大森ラストマッチ、蝶野相手に不完全燃焼の30分ドロー 8・30 PREMIUM後楽園大会

 30日夜、東京・後楽園ホールにて、新日本プロレス・蝶野正洋プロデュース興行『PREMIUM』が開催された。
 前日のZERO1-MAX後楽園大会で団体内のラストマッチを終えたばかりの大森隆男は、今大会のセミで蝶野とシングル対決。この試合が、正真正銘の休業前ラストマッチとなった。最後(?)の勇姿を一目見ようとホールに詰めかけ、大森の入場時に大声援を送った1.500人の観客の期待は、ラストマッチにふさわしい大森の完全燃焼ファイトであった。
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熱心な大森ファンからは「こんなんで終わりでいいのかよ!」という悲痛な叫びが…
 しかし、“蝶野印”の PREMIUM 興行といえど、爆発力に欠ける老獪なテクニシャン・蝶野とのシングル戦というマッチメイクが、はたして大森のラストファイトとしてふさわしかったかというと、大いに疑問を感じざるを得ない。
 時間切れドローという結末は、「30分1本勝負」と告知された時点である程度想定内ではあったが、グッドコンディション、グッドシェイプとはお世辞にも言い難い両者が、ガス欠気味にいたずらに30分間試合を引き延ばす姿は、観客の大多数に、冗漫な印象を残した。
 ましてや「場外カウントは10まで」と銘打たれ、今大会の見所の一つとなっていた PREMIUMルールが、肝心の座長・蝶野の試合で形骸化するとは何とも皮肉(大森の場外アックスボンバーで蝶野がダウンすると、保永昇男レフェリーは場外カウントをストップ。館内はブーイングに包まれた)。やや後味のよろしくない、「隆男ちゃん」のラストマッチだった。
 今後の大森の動向というと、正直なところまったく見えてこないのが実情だが、このラストマッチの試合内容は、 フリーで闘うにしろ他団体に“再就職”するにしろ、今後の大森の“営業活動”において、少なからぬ“マイナス点”になりはしないか!? そんな勝手な心配を抱かせるに足る、外の雨模様同様の、ジメッとした30分間であった。さぁどうなる、 どうする、 隆男ちゃん――。
(大森退団の最新情報は、『週刊マット界舞台裏』の最新号(9月4日号)をどうぞ!)
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メインでは、中西と吉江のモンスター同士がタッグで対戦し吉江に軍配
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前日のゼロワン興行の余波そのままに、永田と田中は抗争モード全開
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反則許すまじ! PREMIUMルール委員レイジング・スタッフは実力行使でGBH本間を撃退!
■新日本プロレス『PREMIUM』
2008年8月30日(土)開始:18:30
会場:東京・後楽園ホール
<第7試合 PREMIUM BIG.4 SUBLIMATION>
天山広吉、●中西 学
(22分31秒 ダイビングボディープレス→片エビ固め)
大谷晋二郎(ZERO1-MAX)、○吉江 豊(ドラディション)
<第6試合 PREMIUM スペシャルシングルマッチ(プレミアム・ルール)>
△蝶野正洋
(30分 時間切れ引き分け)
△大森隆男(ZERO1-MAX)
<第5試合 PREMIUM.SUPER-J -乱脈->
○獣神サンダー・ライガー、近藤修司(ElDorado)
(12分21秒 掌底→片エビ固め)
●高岩竜一(ZERO1-MAX)、マグニチュード岸和田(フリー)
<第4試合 PREMIUM SYMMETRY>
長州 力、○田中将斗(ZERO1-MAX)
(9分44秒 スライディングD→片エビ固め)
永田裕志、●平澤光秀
<第3試合 PREMIUM.SUPER-J -騒乱->
ザ・グレート・サスケ(みちのくプロレス)、○タイガーマスク、エル・サムライ(フリー)
(11分44秒 変形チキンウィングアームロック)
NOSAWA論外、MAZADA、●TAKEMURA(いずれも東京愚連隊)
<第2試合 PREMIUM スペシャルシングルマッチ(プレミアム・ルール)>
○佐藤耕平(ZERO1-MAX)
(8分33秒 反則)
●本間朋晃
<第1試合 PREMIUM.SUPER-J -乱舞->
稔、●GENTARO(アパッチプロレス軍)、藤田峰雄(WMF)
(12分21秒 野良犬ハイキック→エビ固め)
○日高郁人(ZERO1-MAX)、MIKAMI(DDT)、大石真翔(K-DOJO)