6月26日世界格闘技の日に行われた、猪木対アリの再現戦が波紋を呼んでいる。
”世界格闘技の日”とは、49年前にアントニオ猪木氏とモハメッド・アリ氏が戦った記念日で、総合格闘技の発展に大きく貢献したとされる歴史的一戦が行われた日。2016年に、すでに鬼籍に入った両氏により制定されたとされている。
この日、歴史的試合のルールで戦ったのは56歳になった超人イリエマンと、49歳の内田ノボル。常識的には確かにピークはとっくに過ぎたと思われる両選手だが、イリエマンはUFC 3度王者のダン・スバーンに一本勝ちし、内田は数々の打撃系格闘技のベルトホルダーであり、旧K-1時代には日本人のエース格だった選手だ。
もともと、ルールや体格上、不利は囁かれていた超人だが、試合はイリエマンが49年前の試合を完全実践。有利に展開を進めながら判定はドローとなっていた。
当日、立会人の一人として名を連ねていたのが総合格闘技DEEPの佐伯繁氏。この試合には、DEEP参戦の可否とイリエマンの熱望するタイトル戦の査定の意味合いもあった。
試合後のリング上からのイリエマンの同団体参戦への問いかけには「少し、考えさせて下さい」と、述べた佐伯氏だったが、試合後、太田プロ芸人神宮寺しし丸の直撃取材には、「緊張感はあった。うち(DEEP)のベルトを一応持ってはいるし、参戦の可能性はある」とし、対戦候補として大成(フリー)の名を上げていた。大成は、実力者・水野竜也をパウンド葬したこともある、今もっとも勢いのあるDEEPメガトン級のホープ選手だ。
イリエマン曰く、佐伯さんに後日電話をしたが、開口一番、プロ失格だろ。お客さんのことを考えろ!死んでもいいから打ち合えと、言われてしまった。
ただ、参戦についてはきてもいいが、「お前をキッチリ殺す相手を用意する!」と、宣言されたとコメントしている。
猪木・アリのネームバリューにのり、数々のマスメディアや一般紙にまで取り上げられた賛否両論の禍中イリエマン。しかし、今後は負けたら即引退を明言している。さあ還暦まであと4年の人智を超えた挑戦。今後の動向が注目される。
また、YouTube番組、今週の格闘技“裏”ニュースでは早くも超人イリエマンVS内田ノボル戦を限定公開中。実際に視聴して、この試合が是か?非か? 判断してみても面白いかもしれない。