エル・イホ・デル・サント、引退ツアー最終戦を勝利で締めくくる

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 12月13日(現地時間)にメキシコ合衆国メキシコシティでエル・イホ・デル・サント引退ツアー『EL FINAL DE LA GIRR DE DESPEDIDR DE El Hijo del Santo』が開催された。

ルチャリブレの象徴がリングに別れを告げた歴史的夜

 今大会は、レジェンド中のレジェンドであるエル・イホ・デル・サントの引退興行として開催された。
 1年以上にわたって行われてきた引退ツアーの最終戦にあたり、この試合をもってエル・イホ・デル・サントは現役を引退。奇しくもこの日は、ジョン・シナの引退試合と同日という、プロレス史的にも象徴的な一日となった。

6人タッグで有終の美
サント、ウルティモ・ドラゴン、L.A.パークが競演

 エル・イホ・デル・サントは、6人タッグマッチで登場。
 パートナーはウルティモ・ドラゴン、L.A.パークという豪華な顔ぶれで、テクニコ軍を率いてリングに上がった。

 対戦相手は、
ドクトル・ワグナーJr.
テハノJr.
イホ・デル・フィッシュマン
という、まさに最後のライバルたち。

 試合は6人が入り乱れる大乱戦となったが、終盤はサント組の連携が冴え渡る。ウルティモ・ドラゴンが敵を蹴散らすと、最後はエル・イホ・デル・サントが必殺のカバージョ(変形キャメルクラッチ/サント一族固有の必殺技)をフィッシュマンに極めて勝利。
 引退試合を自らの手で白星締めとした。

 試合後、リングには多くのレスラーが集結。サントは息子サントJr.に肩車されながら観客に別れを告げ、会場は万雷の拍手に包まれた。


リング上でのエル・イホ・デル・サントの言葉

 エル・イホ・デル・サントはリング上でマイクを握り、ファンへの感謝と遺産の継承をテーマに、感情のこもった言葉を残した。

「皆さんの愛と応援が私のキャリアを支えてくれた」

 そして、父エル・サントの遺産を引き継ぎ、43年間守り続けてきた銀のマスクを息子・Santo Jr.に託すことを強調。

「このリングで過ごした時間は私の人生そのもの。
今日で一つの章が終わるが、ルチャリブレの精神は永遠に続く」

 この言葉に、会場からは大きな「サント!サント!」のチャントと拍手が送られた。

 試合後もマスクを脱ぐことはなく、涙を浮かべながらファンに別れを告げ、Santo Jr.を強く抱きしめる姿は、この日のハイライトの一つとなった。
 会場は感情に包まれ、多くのファンが「ありがとう」と声をかけていた。

セミファイナルではサントJr.が覚悟のコントラ戦

 セミファイナルでは、サントの息子・サントJr.が登場。
 相手はアンヘル・ブランコJr.で、マスカラ・コントラ・カベジェラ(覆面 vs 髪)という極限のコントラマッチが行われた。

 この試合は、敗れた場合、サントJr.だけでなく、父エル・イホ・デル・サントも覆面を脱ぐという条件が課されており、まさに一族の誇りを懸けた戦いだった。

 試合はブランコJr.が開始前から襲いかかる荒々しい展開となり、ラフ殺法でサントJr.を追い込む。しかし最後は、一族固有の必殺技カバージョを極めてサントJr.が勝利。
 ブランコJr.を丸坊主にし、マスクと血統を守り抜いた。

 エル・イホ・デル・サントの引退は、ひとりのレスラーのキャリアの終焉であると同時に、ルチャリブレの歴史そのものに刻まれる瞬間となった。
 銀のマスクが託されたその先で、サントの名はこれからもリングに生き続けていく。

■ EL FINAL DE LA GIRR DE DESPEDIDR DE El Hijo del Santo
日時:2025年12月13日(現地時間・放送日)
会場:メキシコ合衆国メキシコシティ パラシオ・デ・ロス・デポルテス

<8人タッグマッチ>
○エル・イホ・デル・サント ウルティモ・ドラゴン L.A.パーク
 1-0
●ドクトル・ワグナーJr. テハノJr. イホ・デル・フィッシュマン

<マスカラ・コントラ・カベジェラ>
○サントJr.
 1-0
●アンヘル・ブランコJr.