ブロークン・マット・ハーディ怪気炎!TNAインパクト・レスリング

(C)TNA

 9月8日(現地時間・放送日)に放送された『Impact Wrestling』は、マットとジェフのハーディ兄弟と怪奇ユニット、ディケイトとの抗争がメイン、それもリングでの対戦ではなく、マットの館にディケイトが乗り込むというVTRがクライマックスだった。
 マット・ハーディは現在、ブロークン・マット・ハーディとして狂人化しており、弟のジェフと抗争をしていたが、これはジェフが怪我をして長期欠場した為、タッグ王座を返上する事になったショックで壊れてしまった事を告白。結果、ジェフもマットに共鳴し共に狂人化してしまった。そしてハーディ兄弟は、奪われたタッグ王座を取り戻す為、現TNA世界タッグ王者であるディケイト(アビス、クレイジー・スティーブ、女子マネージャーのローズマリー)との抗争に突入したのだった。共に怪奇派である故に抗争はリングから飛び出し、ディケイトは、マットの屋敷に乗り込んでくる。しかし、待ち構えていたハーディ一家(マット&ジェフ、マットの妻レビー・スカイ)は花火で迎撃。そして火炎地獄、プールでの激闘とプロレスの限界を超えた戦いになった。アビスが鉄釘角材でジェフを仕留めている間に、ローズマリーはマットの館に侵入し、マットの息子(幼児)を誘拐しようする。しかし、そこに現れたのはマットだった。ローズマリーはマットに毒霧を浴びせるが、狂気の力を宿したマットは、なんと毒霧を吸い込み、逆にローズマリーに吹きかけたのだった。これにはローズマリーも逃げ出し、マットは子供を守った。しかし、マット屋敷の墓守をしていたセニョール・ベンジャミンはディテイトに誘拐されてしまった。この抗争は更に激化しそうだ。

 また、TNA年間最大大会「バウンド・フォー・グローリー」に向けストーリーも加速。まず番組冒頭でムースと仲間割れしたザ・ミラクルがムースを激しく非難すると、そこに現れたディクシー・カーターTNA会長が、それならと「バウンド・フォー・グローリー」でムース対ザ・ミラクルを決定してしまったのだ。俺と戦って勝てるのか?とムースが出てくると、頭を抱えるザ・ミラクル。またビリー・コーガンTNA社長は、TNAインパクトグランド王座を新設。これは通常プロレスルールではなく、3分3Rルールの王座で、ピンフォール、サブミッション以外にポイント差による判定でも決着をつけるという事だ。この王座決定トーナメントも開始され、最終的には「バウンド・フォー・グローリー」で王座決定戦を行う事になる。

■ TNA Impact Wrestling 
日時:2016年9月8日(現地時間・放送日)
場所:アメリカ・フロリダ州オーランド

<TNAインパクトグランド王座決定トーナメント>
○イーライ・ドレイク
 ピンフォール
●ジェシー・ゴッダーズ

<TNAインパクトグランド王座決定トーナメント>
○ドリュー・ギャロウェイ
 サブミッション
●ブラクストン・サッター

<タッグマッチ>
○ゲイル・キム、ジェド
 ピンフォール
●シエナ、アリー

電子書籍版は週刊ファイト9月22日号連載取材拒否新日衣替ノア猪木IGF川田利明パンクラス小見川道大に収録されました。

【TNA危機情報はマット界舞台裏の巻頭記事が詳しいです】

マット界舞台裏7月2日号W-1船木TNA-GFWジャレット排泄選手列伝FMW高山善廣WING茨城清志
憶測広がるジェフ・ジャレットTNA登場と船木誠勝WRESTLE-1退団
現地時間水曜6月24日夜に放送された『Impact Wrestling』で信じられない事件が起こった。創設者ながらクビにされていた現・新団体GFWの旗揚げツアーに奔走中のジェフ・ジャレットとカレン(元カート・アングル妻)が、犬猿の関係であるTNA番組に復帰、ライバル団体となるGFWの宣伝までしたのだから驚かない方がウソになる。AJスタイルズが断った都合「TNA殿堂入りのため」は資格があるが、どうやら一回限りでなく”ダブルJ”の復帰は続く模様。久しぶりのPPV大会となる6・29『スラミバーサリー』に出陣するのみならず、7・24GFWのラスベガスTV収録大会にはTNAからマグナスが参戦する。
 存続危機にあるTNAを、GFWが買収する噂までも飛び出すが、ダブルJの後ろにはカントリー歌手の大物トビー・キースの財力があるだけに、TNAの行方と併せてなにがどう転ぶのか。

週刊ファイト3月10日号TNA崩壊WWE新日ノア堀辺正史FMW解散回避15周年Deep辰吉丈一郎
▼新日から女子プロ WWEレッスルマニアからTNA完全崩壊まで
 現在のわが国のマット界は、本当に読者が知りたい情報が無料のネットや立ち読み出来る雑誌類にはない問題があり、ひいてはそれが、本当の意味での市民権の拡大だの、世間一般への浸透普及を阻んでいる元凶であること。今号は他媒体では無理なインサイド情報の百花繚乱集でお届けする。

週刊ファイト4月28日号RIZIN遠征TNA陥落UFC引退騒動王道旗揚谷川貞治チャイナ江幡睦
▼RIZIN前進 UFCコナー・マクレガー騒動 TNA陥落 チャイナ訃報
 新企画:タダシ☆タナカ+シュート活字委員会編
 震災のため新日本プロレスの熊本PPV大会が飛んだが、英国のウィル・オスプレイと年間契約した件はオモテに出てないようだ。他では拾えない裏ネタ満載の本誌が業界関係者には必読とされる所以だが、普通に考えるならこの一週間の話題はUFCコナー・マクレガー引退騒動と『RIZIN.1』があり、月曜生TV戦争時代に全米で覚えられた男と戦うチャイナが亡くなったことだろうか。曙の『王道』プロモーション旗揚げ戦は、客入り含めて余り話題にならなかったが、TNAがいよいよ崩壊カウントダウンの報もまた、本誌でしかフォローされてないのは残念だ。さて・・・