[ファイトクラブ]全日本キック拡張!瀬川琉-角谷祐介-日韓中伯仏戦-少林僧侶-二刀流

[週刊ファイト7月3日]期間 [ファイトクラブ]公開中

▼全日本キック拡張!瀬川琉-角谷祐介-日韓中伯仏戦-少林僧侶-二刀流
 photo & text by タダシ☆タナカ
・新体制6回目規模拡大 外国人選手の国旗 リングガール 豪華パンフ
・動物愛護団体運営・瀬川琉「最大の敵は自分」3-0辛勝 韓国アイドゥル
・元SukWanKingthong王者・角谷祐介、韓国語挨拶も・・完封ウジハラ戦
・蠍Scorpionsオケ版♪ハリケーン入場イ・ドヒョン17歳1-1ドロー勇生
・フランス産ア-メド・ブーグリアン30歳KO中村健甚20歳Sフェザー級
・1Rから鋭いロー 急所喰らい蹲るリュ・ジャンウォン Katsuya3Rダウン
・少林寺拳法イー・フー大振り右フックの重圧凄いがKENTAをコカすだけ
・元グレコ全日本王者+MMA3連勝中 二刀流・堀江耐志30-27蘆立亮太


■ 全日本キックボクシング協会“SAMURAI WARRIORS 挑戦”
日時:6月20日(金)
会場:後楽園ホール

新体制6回目規模拡大 外国人選手の国旗 リングガール 豪華パンフ

 栗芝貴会長率いる新体制の全日本キック6回目は、噂通りプレゼンテーションとしてもメジャー感を打ち出した大会だった。
 なにしろ分厚いパンフが無料で配られているし、北側には「全日本キックボクシング協会」垂れ幕に並んで参加外国人選手フランス、韓国、中国、ブラジルの国旗が出ている。試合が始まると、美人のラウンドガールが区切りを告げる。キックファンならもっと注目されて然るべきなプロモーション、その規模拡大を強く印象づけたのだ。

 圧巻だったのは第7試合と第8試合の間に行われたセレモニーである。往年のファンなら”全日本キック”と聞いて名前を思い浮かべるであろう土屋ジョーや、熊谷直子さんらが理事として名を連ねているだけではない。加盟ジムが増える一方で、特に今回4選手が参加した大韓ムエタイ協会との提携経緯は、紅闘志也記者が詳しく綴っているので本稿では重複しないでおく。

▼全日本キックボクシング協会 大韓ムエタイ協会参戦の流れ

[ファイトクラブ]日韓中伯仏対抗戦!全日本キックボクシング協会“SAMURAI WARRIORS 挑戦 2nd”

 ちなみにシンヒョン会長は、ACFの近藤哲夫さんに連れられて記者が大阪でやったトークライブにも来てくれており、今回の様々な面での大活躍ぶりは嬉しい限りであった。キック大会の場合、韓国勢が大挙参加していることはメジャーの重要なポイントである。

▼イベントスペース『リングサイド』新装開店記念タダシ☆タナカTalk Live

[ファイトクラブ]イベントスペース『リングサイド』新装開店記念タダシ☆タナカTalk Live


 カネさえ払えば聖地・後楽園ホールは借りられるものの、中身が伴ってなければお客さんに喜んでは貰えない。次も行こうとはならない恐ろしさがある。

 今回は外国人選手だけでなく、バラエティに富んだ注目の選手が最初から最後まで並んでおり、新生・全日本キックを強くアピールした興行であった。

動物愛護団体運営・瀬川琉「最大の敵は自分」3-0辛勝 韓国アイドゥル
<メインイベント第12試合 日韓国際戦60㎏ 3分3R> 
○瀬川 琉(稲城ジム)※21戦14勝4KO 6敗1分 東京都出身
・全日本キックボクシング協会スーパーフェザー級王者
 判定3-0(30-28×2, 29-28)
●アイドゥル(韓国/大韓ムエタイ協会)※12戦6勝6敗 31歳
・2025年韓国 HERO FIGHT優勝


 韓国の応援団に見送られてリングに向かうアイドゥル(左)、激励賞11の瀬川琉。


 序盤アイドゥル飛ばすも、2Rは瀬川琉がミドルを当てて効いていたから確実にポイント取り、3Rも瀬川に支配が傾いたが、終盤アイドゥルが攻勢をかけていた。メインに相応しい熱戦だった。


 判定勝利後にマイクを握った瀬川琉は、「今回も試合前にめちゃくちゃ不安になった」とか、「逃げだそうかと思った」と話し、「最大の敵は自分だった」とあとから評していた。

