元UFCライトヘビー級王者 ティト・オーティスTNAに登場 ランペイジ・ジャクソンとプロレスでも抗争か?


 2013年8月1日(アメリカ現地時間)に放送されたスパイクTVで放送されている全米第二のプロレス団体TNAの看板番組『Impact Wrestling』では、数日前からTNAオフィシャルホームページで宣伝されていた、謎の大物が遂に番組に姿を現した。その大物とは、なんと元UFCライトヘビー級王者ティト・オーティスだったのだ。
 番組終盤、2013年8月15日に『Impact Wrestling』内で開催される『ハードコアジャスティス』でチーム戦が行われる事になっているスティング率いるユニット「メインイベント・マフィア」と、悪の軍団「Aces & 8s」が、乱闘になっていた。「メインイベント・マフィア」が「Aces & 8s」をリングから追い出したのだが、その瞬間、会場が暗闇に包まれた。そして入場口から出てきたのが、なんとティト・オーティスだったのだ。ティト・オーティスは何も語らなかったが、ベラトールFC初のPPV大会となる『ベラトール105』(11月2日開催)のメインイベントで試合をするランペイジ・ジャクソンが「メインイベント・マフィア」のメンバーである事から、「Aces & 8s」と合流する可能性が高いだろう。
 思えば、布石はあった。7月31日の『ベラトール 97』に登場したティト・オーティスは、ベラトールFCに来たとは言わず、スパイクTVに帰ってきた(スパイクTVは以前、UFCを放送していた。当時ティトはUFCの看板選手)という表現を使っていたからだ。これはランペイジ・ジャクソンも同じ表現をしており、両者ともベラトールFCとだけ契約した訳ではなくスパイクTVと契約したので、同じくスパイクTVが放送している看板番組TNAの『Impact Wrestling』にも登場するという事を示唆していたのだろう。
 それと同時に、格闘技であるMMAでは、前哨戦のような事が出来ないが、プロレスでなら、11月2日の決選まで、毎週、抗争を行ない因縁対決を煽る事が出来る。勿論、ベラトールFCで行なわれる試合は真剣勝負であり、TNAで行なわれる抗争はプロレスであると誰もが分かっている。それゆえに、日本の様なおかしな誤解もなく、対決を煽る事が出来ると、ティト、ジャクソン両者にとっても、ベラトールFCにとっても、TNAにとっても、スパイクTVにとってもメリットのある参戦となったと言えるだろう。
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(C)TNA
 また、新団体『W-1』を旗揚げした武藤敬司は、アメリカに飛んでおり、TNA役員であるジェフ・ジャレットと会談した事もTNAのオフィシャルホームページで報じられている。スパイクTVは、更にK-1に代わって立ち技格闘技メジャー団体となった『グローリー』とも放送契約、秋から土曜日に放送される事になっている。
 プロレスから格闘技まで、戦略を広げるスパイクTVの動きには注目する必要があるだろう。
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