あなたは「史上最強のオークション・イン・バデイスラム」なるイベントを知っているか!?

 プロレス多団体時代が1993年に花開いた。その残り香が続くかの如く、まだまだ賑わいのあった時代。1996年7月14日(日)、当時大阪の近鉄南大阪線阿部野橋駅より徒歩5分ほどのところにあったプロレスショップ「バデイスラム」にて、驚愕のオークションが難波の大阪府立体育会館近くへの移転祝いも兼ねて催された。
 そのオークションには、さほど事前の宣伝がなかったのにもかかわらず、ひそかながらも噂が噂を呼び長崎のレコードブックマニアのH氏、別格とも言える著名なレトロプロレスマニアのT氏、某プロレスショップの社員からアルバイトに格下げされた店員のうつけ者T氏、某老舗プロレスファンクラブ会員のG氏をはじめとし、バデイスラム常連さんも含め、全国各地から30人ほどの有志が詰め掛けた。
 これまた進行は某老舗プロレスファンクラブの事実上の会長のH氏が務め、時には失笑かつ脱線気味の味わいのある司会ぶりで大いにイベントは盛り上がった。特にマッチョドラゴン藤波辰爾関連においてのレコードの紹介や、藤波三千試合祝辞サイン色紙セットの紹介なんかはH氏の面目躍如、独壇場と化した。
出品の一例を下記に紹介させていただく。
木村健悟「らしくもないぜ」シングルレコード
新間寿、出版記念パーティーナイフ
山本小鉄引退記念アルバム
ジャパンプロレス本社ビル施工記念置物
国際プロレス選手ライセンス
08.12.12pyongyang.jpg
北朝鮮平和の祭典パンフレット
アニマル浜口リングシューズ
長州力ジャパンプロレス時代ジャージ
エルコマンドスマスク
ミスターレスリング(ティム・ウッド)本物マスク
獣神サンダーライガー試合用コスチューム
NWA世界ライトヘビー級選手権ベルト・・・その他記しきれないほどである。
 なお昭和のプロレスグッズはもとより、関係者などに配られる記念品や結婚式の引き出物などは味わいのある逸品が多いものである。
 オークションは予想に反して一部の者だけで競り合いその他の者は傍観者と化した。
 その一部の者とは前出のレコードブックマニアのH氏に某プロレスショップのT氏に、某老舗プロレスファンクラブのマニアックな会員のG氏である。
 貴重な品々がM店長の太っ腹すぎる低価格設定とはいえ、これでいいのかと気の毒に思われる金額でほとんどが次から次へと落札されていき、締めは「しかし・・・オークションというよりバーゲンやったな、これゃあ~」というM店長の偉大かつ大変含蓄のある一言が締めた。当日来られた方は楽しい思い出として記憶の片すみに残っているのではないであろうか。ちなみに2ヶ月ほど前には人気絶頂だったプロレスバカ!剛竜馬のここだけの話トークライブも同所で開催されている。
これでいいのか!びっくり仰天のとんでも落札価格のほんの一部を紹介させていただく
新日本プロレス闘魂マッチ(100円)
タバスコ販売記念ナプキン(20円)
ひまわりナッツ販売記念マッチ(3円)
新日本プロレス81新春黄金シリーズ記念マッチ(3円)
新日本プロレスバンドエイド(5円)
新日本プロレス魔法のタオル(420円)
小林邦昭サイン入り色紙(10円)
なお玄人はだしのイラストの腕前である虎ハンターが、色紙に組長・藤原喜明を描いたものは特にユニークであったものである。
 ある種プロレス人気の一端を担っているかも知れないこのようなオークションが、昨今開催されることは見受けられなくなったのは至極残念でならない。また貴重な昭和プロレスの逸品がコレクターの手を離れて出回ることが昨今は最早ないであろう。
 1996年当時においては大阪府立体育会館で頻繁にプロレス観戦ができていた時代であり、興行終了後にはいくつかのグループや連れ同士が近隣の飲食店でプロレスについてああでもない、こうでもないと語り合っていたのが結構見受けられたものである。あの衝撃の通称ミスター高橋本が出版される前のことであった。
 今は低迷している感のあるプロレスであるが永年プロレスファンであれば、かつて会場でよく見かけた者を久しぶりに見かけたりすると言葉を交わさずとも「あの人もプロレスを今でも相変わらず観続けているんだな」と妙な親近感やささやかなる嬉しさが、ふと何気なしによぎることがあなたにはないだろか・・・。
 「バデイスラム」は大阪では唯一の老舗プロレスショップである。長岐にわたり営業を続けてきており、これもある種のプロレスLOVEのひとつの形である。ぜひ足を運んで応援してください。
    ☆往時、かなたの時代へタイムスリップ!!
  ⇒『時効!昭和プロレスの裏側』他井上譲二著作集
  ⇒プロレスFC誌『闘竜』
  ⇒JWA関西 ブルーマットFINAL
  ⇒美城丈二著作集