2016年は激戦区-65kgと-60kgで日本&世界トーナメントを開催! K-1甲子園も-55kg・-60kg・-65kgの3階級に規模拡大

 11月22日(日)東京・ベルサール飯田橋駅前にて「K-1 WORLD GP 2015 ~THE CHAMPIONSHIP~」の一夜明け記者会見が行われた。

151123k1

 会見では前田憲作K-1プロデューサーが、新生K-1として過去最高の4800人超満員となった昨夜の大会を総括した。

「たくさんの方々から3大タイトルマッチが面白かったという声を聞いてうれしく思います。昨日の大会は大成功だったし、これもみなさんのおかげだと思います。
(大会のMVPは?)個人的には卜部兄弟かな、と。泣けましたからね(笑)。功也選手が眠れない日々を過ごしていたのを知っていましたし、弘嵩選手がタイの練習中に肉離れになって歩けない状態だったことも知っていました。言葉にならない想いがあるし、2人をMVPに選びたいです。

 タイトルマッチ以外ではK-1甲子園の試合が印象に残りました。毎年本当にいい選手が出てくるなと思いましたし、-65kgで優勝した篠原悠人選手に注目しています」

 そして前田プロデューサーは2016年の大会プランを発表した。この1年は初代王座決定トーナメントとしてワンデートーナメントを行ってきたK-1だが、いよいよ来年は-65kgと-60kgの2階級で日本&世界トーナメントを開催する。

 両階級とも8選手参加の「日本代表決定トーナメント」の優勝者が、同じく8選手参加の「世界最強決定トーナメント」に出場する流れで、各階級王者とは別に「2016世界トーナメント優勝者」として認定されるシステムだ。(※各階級王者もトーナメントには参戦予定)

 大会スケジュールは3月4日(金)「-65kg日本代表決定トーナメント」、4月24日(日)「-60kg日本代表決定トーナメント」、6月24日(金)「-65kg世界最強決定トーナメント」、9月19日(月・祝)「-60kg世界最強決定トーナメント」となる。

「新生K-1を1年間やってきて、日本トーナメントの開催を希望する声を多くいただいたので、ついに来年は日本トーナメントを行うことになりました。どちらも層が厚い階級なのでみなさんが楽しみな選手が出てくると思います。これまで通りK-1と契約している選手やKrushの選手から選んでいきたいと思います」と前田プロデューサー。これまで各階級王者を中心に激しい試合が繰り広げられてきたが、来年はタイトルマッチだけでなく日本・世界トーナメントでファンを盛り上げることになった。

 また昨年は-65kg、今年は-55kgと-65kgで行われたK-1甲子園が2016年はさらに規模を拡大。-55kg・-60kg・-65kgの3階級で行われることも発表され、来年はより多くの高校生ファイターたち活躍の場が広がることになりそうだ。

■日本人頂上決戦を制した野杁正明「組まれた試合をクリアしてゲーオと戦いたい」K-1甲子園2015王者・西京春馬&篠原悠人がプロでの活躍を宣言

 11月22日(日)東京・ベルサール飯田橋駅前にて「K-1 WORLD GP 2015 ~THE CHAMPIONSHIP~」の一夜明け記者会見が行われた。

 昨日の大会で”-65kg日本人頂上決戦”と謳われた左右田泰臣との一戦を制した野杁正明。会見では「反省点もあったけど日本人頂上決戦と言われる試合をクリアすることが出来てホッとしています」と挨拶し、試合を振り返った。

「僕の中では作戦通りにできたかな、と。試合後に左右田選手と話すことがあったんですけど『僕の作戦のミス』と言っていて、逆に僕は作戦通りに戦えたかなと思います。事前に色々と作戦を考えていて、ずっとサウスポーでも練習していました。それで1Rが終わった時に『サウスポーでいけそうだったらサウスポーにします』とセコンドと話していて、2Rはサウスポーにしました。それで3Rはどっちでもいいかなと思ってオーソドックスに戻した感じです。2Rに左右田選手が挑発的なことやってきて、それが予想外でしたけど、僕はああいうことをやられても自分のペースで戦えて、それが勝利につながったと思います」

 試合そのものはどちらに勝負が転んでもおかしくない技術戦で、全試合KOとなった3大タイトルマッチに比べてインパクトが薄かったことは否めないが、野杁自身「確かに休憩前はKOが少なくてズルズル判定に行く試合が多くて、タイトルマッチに持って行かれたと思います。でも僕は僕なりの、僕しか出せない味のある試合だったと思う。KOばかりもいいけどああいう試合が一つくらいあってもいいんじゃないかと思います」と持論を語った。

 野杁の会見前に前田憲作K-1プロデューサーが-65kgで日本&世界トーナメントを開催することを発表。野杁は「すごく魅力的なトーナメントだと思うけど、日本のトップ選手にはほとんど勝っているし、日本人と戦うのはもういいかな、と。世界のトップ選手とやりたいし、日本人選手にはもう興味がないって感じです」と素直な心境を告白。

