(C)Photo Courtesy of UFC
9月10日(現地時間)にオハイオ州クリーブランドで『UFC 203: Miocic vs. Overeem』が開催された。メインイベントではUFCヘビー級タイトルマッチが行われ、現王者スティペ・ミオシッチ(アメリカ15勝2敗)が初の防衛戦として、元UFCヘビー級王者のアリスター・オーフレイム(オランダ41勝14敗1NC)と対戦することに。日本でも活躍したアリスターは王座奪還を目指してここまで着実に勝利を重ねてきているだけに、激しいタイトルマッチが期待された。
試合は、まずはオーフレイムがミオシッチからダウンを奪いギロチン狙いで攻めるが、凌いだミオシッチが逆にパンチラッシュでオーフレイムを金網際に追い詰め圧倒。最後はミオシッチが押し倒すようにオーフレイムをテイクダウンするとパウンド連打。オーフレイムが失神して、レフェリーがストップし、クリーブランド強力型戦闘隊スティぺ・ミオシッチがTKO勝利で王座初防衛を果たした。クリーブランドはアメリカ海軍の軽巡洋艦、第二次世界大戦の戦功で知られる。英雄ミオシッチは地元オハイオ州に帰還した。
セミファイナルでは、前UFCヘビー級王者ファブリシオ・ヴェウドゥムが返り咲きを狙い、トラヴィス・ブラウンと対戦する。試合はいきなりとび蹴りを決めたヴェウドゥムがその後も、前に出る。しかし、ブラウンは打撃の攻防で指を負傷したようで、ストップを要請するが、レフェリーが気付かず。レフェリーがストップしないのでヴェウドゥムが攻撃を続けた為、不穏な空気が流れ、慌ててレフェリーがストップし、ドクターチェックとなった。そして試合再開となるも、負傷を抱えるブラウンではヴェウドゥムが優勢になるのは当然で、結果、ヴェウドゥムが判定勝ちとなった。
さらに、注目は格闘スポーツの経験を積まぬままオクタゴン・デビューを果たす元WWE王者、CMパンクの一戦。格闘技のみならず、プロレス以前のスポーツの実績がない選手の参戦はUFC史上初の出来事であり、総合格闘技界はもちろんWWEを含むプロレス界からも熱視線が送られる試合だった。対するミッキー・ガルもUFC経験は浅く、今回が2戦目の新星ながら、パンクに勝利すれば一気にスターダムにのし上がれるとあってチャンスを最大限に生かしたいと語っていた。
試合は一方的となり、ガルがテイクダウンからマウントを奪いマウントパンチ。CMパンクが打撃を嫌がり背を向けるとガルがチョークで一本勝ち。まさに柔術のベーシック1という試合展開でCMパンクは完敗してしまった。
大会や選手の詳しい情報などは、UFC 公式サイトへ
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■ UFC 203: Miocic vs. Overeem
日時:2016年9月10日(現地時間)
場所:アメリカ・オハイオ州クリーブランド
<ヘビー級王座タイトルマッチ/5分5R>
○スティペ・ミオシッチ(王者)
1R 4分27秒 TKO
●アリスター・オーフレイム(挑戦者)
<ヘビー級/5分3R>
○ファブリシオ・ヴェウドゥム(ブラジル)
判定 3-0
●トラヴィス・ブラウン(米国)
<ウェルター級/5分3R>
○ミッキー・ガル(米国)
1R 2分14秒 リアネイキドチョーク
●CMパンク(米国)
<バンタム級/5分3R>
○ジミー・リベラ(米国)
判定 3-0
●ユライア・フェイバー(米国)
<女子ストロー級/5分3R>
ジェシカ・アンドラジ(ブラジル)
1R 4分38秒 ギロチンチョーク
ジョアン・コールダーウッド(英国)
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Text by 稲垣 收
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