元SukWanKingthong王者・角谷祐介、韓国語挨拶も・・完封ウジハラ戦
<セミファイナルⅡ第11試合 ライト級 3分3R>
●オーシャン・ウジハラ(フリー)※2006年末デビュー27戦13勝8KO14敗 高知県出身
・元WBCムエタイフェザー級王者
 判定0-3(28-30×2, 27-30)
○角谷祐介(ネクストレベル渋谷/スックワンキントーン・ライト級4位)※26戦12勝11敗3分
・元スックワンキントーン・スーパーフェザー級王者

 スックワンキントーン興行ではよく出てくる王座を落とした角谷祐介と、一瞬、どこの国かと思ったオーシャン・ウジハラは、高知県出身かぁ。別名MAX氏原。

▼夜Suk Wankingthong小林司/不覚 角谷祐介⇒秋田巴琉(15)Sフェザー級

夜Suk Wankingthong小林司/不覚 角谷祐介⇒秋田巴琉(15)Sフェザー級

 角谷の完封だったか。マイクを渡されて「近所のジムにも通うようになった」と環境が変わったことを話していたが・・・この日、大勢いる韓国人のお客さんに話しかけて味方に付けていた。

蠍Scorpionsオケ版♪ハリケーン入場イ・ドヒョン17歳1-1ドロー勇生
<セミファイナルⅠ第10試合 日韓国際戦スーパーライト級 3分3R>
△勇生 (ウルブズスクワッドキックボクシング道場/全日本スーパーライト級6位)※5戦4勝3KO1分 石川県出身19歳
 判定1-1(28-28, 28-29, 29-28)
△イ・ドヒョン(大韓ムエタイ協会)※4戦3勝1敗 17歳

イ・ドヒョンの入場にスコーピオンズのベルリン・フィル版♪Rock You Like a Hurricane(ハリケーン2000)が鳴り響き、ついにこの曲を入場に使う選手が出たかと歓喜に満ち溢れたのは果たして記者だけなのか? ところがなんと17歳というから、生まれる前の曲になり、本人の希望ではないのかも・・・。

 勇生は全日本キックが売り出している選手であり、これまた19歳と、フレッシュなマッチメイクとなり、お客さんも沸いてよろしかったんじゃないでしょうか。

 記者の採点メモだと勇生に〇を付けていたんだが、あとから自分の写真を整理すると、イ・ドヒョンが当ててる場面が多々あって、わからないモンだなぁ、と。

 まぁ、この二人の将来性には二重丸と評しておきましょう。

フランス産ア-メド・ブーグリアン30歳KO中村健甚20歳Sフェザー級
<第9試合 スーパーフェザー級 3分3R>
●中村健甚(稲城ジム)※2024年3月デビュー4戦1勝1敗2分 茨城県出身20歳
 2R 1分11秒 左ストレートKO
○ア-メド・ブーグリアン/AHMED BOUGRIANE(ウィラサクレックムエタイジム/フランス)※デビュー戦 30歳

 ア-メド・ブーグリアン、フランスのウィラサクレックムエタイジムからということなんだが、リングに出てきて強そうには見えず。当初は食わせ物を掴まされたのかとも思ったんだが、10歳年下の中村健甚をKOしてしまい、わからないモンだなぁ、と。

1Rから鋭いロー 急所喰らい蹲るリュ・ジャンウォン Katsuya3Rダウン
<第8試合 ウェルター級 3分3R>
●Katsuya Norasing family(norasing family)※2024年9月デビュー3戦2勝1敗 神奈川県出身
 判定0-3(26-30×2, 27-30)
○リュ・ジャンウォン(大韓ムエタイ協会)3戦3勝 17歳

 リュ・ジャンウォン17歳。これでデビュー以来の4連勝に。1Rから鋭いローを蹴りこみ、3RにはKatsuyaからダウンも奪って圧勝。

 韓国勢の参加がミソだった今回の“SAMURAI WARRIORS 挑戦”大会経緯だが、強い選手が出てきた収穫大なのだった。


 以下の試合、紅闘志也記者のレポートをダブってはいけないので本稿では詳しくやらないが・・・。

少林寺拳法イー・フー大振り右フックの重圧凄いがKENTAをコカすだけ
<第7試合 ミドル級 3分3R>
●KENTA PUAKUTA SHONBIN(DEAD HEATプロモーション)※3戦1勝1敗1分 茨城県出身31歳
 判定0-3(28-29, 28-30×2)
○イー・フー/Yihu(RSFIGHT/中国) 37歳

元グレコ全日本王者+MMA3連勝中 二刀流・堀江耐志30-27蘆立亮太
<第2試合 スーパーウェルター級 3分3R>
○堀江耐志(norasing family)※デビュー戦 和歌山県出身18歳
 判定3-0(30-27×3)
●蘆立亮太(Ys,K YAMAGATA)※1戦1勝 山形県出身28歳

▼堀江耐志 KO勝で次戦キックボクシング参戦!5・11(日) Fighting NEXUS vol.39

堀江耐志 KO勝で次戦キックボクシング参戦!5・11(日) Fighting NEXUS vol.39