「昨日のタイトルマッチはすごく盛り上がった試合だったし、ゲーオ選手の強い姿を見られたんで、より一層やりたい気持ちが強くなった」と-65kg王者ゲーオ・ウィラサクレックとの対戦を熱望した上で「すぐにゲーオ戦を組んでもらいたいのが正直な気持ちだけど、クリアしなきゃいけない相手がいる。マサロ(・グランダー)選手にはリベンジしなきゃいけないし、ゲーオとはいつでもやりたいですが、僕は組まれた試合を一つ一つクリアするだけです。そこでゲーオの相手は野杁しかいないだろうと言わせる戦い方をするしかないと思っています」と内容と結果で見せると話した。

 また会見にはK-1甲子園2015王者となった西京春馬(-55kg)と篠原悠人(-65kg)も出席。K-1甲子園優勝の喜びを語ると共にプロでの活躍を誓った。

西京春馬
「K-1甲子園に出ることが決まって、優勝が目標だったのでホッとしています。応援に来てくれた同級生や友達は褒めてくれたのですが、お父さんは厳しくて、全然ダメだと言われました(苦笑)。僕はもう3年生なので、これからはプロで活躍して、どんどん強い選手とやって上まで上がりたいです。生意気かもしれませんが強い外国人選手と戦いたいです」

篠原悠人
「去年、ベスト4で平本(蓮)選手に負けて悔しい想いをしました。今年は絶対にベルトを巻こうと思ったんで、ベルトを獲れてよかったです。周りからは『とりあえず勝てたんでよかったな』って感じです。(今後の目標は?)これからはプロになって、強い選手とやっていきたいと思います。一度名前を出させてもらったんですが、木村(フィリップ”ミノル)選手でも誰でもいいんで、強い選手とやらせてもらっても負ける気がしません。強い選手とやらせてもらいたいです」

■-55kg王者・武尊、逆転KOを振り返り「テンションが上がって楽しかった」年末RIZINへの出場を改めてアピール!

 11月22日(日)東京・ベルサール飯田橋駅前にて「K-1 WORLD GP 2015 ~THE CHAMPIONSHIP~」の一夜明け記者会見が行われた。

 昨夜は挑戦者チャールズ・ボンジョバーニに逆転KO勝利し、-55kgのベルトを死守した武尊。ベルトと共に会見に姿を見せると「昨日の試合はダウンしちゃったんで反省点しかないんですけど、逆転できたんでよかったかなと。スター性を見せられたかなと思います」と笑顔で挨拶する。

 自分の試合映像を見て「いつもなんですけど、めっちゃ笑ってたなと思いました」という武尊は「先にダウンしちゃって焦ったんですけど、正気に戻ったくらいから冷静になりました。序盤は距離感が分かってなくてパンチもらったけど、タイミングで倒れただけのフラッシュダウンです。試合をしていてテンションが上がって楽しかったですね。スターは最後に持っていくもので、最後に逆転で倒したんでこいつスターだなと思いました(笑)」と倒し・倒されの激闘を振り返った。

 武尊らしいスリリングな試合で会場は大爆発だったが、-60kgタイトルマッチと-65kgタイトルマッチも劇的な幕切れに終わり、武尊は「これで全部持っていったなという手応えを感じたんですけど、-60kgではそれを超えるインパクトで、『まだ大丈夫』と言い聞かせていたら、-65kgはもっとすごいKOになって『まじか…』と思いました」と苦笑い。「これからはもっと派手に倒します!」と今以上にファンを沸かせる試合をすると誓った。

 今年は初代王座決定トーナメント優勝に始まり、タイトルの初防衛にも成功。武尊はK-1-55kgをけん引してきた。「今年は世界トーナメントもあって久々にたくさん試合ができて、すごく充実した1年でした」と激動の2015年を振り返る。

 その上で武尊は「今年はまだ終わってないですね」と試合直後に続いて、年末RIZINへの出場を再アピール。「僕はやるって言ってるんで、もう1試合やりたいです。今回のチャールズ・ボンジョバーニみたいに強い相手の方がアドレナリンが出まくるんで、テンションが上がる相手とやりたいです」とRIZINへの出撃を宣言した。

 前田憲作K-1プロデューサーによれば、K-1実行委員会は夏頃からRIZINサイドとコミュニケーションを取っており「昨日も榊原(信行RIZIN実行委員長)とお話しましたし、スムーズに話が進むと思います」とコメント。今後の動向に注目だ。

■新-60kg王者・卜部弘嵩、兄弟対決を終えて「功也とは普通の兄弟になりました」2016年は更なる成長と飛躍を誓う!

