘技、メジャーリーグをベースに、世界各地を旅してきた経験を交ぜて展開。ストーンコールドもアントニオ猪木もドクター・ルーサーもランディ・クートゥアーもイチローも、ロサンゼルスもプエルトリコもプラハもマカオもアマゾン川も、なんの脈絡もなく順次登場予定。架空通信員体験の世界へどうぞ。」(作者からのメッセージ)

『追憶のジャングルファイト』美城丈二・書評の頁“読み手研鑽”

追憶のジャングルファイト:「世界のスポーツ見聞録」

商品コード tsurutakur003

価格 315 円

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