TNA年間最大イベント10・14『バウンド・フォー・グローリー』殿堂スティング ハルク・ホーガン往年のパフォーマンス健在 覆面テロ集団正体判明 ジェフ・ハーディ戴冠

 10月14日、WWEに次ぐ全米第二のプロレス団体TNAが、TNA版『レッスルマニア』と言われる年間最大イベント『バウンド・フォー・グローリー』をアリゾナ州フェニックスで開催した。
121015tna.jpg
(C)TNA
殿堂入りのスティングを紹介したのは、盟友レックス・ルガーだ
https://www.youtube.com/watch?list=UUOp8wkVqdrWbFYHjDv946QQ&time_continue=44&v=4C35wS4cv6A
Robbie E Has Seen Enough of Aron Rex and Spud | IMPACT Feb. 2nd, 2017
https://www.youtube.com/watch?time_continue=172&v=hNx-kCpIWgw
Preview Sting & Bully Ray vs. Aces & 8s | Sunday at Bound For Glory
(C)TNA

 今大会では、新しく設立されたTNA版殿堂(TNA Hall of Fame)式典も行われ、栄えある第一回の殿堂者スティングが表彰された。式典では、紹介人としてレックス・ルガー、そして永遠のライバルであるハルク・ホーガン、TNA女社長ディクシー・カーターがスティングの功績を讃え、スティングも皆に感謝のスピーチを行った。

 そのスティングはブリー・レイ(チーム3Dのブラザー・レイ)と組んで、現在、TNA所属選手を無差別で襲っている謎の覆面集団「Aces & 8」と対戦。スティンガー・スプラッシュ、スコーピオン・デスロック、スコーピオン・デスドロップの必殺技を見せるも、最後は、「Aces & 8」のメンバーが乱入して、ブリー・レイを逆にテーブル葬で葬ってしまった。これに怒ったハルク・ホーガンが入場、リングを占拠する大勢の「Aces & 8」メンバーを次々となぎ倒し、Tシャツを引き裂き、ハルクアップと往年のパフォーマンスを見せて大喝采を浴びる。ホーガンはスティングと共に逃げ遅れた「Aces & 8」メンバー1人を捕まえて覆面をはぎ取ったのだが、なんとその正体は、かつてブリー・レイとチーム3Dを組んでおり、先日、TNAでの待遇に不満を訴えWWE移籍を宣言して離脱したディーボンであった。茫然とするホーガン、スティング、ブリー・レイをしり目に笑みを浮かべて引き上げるディーボン。この覆面テロ集団「Aces & 8」のストーリーはまだまだ続きそうだ。

 メインでは、現在TNA世界ヘビー級王者オースチン・エリーズに、現在、左右非対称の独特なペイントをしている人気者ジェフ・ハーディが挑む。激戦の末、最後は必殺のスワントーン・ボムでジェフ・ハーディがフォール勝ち、遂に王座を奪還した。
 また、元ビアマネーとしてタッグを組んでおり、現在は激しく抗争中のジェームス・ストームとボビー・ルードの一戦を、日本の戦極マットでも活躍していたMMA選手キング・モーが特別レフリーとして裁いた。しかし、試合はストリート・ファイトで何でもありだった為、バケツ、竹刀など凶器を使ってお互い血だるまになって壮絶な試合を展開、更にマットに画鋲をばらまいてその上に相手をたたき落とすなどハードコアな内容過ぎたので、キング・モーは顔を歪めて「これを(プロレスデビューをする)自分もやるのか?」とすっかり毒気に当てられたという感じだった。
マット界舞台裏10月25日号K1両国天狗選手谷川暴露営業マン闇TNA年間最大吉田沙保里

■ TNA PPV バウンド・フォー・グローリー(Bound For Glory)
日時:10月14日(アメリカ現地時間)
場所:アメリカ アリゾナ州フェニックス

<TNA王座タイトルマッチ>
○ジェフ・ハーディ(挑戦者)
 ピンフォール※スワントーン
●オースチン・エリーズ(王者)

<タッグマッチ>
○Aces & 8
 テーブル葬※Aces & 8乱入
スティング&●ブリー・レイ

<ノックアウツ王座タイトルマッチ>
○タラ(挑戦者)
 ピンフォール
●ミス・テスメイカー(王者)

<TNAタッグ王座タイトルマッチ>
○ヘルナンデス&チャボ・ゲレロ
 ピンフォール
ダニエルズ&●カザリアン(王者)、AJスタイルズ&カート・アングル(挑戦者)

<TNA契約マッチ>
○ジョーイ・ライアン
 ピンフォール※マット・モーガン乱入
●アル・スノウ

<ストリート・ファイト>※特別レフリー キング・モー
○ジェームス・ストーム
 ピンフォール※スーパーキック
●ボビー・ルード

<TV王座タイトルマッチ>
○サモア・ジョー(王者)
 コキーナ・クラッチ
●マグナス(挑戦者)

<Xディビジョン王座タイトルマッチ>
○ロブ・ヴァン・ダム(挑戦者)
 ピンフォール※ファイブスター・フロッグスプラッシュ
●ジーマ・アイオン(王者)
マット界舞台裏10月25日号K1両国天狗選手谷川暴露営業マン闇TNA年間最大吉田沙保里
プロレス殿堂に関して一番詳しい資料です
mhn43-460.jpg
別冊ミルホンネット アメプロの底力 HBK壮絶なる最期 ハート家の清算
藤井敏之特派員を現地アリゾナに派遣。普通にネット検索で知ることのできる大会の模様だけでなく、アントニオ猪木の殿堂入りと大物レジェンドたちの交友録という貴重な特典がこの別冊ミルホンネットには詳細されている。
アメリカでプロレスが市民権を得ているのか?その疑問に答えます
タダシ☆タナカ+シュ-ト活字委員会 アメ・プロの逆襲 格闘技の席巻 喪失の十年『マット界の黙示録』⑦
■閃光烈火…プロレス市民権の確立
マット界の90年代とは、まさに20世紀の生誕とともに産声をあげたプロレス芸術がビジネスとして完成をみた十年区切りと言える。どこかいかがわしい「アンダーワールド」のイメージがつきまとっていたプロレス興行であったが、WWFがウォール街から総資産でビリオン・ダラー企業(1200億円)だと正式に認定された株式公開の意義は何度強調しても足りない。プロレス団体がエンタテインメント産業として、事実上の市民権を得たことの証左となった。
鶴田倉朗 前「なぜ最近のWWEはもの足りないのか」
至近距離での取材を重ねた鶴田ならではのWWEの成功の秘密と現在の問題点。
「カリスマ」まで登りつめた人間と「スーパースター止まり」に終わったレスラー達の超えられない一線とは?
ストーンコールド、ロック、HHH、HBK、レスナー、アングルらトップレスラーを客観的な視点と独自のプロレス愛目線で分析。
マニアのみならずWWEに乗り遅れたファンも必見の「WWEハンドブック」。