(C)KSW

2013年9月28日、ポーランドで欧州最大のMMA大会『KSW 24 – Clash of the Giants』が開催された。大会名の通り、巨人同士のぶつかり合いとして、メインイベントに登場するのは、KSWを世界的な巨大MMA大会に押し上げた、ワールド・ストロンゲストマン・コンテスト5回優勝の実績をもつポーランド国民的な英雄マリウス・プジアノフスキーだ。対するはショーン・マッコークルで、かつてUFCではマーク・ハントを得意のアームロックで秒殺一本勝ちをしている強豪。前回大会『KSW23』でこの両者は対決したのだが、その時もマッコークルが得意のアームロックを極めて一本勝ちしており、プジアノフスキーにとっては絶対に負けられないリベンジマッチとなった。

新しい（以前に使っていた）入場曲でリングに向かうプジアノフスキー。いつもの「Dawaj na ring」ではなく、「Słowiański wiatr」で入場した。

Pudzian Band オフィシャルサイト
必勝を期すプジアノフスキーは、いつも通り自らのバンドPudzian Band生演奏だが、入場曲を一新して入場した。試合は、激しい殴り合いから組みついてテイクダウンを奪ったのはプジアノフスキー。そのままがっちり上をキープし、スイープを狙うマッコークルを逃がさずパンチを打ち込む。ブレイクになった後もすぐさまテイクダウンを決め試合を優位に進めた。2Rもプジアノフスキーがすぐにテイクダウンして同じように攻めるも、今度はマッコークルが得意のアームロックを下から仕掛け、これは極まらなかったものの、マッコークルがグランドで上になった。しかし、プジアノフスキーは冷静に対処し下から殴り続ける。またしても膠着ということでブレイクになると、すぐさまプジアノフスキーがテイクダウンを決め、ここで試合終了。大の字になって倒れたまま動けないマッコークルに対し、プジアノフスキー陣営は勝利を確信し、勝ちどきをあげる。そして、判定は当然、プジアノフスキーの勝利。国民的な英雄として絶対に負ける事が許されない物凄い重圧のかかった一戦で見事にリベンジを果たした。
また、同じく巨人同士のぶつかり合いとしてセミファイナルには、KSWヘビー級王者決定戦が行なわれた。ヘビー級王者決定トーナメントを勝ち上がってきたパウエル・ナツラとカロル・ベドルフが対戦。ナツラはあの、PRIDEでも活躍した柔道王だ。しかし、年齢的な問題もあり、1Rこそスタンドでの攻防に耐えたナツラだが、2Rにはスタミナが切れ、べドルフの猛攻に耐えられず、最後は、ロープ際まで追い詰められ、グランドで殴られて場外に飛び出してしまいナツラは大の字になって動けなくなってしまった。これ以上、試合続行不可能という事で、べドルフの勝利、見事にKSWヘビー級王者に輝いた。
また、あのK-1でも活躍したポール・スロウィンスキーもMMA２戦目に挑戦した。対戦相手はマーティン・ロザルスキーと同じくキック出身の選手だったので、最初はキックボクシングの様なスタンドの攻防が続いた。しかし、スロウィンスキーのキックが金的に当たってしまい試合が中断した後、流れが変わり、ロザルスキーがテイクダウン。そしてマウントポジションをとったロザルスキーが寝技経験がないスロウィンスキーにチョークで極め一本勝ち。スロウィンスキーには苦い敗北となった。
■　KSW 24 – Clash of the Giants
日時：9月28日
場所：ポーランド
＜無差別級＞
○マリウス・プジアノフスキー
　判定
●ショーン・マッコークル　
＜KSWヘビー級王者決定戦＞
○カロル・ベドルフ
　2R 2分25秒 TKO
●パウエル・ナツラ
＜ミドル級＞
○ジェイ・シウバ
　2R TKO
●マイケル・マテラ
＜ウェルター級＞
○ボリス・マンコウスキー
　2R TKO
●ベン・ラングマン
＜女子フェザー級＞
○カロリーナ
　判定
●シモーナ
＜ヘビー級＞
○マーティン・ロザルスキー
　1R チョークスリーパー
●ポール・スロウィンスキー
＜フェザー級＞
-アルトゥル・ソウィンスキー
　ノーコンテスト
-アンゾル・アジエフ
＜ライト級＞
○マテウス・ガムロット
　判定
●アンドレ・ウィナー
KSW オフィシャルサイト
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