乙女半ばが読む~悪玉・尾崎魔弓~


「今の世の中、甘ったるくて、生温かくて、薄ぼんやりだ。」
出だしから挑発的な言葉で攻めてくる女子プロレスラー・尾崎魔弓の著書
『悪玉ー憎まれる生き方』を本日は御紹介致すでごわす。
自ら「流血死闘が得意」と言い放ち、善良なご婦人ですら
プロレス会場で倒れるものなら踏み潰す。
魔弓嬢の目の前にあるものは全て敵、排除してゆくお前達を!!
憎め!!笑え!!そして焼き付けろ我が悪の塊を!!!
普通はさ、悪役って言っても、裏では評判良かったりって
よくある話ではないか。
しかし魔弓様は違う。
本物の「まゆみ」すら脱ぎ捨て、この人生を全て「魔弓」色に変えて生きぬいて
いらっしゃるのである。
解っているのだ。
世の人々が求めているものを。
そして、それが数少ない貴重な存在である事を。
誰も悪になんてなりたくない。
好かれて、笑顔で生きていきたいのが人間切なる願い。
『悪役のいない世の中はつまらない。
人は皆、心の中では憎しみの対象を求めている。』
そうなのだ。世の中とは、鬱憤をぶつける対象物があってこそ
回りゆくのである。
その役を、徹底して貫くプロフェッショナルヒールが尾崎魔弓なのである。
酒・煙草はザルでヘビー。しかし男はいらぬ。
ここまで純粋で究極なデビルがいるであろうか。
そんな一本気な魔弓様が綴る究極の悪・魔弓を作り上げるまでの自著伝。
話の途中に何故か
作家の中村うさぎがチョビっと登場してくるのだが、
この2人のやりとりがまたおもしろい。
あたしゃ、フイたね。
ちょっと魔弓様の一本勝ちであった。
口技も相当キレルお方である。
でもあれだ、化け物ヒールとされる人と美人ヒール、
見た目でインパクトって、やっぱり化け物なのだよな。
美人は3日で飽きると言う言葉があるように
美人はこの化け物に勝つ手段という何とも難問がつきまとうわけだ。
美人も大変だな・・・・。
いやはや、ど素人のこんな意見は置いといてですね、
止めの
「好きを貫く「魔性の女」、尾崎魔弓はそれを待っているぞ。」
とあるのだが、世の中が俗に言う魔性の女のイメージと
こんなにもかけ離れた「魔」女、聞いた事無いぞ!!!
なんたる募集告知!!
そんな魔性の女が現れるのを
乙女半ばも期待しつつ!!
今後どんな悪女が現れるのだろうかね・・・・。
尾崎魔弓『悪玉-憎まれる生き方-』