戦極参戦中のDEEPライト級王者ハン・スーファンがベルトを“返却”、DEEPと契約解除に

 10日のDEEP会見では植松直哉欠場の他に、第4代ライト級王者ハン・スーファンのマネージメント側よりベルトの返還があり、同時にDEEPとスーファンの契約を解除、ライト級王座が10日付をもって空位となったことが、佐伯代表より発表された。
 佐伯代表はスーファンのベルト返還・契約解除までの経緯について、
「スーファン側とDEEP側の間で意思疎通がうまく進められなかった。我々としては、スーファン本人の誠意が足りないと感じた」
と説明。さらにスーファンについて、
「以前より『五味(隆典)選手とどうしても闘いたい』という話は聞いていた。実際に戦極さんから、スーファンが参戦する話も聞いていたので、ここで戦極さんがどうこうという話ではない。問題は、戦極に参戦することに関して、スーファン自身から何の説明もなかったこと」
と、王者らしからぬ対応に厳しく言及。
「五味選手との試合自体も、カウンター狙いで睨み合うだけの内容の伴わない試合。負けたのが問題ではない。DEEPの王者として、恥ずかしい試合をした」
と、DEEP側からすれば「スジの通らない形」で実現した五味戦が消化不良だったことも相まって、「ベルト剥奪を検討していた」(佐伯代表)矢先に、スーファン側マネージャーがDEEP事務所まで、ベルトを持って返還に現れたという。
「今後スーファンがDEEPのリングに上がることはない」と、佐伯代表は改めて絶縁宣言。
 10日をもって空位となったライト級王座については、「数大会の実績を考慮して、近日中に決定戦を行いたい」と明言。12月大会でライト級に転向して参戦予定の中尾受太郎をはじめ、23日大会で参戦宣言する「某大物」の他、「青木真也の参戦もあるかも!?」とブチ挙げ、取材陣を盛り上げた。
 新王者の条件として、「とにかく、ベルトの重みをわかってくれる選手」とお疲れ気味にコボした佐伯代表。“呪われたベルト”の価値を取り戻すのは、いったい誰になるのか。空位のライト級王座戦線にも、今後大いに注目だ。
081010-saeki.jpg
スーファン側から“返却”されたベルトを前に、佐伯代表は沈痛な面持ち