今週の「マット界舞台裏」は全日プロへの苦言と、急遽挑戦者が変更になったIWGP戦の勝敗予想!

10.06.10BUTAIURA.jpg このところ『マット界舞台裏』では立て続けに、全日本プロレスが窮地に追い込まれているといった感じの記事を掲載している。
 それも仕方があるまい。なにせ看板である武藤敬司がヒザの手術のため長期欠場。本来であれば武藤不在の全日プロを引っ張っていかなくてはいけない小島聡は、ヒジの手術をするために全日プロを退団。西村修は参院選出馬のためセミリタイヤ状態。
 さらに今まで現三冠ヘビー級王者の鈴木みのるのパートナーとして、いい味を出していた名バイプレイヤーの東京愚連隊(NOSAWA論外、MAZDA、FUJITA)も、NOSAWAが酔っ払って大会に穴を開けた責任を取るという形で全日プロからの完全撤退を宣言。
 これだけ手薄な陣容だというのに、他団体から大物選手を借りてくるような気配もないため、「全日プロがヤバイ!」と書くのは当たり前だ。
 しかも関西の全日プロファンが懸念した通り、7・4 大阪府立第1競技場で行われるビッグマッチのメインカードは鈴木みのるVS河野真幸の三冠ヘビー級戦、太陽ケア&曙VS諏訪魔& 浜亮太の世界タッグ王者決定戦の2つ。ハッキリ言って、チケット料金がアップするビッグマッチの主要カードとしては弱過ぎる。全日ファンの不安が的中した格好だ。
 そこで井上記者が「誰も書かないなら俺が書く!」と武藤ゼンニッポンに苦言を呈した。具体的な数字や金額まで飛び出し、かなりきつい角度から斬り込んでいくのが井上流といっていいだろう。
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 さらに今週号では約2週間前になって対戦相手が変更となった、6・19大阪府立での真壁刀義VS潮崎豪のIWGPヘビー級戦の勝敗予想もお伝えしている。
 普通に考えればすでにチケットも発売されているビッグマッチのメーンカードが直前で変更になるのは興行にとっては大きなマイナスだが、集客面を考えても真壁刀義VS潮崎は、真壁VS力皇を上回るだけに新日プロにとってはラッキーな挑戦者交代かもしれない。
 だからこそ井上記者は敢えて大胆な予想に出たのだ。その着眼点にハッとさせられる読者もいるだろう。現在、ノアは新日プロと交流を続けているが、その一方で新日プロが一切触れようとしないIGFとも少なからず絡み始めている。
 KENTAの復帰戦ということもあり、超満員だった6・6後楽園ホールにIGFの澤田敦士がスーツ姿で乗り込んでいったものの、会場内に入ることなくスタッフに制止されて門前払いにされたという。
 ノアがこのまま新日プロ同様、IGFに対して無視を貫けば新日プロとしてもとくに問題はないと思われるが・・・
 今週は奇しくも全日プロ、新日プロ、ノアと三大メジャー団体の記事が並んだ。それぞれメジャーでありながら事情も置かれている状況も大きく違うだけに、ぜひそれぞれの記事を読み比べてほしい。
週刊マット界舞台裏'10年6月10日号