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2026年6月20日、ドイツ・ベルリンのウーバーアリーナで開催されたOKTAGON 90は、欧州MMA最大級プロモーションの節目となる大会にふさわしく、王座戦2試合がともにフィニッシュ決着となった。メインイベントでは二階級王者ウィル・フルーリーがヘビー級王座を防衛。セミファイナルではポーランドの技巧派王者マテウシュ・レギエルスキが危険な挑戦者ギョクハン・アクスを圧倒し、初防衛に成功した。

メインイベントのヘビー級王座戦は、王者ウィル・フルーリー(アイルランド)とカシム・アラス(トルコ)の対戦となった。
フルーリーは近年の欧州MMA界でも最も勢いのある選手の一人だ。元々はライトヘビー級を主戦場としていたが、OKTAGON参戦後に破竹の快進撃を続け、現在はライトヘビー級とヘビー級の二階級王者として君臨している。2025年には元UFCランカーのマルティン・ブダイを衝撃KOで下し、一躍プロモーションの顔となった。
対するアラスはトルコ系ドイツ人ファイター。ドイツを拠点に実績を積み重ね、レスリングを軸にした粘り強いファイトでタイトル挑戦権を獲得した。試合前には「TKOで勝つ」と強気のコメントを残し、地元ベルリンの大観衆を味方につけて王座奪取を狙っていた。
しかし試合が始まると、王者の完成度が際立った。1ラウンドからフルーリーは距離を支配。アラスの前進を許さず、スピードとリーチを生かした打撃でダメージを蓄積させる。アラスも果敢に前へ出るが、王者は冷静に対処し、徐々に挑戦者の動きを止めていった。
そして2ラウンド1分29秒、フルーリーが左フックをクリーンヒット。ダメージを負ったアラスへ連打を浴びせるとレフェリーが試合をストップした。欧州メディアは「フルーリーは挑戦者より明らかに速く、最後は強烈な左で試合を終わらせた」と報道。これでOKTAGONでの連勝を6に伸ばし、二冠王としての存在感をさらに高めた。
セミファイナルのライト級王座戦も注目カードだった。
王者マテウシュ・レギエルスキはポーランドMMA界を代表する実力者。レスリングとグラップリングをベースにした総合力が高く評価されており、2025年にOKTAGONライト級王座を獲得。今回が初防衛戦となった。
迎え撃つギョクハン・アクスは、オーストリアを拠点とするトルコ系ファイター。14勝のうち大半をKOまたは一本勝ちで挙げる生粋のフィニッシャーで、「試合を判定まで持ち込まない男」として知られている。二つの団体で王座を獲得した実績を持ち、OKTAGONランキング2位として王者に挑んだ。
試合は序盤から激しい打撃戦となった。アクスは得意の強打でプレッシャーをかけるが、レギエルスキは冷静だった。スタンドで応戦しながらタイミングを見極めると、グラウンドへ持ち込んで主導権を掌握。トップポジションから強烈なパウンドを連打し、1ラウンド3分23秒でレフェリーストップを呼び込んだ。
現地レポートでは「序盤は打撃の応酬だったが、王者がグラウンドへ移行して完全支配。最後はバックマウントからの猛攻で試合を終わらせた」と伝えられている。
OKTAGONはチェコとスロバキアを拠点に誕生した団体ながら、近年はドイツ市場で急成長を遂げている。スタジアム大会を成功させ、UFCに匹敵する集客力を見せるなど、欧州MMA界で独自の地位を築いている。
その象徴がフルーリーだろう。二階級王者として君臨し続けるアイルランド人王者は、試合後に次期挑戦者候補とのフェイスオフも実施。OKTAGONは早くも次なる大型タイトル戦へ動き始めている。またレギエルスキも初防衛に成功し、ライト級戦線の中心としての地位を確立した。

ベルリンの大観衆を前に行われたOKTAGON 90は、王者たちの強さが改めて証明された夜だった。そして欧州MMAの勢力図の中で、OKTAGONがさらに存在感を高めていることを強く印象付ける大会となった。
■ OKTAGON 90:フルーリー vs. アラス
日時:6月20日(土)
会場:ドイツ連邦共和国ベルリン・ウーバーアリーナ
<ヘビー級王座選手権>
[王者]○ウィル・フルーリー(アイルランド)
2R 1分29秒 KO(左フック)
[挑戦者]●カシム・アラス(トルコ)
<ライト級王座選手権>
[王者]○マテウシュ・レギエルスキ(ポーランド)
1R 3分23秒 TKO(パンチ)
[挑戦者]●ギョクハン・アクス(オーストリア)
<バンタム級>
○アリーナ・ダラスラン(ドイツ)
2R 2分39秒 TKO(ドクターストップ・カット)
●ジュリア・アリアナ(ブラジル)
<ライト級>
○ニコ・サムソニゼ(ドイツ)
1R 0分53秒 KO(ジャブ・ストレートコンボ)
●デニス・フリンポン(ガーナ)
<ウェルター級>
○ティロン・プファイファー(ドイツ)
1R 0分22秒 TKO(グラウンド・アンド・パウンド)
●ニクラス・シュトルツェ(ドイツ)
<キャッチウェイト(75kg)>
○サイド=フセイン・アフヤドフ(ロシア)
判定2-1(29-28、28-29、29-28)
●アティラ・コルクマズ(トルコ)
<ライト級>
○アリヤン・トパライ(アルバニア)
2R 1分22秒 サブミッション(ギロチンチョーク)
●ヤン・スタノフスキー(チェコ)
<ミドル級>
○マテイ・ペニャシュ(チェコ)
1R 2分30秒 TKO
●アラン・シルヴァ(ブラジル)
<ライト級>
○アフマド・ハリムソン(スウェーデン)
判定3-0(30-27×3)
●ジョセフ・ドンコール(ガーナ)
<フェザー級>
○ザファル・モーセン(ドイツ)
1R 2分19秒 KO(ボディショット)
●リッチー・スマレン(アイルランド)
<キャッチウェイト(71.5kg)>
○ダフレト・カラタエフ(ドイツ)
判定3-0(30-27、30-26、30-24)
●ダニエル・サラス(メキシコ)