Aバルトシンスキ&Wパウラク!ポーランド開催KSW 113

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 12月20日(現地時間)にポーランド共和国ジェシュフで『KSW 113: Bartosiński vs. Tulshaev』が開催された。
 KSW(Konfrontacja Sztuk Walki=コンフロンタチャ・シュトゥク・ヴァルキ)は、ポーランドの総合格闘技団体。団体名はポーランド語で「総合格闘技が激突する」という意味。2009年に地上波Polsatで生中継されたKSW 12は、視聴者数650万人を記録しサッカー EURO 2012に抜かれるまではポーランドのスポーツ中継で史上2位の記録だったほど欧州最大のMMA団体となっている。2017年には本拠地ポーランドで6万人を集めた大会を成功させ、欧州最大のMMA団体として存在感を示している。

 メインイベントとして行われたウェルター級タイトルマッチでは、王者アドリアン・バルトシンスキが挑戦者ムスリム・トゥルシャエフを迎え撃った。試合は序盤からバルトシンスキが的確な距離管理と打撃で優勢を築き、グラウンドでも圧力をかけ続けた。トゥルシャエフも鋭いジャブとカウンターで応戦する場面を見せたが、試合が進むにつれて徐々に対応しきれなくなり、最終第3ラウンドの終盤、バルトシンスキがテイクダウンからポジションを奪取し、そこから強烈なパウンドの連打で試合を決定づけた。レフェリーが残りわずか4秒というタイミングで試合を止め、バルトシンスキがTKO勝利を収め、KSWウェルター級王座の防衛に成功した。

 一方、ミドル級タイトルマッチでは、王者パヴェウ・パウラクがフランスの強豪ライド・ゼルフーニと5ラウンドにわたる激戦を繰り広げた。序盤はゼルフーニのプレッシャーとテクニカルな打撃にパウラクが慎重な姿勢を見せたが、2ラウンド以降はレスリングと柔術を軸にした攻防で試合をコントロール。クリンチの攻防からケージ際の展開へと持ち込み、体力を消耗させながらポイントを積み重ねていった。そして第5ラウンド、パウラクは倒れ際に足をすくうような形で巧みに膝十字固めを仕掛け、これが完全に極まりゼルフーニは無念のタップ。試合時間は5ラウンド3分09秒で、一本勝ちによる王座防衛となった。極めのタイミングも完璧であり、最後の最後に一本で決着をつけるという見事な王者の意地を見せつける形となった。

 この夜の『KSW 113』では、ポーランド人ファイターがいずれも母国のファンの前で勝利を飾り、地元ファンの熱狂的な声援を背にさらなる存在感を示すこととなった。王者としての風格を漂わせたバルトシンスキと、技巧派としての完成度を見せたパウラク。両者の防衛戦は、今後のKSWにおけるチャンピオン像に強い影響を与えることになるだろう。

■ KSW 113: Bartosiński vs. Tulshaev
日時:2025年12月20日(現地時間)
会場:ポーランド共和国ウッチ

<ウェルター級王座タイトルマッチ>
[王者]○アドリアン・バルトシンスキ(ポーランド)
 3R 4分56秒 TKO(パウンド)
[挑戦者]●ムスリム・トゥルシャエフ(ドイツ)

<ミドル級王座タイトルマッチ>
[王者]○パヴェウ・パウラク(ポーランド)
 5R 3分09秒 一本(膝十字固め)
[挑戦者]●ライド・ゼルフーニ(フランス)

<ヘビー級>
○アルトゥール・シュピルカ(ポーランド)
 2R 2分07秒 TKO(グラウンドパンチ)
●ミハル・マルティネク(チェコ)

<特別ルール(220ポンド)エキシビション>
○アダム・ヨゼフ(ポーランド)
 1R 1分18秒 TKO(グラウンドパンチ)
●ピオトル・リセク(ポーランド)

<ミドル級>
○ミハウ・ミハルスキ(ポーランド)
 1R 4分19秒 TKO(パンチ)
●ダミアン・ヤニコフスキ(ポーランド)

<特別ルールキックボクシング(ヘビー級)>
○スティエパン・ベカヴァツ(クロアチア)
 1R 2分59秒 KO(左オーバーハンド)
●マーティン・ロザルスキー(ポーランド)

<ヘビー級>
○マルチン・ヴォイチク(ポーランド)
 判定3-0(ユナニマス)
●アウグスト・サカイ(ブラジル)

<ウェルター級>
○ヴィクトル・ザレフスキ(ポーランド)
 3R 4分06秒 TKO(パンチ)
●ロマン・ドゥビエンヌ(フランス)