3日、ノアのディファ有明大会は、前夜に鈴木軍を裏切った杉浦貴がボス・鈴木みのると対戦するシングルがメイン。鈴木軍のノアからの撤退ムードが漂う中で、どのような決着がつくのかが注目された。
この2人が顔を合わせると、どうしても重い打撃戦になる。この日はエルボー合戦を上回るナックル合戦。杉浦はみのるのリストを握ったままに殴る要領でもたたみかけた。最後はこの日2発目のオリンピック予選スラムを杉浦がみのるに見舞って勝利。
ダメージ大のみのるは、安定しない足取りで会場を引き揚げる。2年間に及ぶ対抗戦の立役者の背中に拍手も発生した。リング上では杉浦に丸藤正道が接近。ノアとの合流を呼びかけ、握手を迫る。しかし、杉浦は手を握り返すことはなかった。ノア全員と戦うことを宣言し、鈴木軍不在後の新たなユニット再編成を示唆した。
他の試合では、潮崎豪&マイバッハ谷口がタッグ王座奪取。さっそくモハメドヨネ&クワイエット・ストームから挑戦の意思表示があった。また、中嶋勝彦のGHCヘビー級王座にはマサ北宮が挑戦表明。ノア内抗争という“通常運転”への切り替わりをいやがおうにも感じさせるやりとりが続いた。
みのるが予告していたサプライズ「時限爆弾」は、日付をはっきりと明言したのが12・2後楽園だけだったとはいえ、ファンの期待は11・23後楽園、12・3ディファを含めて都合3度あった。この11日間の3大会をすべて30分超シングルで完走したみのる。事件マニアからすれば“あるある詐欺”で終わったことになるが、試合内容はさすがのものがあったのも確か。鈴木軍はこのまま撤退となるのか、ポスターに写真ありの年内は何がしかの格好で参戦するのか。発表が待たれる。
電子書籍拡大版は週刊ファイト12月15日号ノア鈴木軍猪木初代タイガーKNOCK OUTマサ斎藤NXT大阪プ映画に収録されました。
■ ノア「ONE NIGHT CRUISE 2016 in DIFFER」
日時:12月3日(土) 17:00~
会場:東京・ディファ有明 観衆517人
<第1試合>
小川良成
●アレハンドロ・サエス
齋藤彰俊
8分19秒 ファンキーバスターボム ⇒ 片エビ固め
石森太二
クワイエット・ストーム
○モハメド ヨネ
<第2試合>
TAKAみちのく
●エル・デスペラード
9分51秒 蹴暴 ⇒ 片エビ固め
大原はじめ
○拳王
<第3試合>
●金丸義信
タイチ
9分38秒 片山ジャーマンスープレックスホールド
○原田大輔
小峠篤司
<第4試合>
●飯塚高史
10分40秒 サイト―スープレックス ⇒ 片エビ固め
○マサ北宮
<第5試合>
●清宮海斗
丸藤正道
14分32秒 バーティカルスパイク ⇒ 片エビ固め
熊野準
○中嶋勝彦
<第6試合 GHCタッグ選手権試合>
[挑戦者]
マイバッハ谷口
○潮崎豪
21分11秒 豪腕ラリアット ⇒ 体固め
デイビーボーイ・スミスJr.
●ランス・アーチャー
[第35代選手権者]
※アーチャー&スミスJr.が初防衛に失敗。潮崎&マイバッハが第36代選手権者に
<第7試合>
○杉浦貴
33分30秒 オリンピック予選スラム ⇒ 体固め
●鈴木みのる
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