今週の「マット界舞台裏」は、地震の影響により団体存亡寸前(?)の全日プロに迫る!

11.03.24BUTAIURA.jpg 東日本大震災の影響により、東日本における主要団体の興行が相次いで中止および延期になったのは周知の通り。
 そのことはプロレスや格闘技に限らず、開幕直前だったプロ野球やJリーグも同じこと。
 観る側にとっては娯楽であるプロスポーツは、こういうとき再開するタイミングが非常に難しい。
 東北はもちろん、関東でも茨城や千葉の一部ではまだまだ復興にほど遠い状態にある。余震もなかなか収まっておらず、世間の反応もまだまだ「時期尚早」という声のほうが多い。
 だが、プロレスの場合は16年前の1995年1月17日に阪神・淡路大震災が起きたわずか2日後、全日本プロレスが被災地である大阪府立体育館で興行を開催し、大盛況だったことがある。
 奇しくも全日プロは、今回もよりによって東北ツアー初日となる3月11日に大震災に見舞われた。さすがに時代が変わった今、被災地で興行を行うのは無理だが、目前に迫っていた3・21両国国技館は必ず開催したいところ。
 ところが、地震の影響で後楽園ホールの天井が破損。さらに福島第一原発の損傷により電力が不足し、首都圏で大規模な計画停電が実施されている状況。
 そのためスマッシュ3・18後楽園ホールや、ドラゴンゲート3・20両国国技館など首都圏の大会まで中止&延期を余儀なくされたことは、各団体にとって想定外の出来事だっただろう。
 中でも全日プロとしては、社運を賭けて挑む3・21両国大会を中止することは、団体存亡の危機に直面すると言っても過言ではない!?
 ちょうど今週号の『マット界舞台裏アーカイブス2010』で、いまから約1年前の号に掲載された武藤敬司が右ヒザの手術のため長期欠場してしまうので、全日プロが窒息寸前だという記事を振り返っている。
 実際、武藤が欠場してからの全日プロはかなり厳しい状況に陥ってしまい、武藤が復帰した現在も完全に回復したとは言い難い。
 だからこそ全日プロは今回の3・21両国大会を、完全復活への起爆剤にするべく大日本プロレスから関本大介と岡林裕二、海外からビッグバン・ベイダー親子、新日本プロレスから永田裕志と獣神サンダー・ライガー、そしてデビューしたばかりの橋本大地をゼロワンからそれぞれ借り、次々に好カードを投入した。
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 結局、どうにか3・21両国大会は決行されることに決まったが、まだまだ安心出来ない!
 今週号の巻頭記事では全日プロの厳しい台所事情だけでなく、何と全日プロ限界説に反論する関係者の証言まで掲載されている。とにかく3・21両国大会は全日プロにとって、もの凄く重要な大会なのは間違いない。両国大会前に読むもよし、大会後に読むもよし。今週号を読めば、3・21両国大会が何倍も面白く観られるはずだ。

週刊マット界舞台裏’11年3月24日号 がんばれ日本!がんばれ東北!