雷陣明、因縁の諏訪魔と完全燃焼! 晴れて2年の米国武者修業へ 10・11全日本後楽園大会

 11日、東京・後楽園ホールにおいて、全日本プロレス『ANNIVERSARY TOUR 2008』開幕戦が、2,100人超満員の観客を集め行われた。
 今大会最大の注目は、セミファイナル・雷陣明の「最終壮行試合」。対戦相手は、ふたたび諏訪魔。雷陣が強度の脳震盪を起こし、救急隊に搬送される非常事態を招き起こした、あの“9・13事件”の当事者である。
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 試合前の煽りVで、9・13以降の二人の軌跡が描かれる。
 雷陣を“壊してしまった”トラウマからか、頭部への攻撃をためらうようになり、スランプになってしまった諏訪魔。セコンドとして復活した雷陣が、諏訪魔にビンタで喝を入れた9・28横浜大会の三冠戦。「戻ってきてくれた…」と、雷陣のカムバックに涙する諏訪魔。再戦の機運は、この上なく高まった。超満員2,100人の観客が、揃って大歓声で雷陣と諏訪魔を、リングに招き入れる。
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時は来た! 雷陣と諏訪魔、ふたたび相まみえる!
 
 試合はゴングが鳴った瞬間から、お互いの抑えきれぬ思いを表すかのようにハイスパート。「遠慮しない。今回も叩き潰しにいく」の宣言通り、前回に負けず劣らずのハードヒットで雷陣を痛めつけまくる諏訪魔。「また同じメに遭わせてやろうか!」と叫びながらの頭突きには、場内から悲鳴が沸き起こった。
 幾度もダウンを喫しながらも、その都度天を仰ぎ立ち上がる雷陣。試合は一進一退…否、諏訪魔が攻め、雷陣が耐えて反撃し、また諏訪魔が倍返し…と、「諏訪魔7割、雷陣3割」の攻防が続き、場内は大白熱。最後は諏訪魔がラストライドで雷陣を沈め勝利したが、9・13の因縁を清算した両者は、試合後クリーンに握手。晴れやかな表情でマイクを握った雷陣は、「2年間、行ってきます!」と高らかに宣言。9・13の悪夢を見事払拭し、新天地TNAで再出発を切る雷陣。米国マットでの活躍と、帰国後の飛躍に大いに期待したい。
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9・13ショックどこ吹く風!? ハード一辺倒の諏訪魔の攻め! そして耐えまくる雷陣!
 
雷陣 あの時のことは覚えてないから、恐怖感はなかったです。力は出し切れたと思います。2年後に帰ってきたら、諏訪魔ともう一回やりたいです。アイツにまた、チャンピオンになってもらって。心のモヤモヤは晴れました。2年後、もっとデカくなって帰ってきます。ありがとうございました!
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とにかく、雷陣の明るい未来に期待したい!
 
 
■全日本プロレス『ANNIVERSARY TOUR 2008』開幕戦
2008年10月11日(土)開始:18:30
会場:東京・後楽園ホール
<第7試合 世界タッグ選手権試合>
[王者組]○太陽ケア、鈴木みのる
(32分17秒 TKO34th→片エビ固め)
[挑戦者組]●小島聡、天山広吉(新日本プロレス)
※第55代王者が2度目の防衛に成功。
<第6試合 シングルマッチ 雷陣明最終壮行試合>
○諏訪魔
(18分28秒 ラストライド→体固め)
●雷陣明
<第5試合 タッグマッチ>
○武藤敬司、西村修
(19分13秒 足4の字固め)
●真田聖也、征矢学
<第4試合 タッグマッチ>
カズ・ハヤシ、○近藤修司
(8分54秒 キングコングラリアット→片エビ固め)
TARU、●“brother”YASSHI
<第3試合 シングルマッチ>
○土方隆司
(13分49秒 足取り腕ひしぎ逆十字固め)
●TAKEMURA
<第2試合 タッグマッチ>
○KAI、大和ヒロシ
(7分2秒 スプラッシュ・プランチャ→片エビ固め)
●NOSAWA論外、MAZADA
<第1試合 タッグマッチ>
●荒谷望誉、渕正信
(8分44秒 首固め)
○平井伸和、シャーン・チャング
※エルビス・シャープは体調不良で欠場、渕が荒谷のパートナーに