歴史オタク的プロレス史10~リングは戦場なり~

こんにちわ。歴史オタク、三瓶千詠です。
今回はプロレス界の傾奇者について描いて行こうと思います。

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さてさて、傾奇者とは何ぞや?ということですが、
戦国から江戸にかけて起こったムーブメントでございます。
人と同じ事はしない、派手好きで、常識を逸脱した人を総じて
「傾奇者」と呼んだのです。
でも、ただ変わった人というだけでは「傾奇者」とは呼べませぬ。
そこに「風流」さがないといけません。
また、彼らはの中には狼藉を働くことを目的とした者もいたようですが、
真の「傾奇者」は世間の常識は外れても、人の道は外れてはおりませんでした。
乱世にあって自分の生き様を貫く心意気に現代人もしばしば共感し、
羨望の眼差しを向けるのでございます。
最近街に出るとよく見かけませんか…?パチンコ屋の広告で、
「傾奇者見参!」とか「傾奇者御免」といった煽り文句を…
そう、「CR花の慶次」です!
「花の慶次」は隆慶一郎の歴史小説を原作に原哲夫がコミカライズした作品です。
(ちなみに前田慶次や前田慶次郎は通称でございます。)
彼こそが剛胆で自由気侭な「傾奇者」の代名詞と言っても過言ではありません。
ところが、前田慶次郎に関する史料は、実はほとんど残っていないのです。
そこが小説家や漫画家の想像をかきたてる要素でもございますが…
今でこそ前田慶次郎といえば「花の慶次」の影響が強く、
偉丈夫の風流人といったイメージで固定されつつありますが、
ひょっとしたら見た目は微妙なオッサンだったかもしれないのです(笑)
それでも人を惹き付ける魅力がある前田慶次郎…
プロレス界における前田慶次郎と言えば誰でしょうか?
そこで登場したのはプロレス界の異端児、
ケンドー・カシンでございます。
破天荒なパフォーマンスやウィットに富んだ言動で
しばしプロレスファンを騒がせるケンドーですが、
ただのパフォーマーではなくプロレスは実力派。
試合の賞金をその場で寄付に回せと言ってその通りに寄付しちゃう
熱い心意気を持った人物です。
ファン層も男性に限らず女性からも熱狂的な支持を受けています。
実力に裏付けされた剛胆さがケンドー・カシンの魅力なのです。
ケンドー・カシンこそ、プロレス界の傾奇者、
前田慶次郎ではないでしょうか?
それに…ケンドー・カシンというリングネームもなかなか
そそるものがございます。
一説によると「剣道」と「家臣」だとか…
実に前田慶次郎らしい名前じゃないですか!?
得意のケンドー・カシン節で、
プロレス界を傾奇御免でまかり通って欲しい所存でございます。

山口敏太郎事務所 三瓶千詠(みかめゆきよみ)