バンコク~日本の格闘家、そして格闘技ファンに人気のフカヒレ店紹介。

格闘技でもプロレスでも自国以外で試合をするのは大変である。
時差、文化、言葉の違いなど戸惑う事が多い。現在、日本の選手が海外で試合する事が多いが、その結果は芳しくない。先日もUFCで郷野聡寛が、WECで前田吉朗がそれぞれ敗北した。
日本のトップ選手であっても敗北が目立つ。
逆に海外の強豪選手でも日本では本領発揮出来ない場合も多い。
勿論、単純な選手の実力という要素も大きいが、やはり異国で体調を崩してしまうという要素もあるだろう。
そんな選手がもっとも困るのは実は、食事らしい。普段食べなれたものじゃないと調子が狂うというのは格闘技をやってる人じゃなくてもよくある事だ。まだ日本の東京など大都市なら和洋中と様々な料理が食べられるが、日本人が海外に行く場合、東京ほど様々な料理が選べる都市はあまり無い。その結果、調子を崩すという事が多いだろう。
例えばムエタイの本場であり、日本からキック系の選手が数多く試合を行いに行くタイの首都バンコクなど辛いタイ料理が本場だ。
特にタイは試合よりも、練習がメインの合宿として訪タイするキックの選手が多い。旅行で行ってたまに食べるならいいが、試合前に調整からバンコク入りして毎日、あのタイ料理を食べさせられるのは辛いものである。
そうした経験が多いキックの選手達が、それをどう克服しているのかというと、実はバンコクのヤワラーと呼ばれる中華街に行くのがポピュラーなのだ。
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中華料理は、準日本食の様に日本の食生活に入り込んでいるので、食べやすく味にぶれが無い。そしてこれはタイだけじゃなく、アメリカなどでも中華街は世界中にあるので現地の食事よりは中華街で中華料理を食べた方がいいと選手の間では意外にポピュラーな選択肢だった。
これが一般のファンにも知れ渡ったのはスカイ・パーフェクトTV「SAMURAI TV」のオリジナルのキックボクシング情報番組「キックの星」からだろう。
この番組の司会、大江慎は元、キックの選手だけあって頻繁にタイに行っていたのだが、その中で中華街が美味い、美味い、選手はみんな中華街に行くとコメントするので、ファンにも浸透。そんなに美味いなら行ってみたいという格闘技ファンが次々に中華街に訪れた。
その中でも一番人気はフカヒレ屋。ここは頻繁にお奨めされ、「キックの星」ツアーではファンを載せたバスで大勢のファンで店内が埋め尽くされたらしい。
その時に「キックの星」のステッカーを店内に貼らせてもらい、今でもそのステッカーが大きく貼ってある。
中華街が何故か格闘技スポットになってしまった珍しい例である。機会があれば是非、訪れてもらいたい。
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布施鋼治 「ムエタイ1556キロ」
唐沢チャイレック ムエタイ小説「灼熱のチャイスー」