ヴィタリー・ヤクィメンコ新王者!KSW 115

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 2月21日(現地時間)にポーランド共和国ルビンで『KSW 115: Przybysz vs. Yakymenko』が開催された。
 KSW(Konfrontacja Sztuk Walki=コンフロンタチャ・シュトゥク・ヴァルキ)は、ポーランドの総合格闘技団体。団体名はポーランド語で「総合格闘技が激突する」という意味。2009年に地上波Polsatで生中継されたKSW 12は、視聴者数650万人を記録しサッカー EURO 2012に抜かれるまではポーランドのスポーツ中継で史上2位の記録だったほど欧州最大のMMA団体となっている。2017年には本拠地ポーランドで6万人を集めた大会を成功させ、欧州最大のMMA団体として存在感を示している。

 メインイベントのKSWバンタム級王座戦、そしてコメインイベントのウェルター級戦はいずれも判定決着となり、激闘の末に新たな勢力図が浮かび上がった。

 5ラウンド制で行われた王座戦は、まさに接戦であった。王者プシュビシュは豊富な経験とスタミナを武器に、テイクダウンやグラウンドでの主導権確保を狙い、中盤以降は圧力を強める展開。一方、ヤクィメンコは打撃の精度と距離管理で対抗し、カウンターで有効打を積み重ねた。
 ラウンドごとに評価が分かれる内容で、観る者によって勝敗の見方が異なる拮抗した攻防が続いた。最終的に2人のジャッジがヤクィメンコを支持し、スプリット判定で新王者誕生。戦績は11勝2敗となった。プシュビシュはKSWでの長期在位記録を更新していたが、この日ベルトを失うこととなった。
 テクニックとスタミナが噛み合ったハイレベルなタイトルマッチであり、KSWらしい緊張感に満ちた一戦であった。

 コメインイベントでは、3連勝中でフィニッシャーとして評価を高めていたシチェパニアクに対し、アンダードッグと見られていたコジオルジェブスキが粘り強さを発揮した。
 試合はスタンドを軸にした打撃戦が中心。激しい打ち合いが続いたが、決定的なフィニッシュは生まれず、判定にもつれ込んだ。
1人のジャッジがドローと採点したものの、他の2人がコジオルジェブスキを支持。マジョリティ判定で勝利し、これで4連勝。戦績は13勝6敗となった。
 メディアの一部では「大きなアップセット」と報じられ、KSWウェルター級戦線に新たな風を吹き込む結果となった。
 王座交代と番狂わせ。KSW 115は、フルラウンドを戦い抜いた両カードが象徴するように、技術と意地がぶつかり合う夜となった。ポーランドMMAシーンの勢力図は、確実に動き始めている。

■ KSW 115: Przybysz vs. Yakymenko
日時:2026年2月21日(現地時間)
会場:ポーランド共和国ルビン

<バンタム級王座タイトルマッチ>
[挑戦者]○ヴィタリー・ヤクィメンコ(ウクライナ)
 判定(スプリット)
[王者]●セバスチャン・プシュビシュ(ポーランド)

<ウェルター級>
○カチュペル・コジオルジェブスキ(ポーランド)
 判定(マジョリティ)
●アルトゥル・シチェパニアク(ポーランド)

<フェザー級>
○ウワシュ・ハルゼフスキ(ポーランド)
 判定(ユナニマス)
●アリウン・ナハイ(フランス)

<ウェルター級>
○ダヴィド・クチュマルスキ(ポーランド)
 判定(ユナニマス)
●ダニエル・スキビンスキ(ポーランド)

<フェザー級>
○ヨセフ・シュトゥンメル(チェコ)
 判定(ユナニマス)
●ミハウ・ドミン(ポーランド)

<ミドル級>
○カチュペル・パケルテス(ポーランド)
 判定(ユナニマス)
●ボリス・ジキョフスキ(ポーランド)

<バンタム級>
○マリウシュ・ヨニアク(ポーランド)
 判定(ユナニマス)
●カロル・ドルシュレヴィチ(ポーランド)