KSW 119ラドム大会 フェザー級王者Pカチマルチク地元で一本防衛!

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 2026年6月20日、ポーランド・ラドムのHala RCSで開催されたKSW 119は、地元の英雄パトリク・カチマルチクがフェザー級王座を防衛し、スロバキアの新鋭シュテファン・ヴォイチャクがヘビー級で強烈なインパクトを残す大会となった。ポーランド最大の総合格闘技団体KSWらしく、満員の観衆が集まった会場は終始熱気に包まれ、欧州MMAの現在地を示すハイレベルな戦いが繰り広げられた。


 メインイベントではKSWフェザー級王座戦が行われ、王者パトリク・カチマルチクがチェコのレオ・ブリフタを迎え撃った。

 カチマルチクは「Prince of Radom」の異名を持つラドム出身の人気ファイター。2018年のKSW参戦以降、レスリングと打撃を融合させた総合力を武器にフェザー級戦線を駆け上がり、2025年に悲願の王座獲得を果たした。今回は地元での初防衛戦という特別な意味を持つ一戦だった。

 対するブリフタはチェコMMA界を代表するフィニッシャー。OKTAGONやチェコ国内大会で実績を積み、アグレッシブな打撃と決定力を武器にタイトル挑戦までたどり着いた。KSW王座奪取による国際的飛躍を狙う挑戦者として注目を集めていた。

 試合は序盤からカチマルチクがプレッシャーをかける展開となった。ブリフタは得意の打撃で距離を作ろうとするが、王者は巧みにケージへ追い込み、テイクダウンとトップコントロールで主導権を掌握。挑戦者もギロチンやスクランブルで反撃を試みたが、カチマルチクは安定したポジショニングで優位を維持した。

 勝負が決したのは第3ラウンド。グラウンドで優位に立ったカチマルチクがアームトライアングルチョークを完全に極め、3R4分22秒で一本勝ち。地元ラドムのファンは総立ちとなり、大歓声で王者を祝福した。試合後、カチマルチクは「この街のために勝ちたかった」と語り、地元ファンへの感謝を示した。

 今回の勝利により、カチマルチクはフェザー級王座戦線の中心に立ち続けることを証明。今後はさらに国際色豊かな挑戦者との対戦が期待される。


 大会でもう一つの大きな話題となったのがヘビー級戦線だった。スロバキアのシュテファン・ヴォイチャクと、地元ポーランドのアーカディウス・ウルソーセックが激突した。

 ヴォイチャクは「Mutant(ミュータント)」の異名を持つ重量級ファイター。レスリングとサブミッション能力を兼ね備えた万能型で、近年KSWで急成長を遂げている注目株だった。一方のウルソーセックは長身を生かした打撃を武器とし、地元ファンからも大きな期待を集めていた。
 試合序盤はヘビー級らしい緊張感のある打撃戦となったが、徐々にヴォイチャクが組み技で優位を築く。第2ラウンドに入るとテイクダウンを成功させ、そのままマウントポジションを確保。完全に押さえ込まれたウルソーセックは動きを封じられ、ヴォイチャクは体重を生かした強烈なプレッシャーをかけ続けた。

 そして2ラウンド1分25秒、「マザーズミルク」と呼ばれる胸部圧迫系サブミッションが決まり試合終了。派手な関節技やチョークではない珍しいフィニッシュに会場も騒然となった。ヘビー級では珍しい一本勝ちで存在感を示したヴォイチャクは、一気にタイトル戦線へ近づく結果となった。

 今回のKSW 119は、ポーランド、チェコ、スロバキアを中心とする東欧MMAの層の厚さを改めて示した大会だった。メインイベントでは地元王者カチマルチクが防衛を果たし、ヘビー級ではヴォイチャクがランキング上位進出を強くアピール。若手と中堅が着実に成長し続けるKSWの競争環境の厳しさも浮き彫りとなった。

 欧州MMA界ではOKTAGONが急成長を遂げる一方、KSWも依然として高い競技レベルと動員力を維持している。ラドムで開催されたKSW 119は、その事実を改めて証明する大会となった。そして王者カチマルチクと新星ヴォイチャクの今後の動向は、欧州MMAファンにとって見逃せないテーマとなりそうだ。

■ KSW 119:カチマルチク vs. ブリフタ
日時:6月20日(土)
会場:ポーランド共和国ラドムハラ・RCS

<フェザー級王座選手権>
[王者]○パトリク・カチマルチク(ポーランド)
 3R 4分22秒 サブミッション(アームトライアングルチョーク)
[挑戦者]●レオ・ブリフタ(チェコ)

<ヘビー級>
○シュテファン・ヴォイチャク(スロバキア)
 2R 1分25秒 サブミッション(マザーズミルクチョーク)
●アーカディウス・ウルソーセック(ポーランド)

<キャッチウェイト(68kg)>
○ダニエル・ルトコフスキ(ポーランド)
 判定3-0(29-28、29-28、30-27)
●ダニエル・タルキラ(ルーマニア)

<ライトヘビー級>
○ティモテウシュ・ウォパチク(ポーランド)
 3R 3分11秒 サブミッション(ギロチンチョーク)
●アンジェイ・グジェビク(ポーランド)

<ライトヘビー級>
○ダミアン・ヤニコフスキ(ポーランド)
 1R 2分20秒 サブミッション(スカーフホールド)
●ヴィクトル・ザレフスキ(ポーランド)

<ウェルター級>
○アダム・マサエフ(ロシア)
 1R 1分34秒 サブミッション(アームバー)
●コンラド・ルシンスキ(ポーランド)

<フェザー級>
○スヘイル・カウシェン(フランス)
 2R 3分35秒 TKO(グラウンド・アンド・パウンド)
●カツペル・ヴルーベル(ポーランド)

<ヘビー級>
○ミハル・マルティネク(チェコ)
 判定3-0(30-27、29-28、29-28)
●マレク・サモチュク(ポーランド)

<ライト級>
○ピョトル・カツプジャク(ポーランド)
 判定3-0(29-27×3)
●スリメン・ハッサイニ(チュニジア)

<ライトヘビー級>
○ピョトル・フジク(ポーランド)
 デビュー戦 サブミッション
●プレドラグ・ボジョヴィッチ(セルビア)


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