今週の「マット界舞台裏」は、来年の1・4ドーム大会のラインナップからうかがえる新日プロの英断に迫る!

10.12.23BUTAIURA.jpg 新日本プロレスが来年1月4日の東京ドーム大会の全カードを発表したが、これがなかなか評判がいいようだ。
 ここ数年は正直、ドームでやるにはやや物足りないカードが並んでいたため、新日プロのドーム大会は苦戦を強いられてきた。
 ようやく今年の1・4ドーム大会ではプロレスリング・ノアとの全面対抗戦が実現したが、メジャー団体の交流戦というのはなかなか難しいもので、どうしてもファンに勝敗を読まれやすいカードが並んでしまう。
 その辺の裏事情は09年11月26日号をはじめ、『マット界舞台裏』ではこれまで何度も書かれてきた。
 今年は他団体の選手も出場はするが、これで負けたら団体としてのメンツが潰れるような試合はほとんどない。ノアから出場する現GHCヘビー級王者の杉浦貴はタイトルマッチではなく、高山善廣とタッグを組んで後藤洋央紀と、海外武者修行から一時帰国する岡田かずちかと対戦。
 潮崎豪は中邑真輔とシングルマッチで対戦するが、この試合はかつて一度行われている。ここ数年は全日本プロレスを主戦場にしている鈴木みのるも、現在は全日プロのタイトルは一切持っていなし、決して全日プロ代表として1・4ドームに参戦するわけでもない。
 唯一団体のメンツがかかっていそうなのが、プリンス・デヴィットとDDTの飯伏幸太によるIWGPジュニアヘビー級タイトルマッチ。なにせ飯伏はすでにケニー・オメガとのタッグでIWGPジュニアタッグのベルトを持っているため、ここで飯伏がP・デヴィットに勝つと飯伏が新日プロのジュニアタイトル二冠となる。
 ジュニアヘビー級とはいえ、天下の新日プロがDDTに対してそこまでするのかやや疑問が残るが、IWGPジュニアタッグのほうは今月26日に、邪道&外道を相手に防衛戦が決まっている。この試合の結果次第で、1・4ドーム大会でのP・デヴィット戦の勝敗予想は変わってこよう。
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 このほかには米TNAからジェフ・ハーディーやロブ・ヴァン・ダムといった大物が来日するし、メキシコCMLLからもルチャドールが来日。豪華けんらん、ドーム級といった言葉に相応しいラインナップとなったのは間違いない。
 ダークマッチ2試合を含め、全13試合とボリュームも満点だが、元『週刊ファイト』編集長の井上譲二記者は「このラインナップや出場メンバーから、誰も予想しなかった新日プロの“英断”がうかがえる」という。
 新日プロ首脳は来年の1・4ドーム大会に、本気でドーム級のカードを並べるためにある決断をいくつか下したというのだ。
 何かを得ようとしたら、何かを捨てなければいけない。井上記者は「英断」だと判断した新日プロ首脳の決断とは一体なんなのか・・・
週刊マット界舞台裏'10年12月23日号