 11月22日(日)東京・ベルサール飯田橋駅前にて「K-1 WORLD GP 2015 ~THE CHAMPIONSHIP~」の一夜明け記者会見が行われた。

 王者であり、弟の卜部功也との兄弟対決にKO勝利し、第2代K-1 WORLD GP-60kg王座に就いた卜部弘嵩。会見では「1月からずっと戦ってきたので、1年間終わってホッとしています」と安堵の表情を浮かべる。弘嵩はタイでの練習中に右足を肉離れし、手負いの状態でのタイトルマッチとなったが「タイで怪我をして辛い時があったんですけど、それを乗り越えての王座奪取だったので、色々な気持ちがこみ上げて来てうれしかったです」と試合を振り返った。

 試合後は功也そして両親と食事に出かけたという弘嵩。「功也とは『あのパンチは効いた』や『前蹴りが効いた』とか、そういう話をしました。あとは今まで通り、普通の兄弟になりました」と温和な表情で語った。

 昨夜の3大タイトルマッチで唯一、新王者となった弘嵩は「今はちょっと休みたいですが、来年からはK-1チャンピオンとして頑張りたいと思います」。対戦相手として拳を交えた功也を「試合をやってみて思ったけど、日本はもちろん世界でも功也に敵うやつは一人もいないと思う。きっと触ることもできないでしょう」と称え「僕ももっと強くならなきゃいけないと思いました」と更なる成長と飛躍を誓った。

 この日の会見で来年-60kgで日本&世界トーナメントが開催されることが発表されているが、王者・弘嵩が中心になることは間違いない。

■-65kg王者ゲーオ、2016年は全5大会フル参戦!?「K-1チャンピオンとして、自分の力でこれまで以上にK-1を大きくしていきたい」

 11月22日(日)東京・ベルサール飯田橋駅前にて「K-1 WORLD GP 2015 ~THE CHAMPIONSHIP~」の一夜明け記者会見が行われた。

 昨夜の大会では3大タイトルマッチの大トリを務め、木村”フィリップ”ミノルを1RでKOし、圧倒的な強さを見せつけた-65kg王者ゲーオ・ウィラサクレック。「自分としては終わらせるのが早すぎたかなと思ったのですが、たまたまパンチが当たったのでこのまま終わらせようと思いました。(もっと長く試合してもよかった?)試合に勝てるなら何ラウンドでも構いません。前回は油断した部分もありましたが、今回はいつも通り戦うことを心がけて、プラン通りの試合が出来たと思います」と木村戦を振り返る。

 試合後はウィラサクレックジムがある三ノ輪に戻り「焼肉屋でお肉を食べました。それから部屋に戻って、ぐっすり眠れました」。木村との試合はタイでも中継され「フェイスブックでたくさんの人からおめでとうという言葉をもらいました。リベンジ出来てうれしいし、日本のファン、タイのみなさんにも喜んでもらえてうれしいです」と笑顔を見せた。

 所属とリングネームを変え、今後、日本を拠点に戦っていくことを明言しているゲーオは「昨日ベルトを防衛して、K-1チャンピオンとして戦っていくという気持ちがより強くなりました。自分の力でこれまで以上にK-1を大きくして、自分自身もレベルアップしていきたい」とK-1王者として所信表明。

「-65kgの世界トーナメントがあるなら、万全の準備をしてトーナメントに出たいと思うし、もっと成長してブアカーオ以上の選手になりたい。5大会すべてに出たい? はい。5大会すべて出場するために万全の体を作りたいです」と新生K-1を担う一人になると力強く宣言した。

【Krush/K-1アーカイブ】
王者 武尊が圧巻のラッシュで判定3-0でタイトル防衛、K-1挑戦へ? Krush.44
141014wb066coverBladeK1
マット界舞台裏10月9日号天龍船木柴田KH噂の真相K-1BLADE桜庭ヘンゾ佐野魂Reina修斗RISE
マット界舞台裏11月13日号武藤W1王者GFW新日Hナイマン追悼Vマクマホン矢野啓太PanK1外人
・谷川貞治の『プチ格闘技通信』第22回 インサイド分析 評判のいい新生K-1の船出の要因は?
・11・3K-1 WORLD GP 2014代々木競技場第二体育館満員御礼
wkbutaiura078MixCover
マット界舞台裏1月1-8日号新日無謀DeepカズTopking巌流島Krush朱里RealFC長瀬館長Z1
wkbutaiura079MixCoverマット界舞台裏1月15日号猪木青木真也DEEP前田日明1.4新日BLADEワラビーKrush年末年始
wkbutaiura081MixCoverマット界舞台裏1月29号新日ノア深淵兄弟対決K-1神興行清原和博DDT?UFCダンヘン長瀬館長
Krush王者・武尊が3-0の圧勝防衛!4月K-1 トーナメント参戦へ!
マット界舞台裏4月30日号森嶋猛真田聖也ヒョードルK1代々木山本小鉄G1過密エロKGF江幡塁
マラット・グレゴリアン3KO70kgトーナメント制覇!K-1代々木