(C)Photo Courtesy of UFC
11月7日（現地時間）にブラジル・サンパウロで『UFC Fight Night 77: Belfort vs. Henderson 3』が開催された。
UFCを長く支えてきたレジェンド2人が生き残りをかけてミドル級で激突！ フィーナム(Phenom =天才)と呼ばれる才能でブラジリアン柔術、柔道ともに黒帯を持ち、19歳で『UFC 12』ヘビー級トーナメントで優勝を果たしたヴィトー・ベウフォート。その後は日本のPRIDEにも参戦、2004年に第4代UFC世界ライトヘビー級王座を獲得と長きにわたってUFCを支えてきたレジェンドの1人。38歳とベテランの域に達したが前戦もタイトルマッチを戦うなどまだまだその強さは健在だ。
一方のダン・ヘンダーソンも総合格闘技でレジェンド級の知名度を誇る。1992年のバルセロナオリンピック、1996年のアトランタオリンピックでグレコローマン・レスリング アメリカ代表として活躍。 総合格闘技に転身してから、日本のリングス、PRIDEに参戦。ウェルター級王座、ミドル級王座を獲得してPRIDE史上初の2階級制覇を成し遂げた。UFCへ活躍の場を移してからも”Hボム”と呼ばれる右のロングフックを武器にオクタゴンに立ち続けている。
そのレジェンド2人は2013年11月に1度ライトヘビー級で対戦。2年前はベウフォートが戦慄のハイキック一閃で見事にヘンダーソンからK.O.勝利をおさめ、ノックアウト・オブ・ザ・ナイトを獲得した。勝つのはヘンダーソンから再度勝利をおさめて、もう1度タイトルマッチ戦線に名乗りをあげたいベウフォートか？ それとも、”Hボム”を炸裂させてヘンダーソンがリベンジを果たすか？ レジェンド同士の戦いをどちらが制するのか注目のメインだ。
試合は、大ヴィトーコールで会場が揺れる中、スタート。両者、スタンドで見合っていたが、プレッシャーをかけるのはベウフォート。そしてベウフォートが必殺の左ハイキックをヘンダーソンの頭部にさく裂させ、ヘンダーソンは金網まで吹っ飛ぶ。ここでベウフォートが必殺のビクトーラッシュでヘンダーソンを滅多打ちにしてダウンを奪い、追撃のパウンドでレフェリーがストップ。ベウフォートが地元で完勝のKO勝利となった。
それにしてもベウフォート、パソコン画面で見ても肉体の変化には驚かれた方も多いだろう、UFCの薬物検査強化は、ヴァンダレイ・シウバを筆頭に様々な事件と波紋を生んでいるが、誰かベウフォートのbefore/afterの画像を並べてどこかのwebに出したら大笑いになるかもだ。
セミファイナルでは地元ブラジルのグローヴァー・テイシェイラがアメリカのレスリング・エリート、パトリック・カミンズを迎え撃った。試合は地元の声援を浴びてテイシェイラが圧倒し、1R終盤にパンチラッシュでカミンズをKO寸前まで追い詰め、続く2Rも、カミンズを金網際に追い込みパンチラッシュ。カミンズは棒立ちになり、レフェリーがストップ。テイシェイラが完勝した。
■ UFC Fight Night 77: Belfort vs. Henderson 3
日時：2015年11月7日（現地時間）
場所：ブラジル・サンパウロ
＜ミドル級＞
○ヴィトー・ベウフォート（ブラジル）
1R 2分07秒 TKO
●ダン・ヘンダーソン（米国）
＜ライトヘビー級＞
○グローヴァー・テイシェイラ（ブラジル）
2R 1分12秒 TKO
●パトリック・カミンズ（米国）
＜バンタム級＞
○トーマス・アルメイダ（ブラジル）
1R 4分24秒 TKO
●アンソニー・バーチャック（米国）
＜ライト級＞
○アレックス・オリヴェイラ（ブラジル）
3R 0分51秒 TKO
●ピオトル・ホールマン（ポーランド）
＜ライト級＞
○ラシッド・マゴメドフ （ロシア）
判定 3-0
●ギルバート・バーンズ（ブラジル）
＜ライトヘビー級＞
○コーリー・アンダーソン（米国）
判定 3-0
●ファビオ・マルドナド（ブラジル）
電子書籍版は金曜13日発売『週刊ファイト11月19日号』に収録されました。
週刊ファイト11月19日号潮崎豪ノア終焉存続1.4新日真琴UFCヨアンナMハント中国遠征記
UFCオフィシャルホームページ
WOWOW UFC-究極格闘技-
FOX SPORTS UFCページ
WOWOWのUFC実況解説者、稲垣收記者のこの大会の見所解説が電子書籍に掲載されています。まさに電子書籍コンテンツとしてふさわしい専門家ならではの記事で、週刊ファイト！ミルホンネットが海外に強いのは、稲垣記者のような専門家の分析が電子書籍に掲載されるから。他媒体とのレベルの違いを実感して下さい。
【他媒体との圧倒的な差異！稲垣收のUFC徹底解説】
週刊ファイト11月5日号魔裟斗KID極限TBSノア西永失踪潮崎業界再編ホンマン新日キック