伝説の異種格闘技戦 アントニオ猪木対モハメッド・アリ戦蘇る 6・26世界格闘技の日

 アントニオ猪木対モハメッド・アリから半世紀 6・26「世界格闘技の日」に伝説の戦いが甦える!

 1976年6月26日に日本武道館で行われたこの異種格闘技戦は、現役のボクシング世界王者をプロレスのリングに上げるというありえない設定に世界中でセンセーショナルな話題となった。

 その伝説の戦いとは、プロレスラーアントニオ猪木対モハメッド・アリ戦。当時の格闘技ファンを熱狂の渦に巻き込んだ世紀の一戦から、50年目という歳月は流れていた。

 世界格闘技の日とは、この歴史的一戦を記念して猪木・アリ両者の合意のもと2016年に制定された記念すべき一日。

 その戦いが今年、日本の中心地東京歌舞伎町で再現されようとしている。

 この総合格闘技の礎を築いたという一戦の主なルールは、

① 投げ技、頭突きや肘打ちなども禁止。
② 立った状態でのキック禁止。
③ ロープに触れた相手への攻撃禁止。

 などの制約が存在したとされ、これらのルールにより猪木は得意技をほとんど使えず試合に挑み、アリとの距離を詰めて寝技に持ち込む戦略を採る必要を迫られた。

 あれから半世紀。

 その圧倒的に不利と言われるルールに挑む戦士が現れた。

 男の名は超人イリエマン。

 “格闘技界史上最大の問題児”として揶揄された超危険分子だ。彼の格闘技人生には破天荒(はてんこう)という言葉がもっともふさわしい。

 超人イリエマン(キングダムエルガイツ)は、格闘技人生最大の試練を迎える。

 過去にはヒジ・頭突き・金的有という世界1過激なルール、所属する同団体の名前も冠したエルガイツルールを自らが考案。DEEPという総合格闘技団体ではこれを引っ提げ試合を、それも前代未聞の休憩中に行った。これはノーブレークのルールの特性を生かし、得意な寝技戦で相手選手を一方的に長時間抑え込み続け、観客席の空気を凍てつかせた。

 また、日本最高峰格闘技団体RIZINに参戦を直訴したはいいが、そのアピール方法は試合用のコスチュームに日章旗のマントを纏い、許可なく埼玉スーパーアリーナなどの同団体会場内外で、自身のゆるキャライリエマンのきぐるみを引き連れたパフォーマンスを幾度となく敢行。そうかと思えば、突如国会議事堂にも突撃。当時N国党党首だった立花孝志(たかし)氏につっかかるなど。全く、他人の迷惑も考えちゃいない圧倒的行動力。

 イリエマンは言う。

 「だってみんなと同じことをしていたら、俺達インディーは目立たないし、埋もれて行くだけだからさ!」

 まさに、バカと天才は紙一重なのか。

 そんな彼だが、格闘技の実績となると世界最高峰団体UFCで三度王者に輝く殿堂ダン・スバーンから1本勝ちを収めるという日本人選手でもピカ1の実績を隠し持つ。

 そして、今回そんな奇人と戦う、モハメッド・アリ側の化身となるのは内田ノボル。

内田ノボル(翔拳道)
 MAキック・新日本キック・格闘空手などのベルトを総なめした、キック界の数々のタイトルホルダーだった選手だ。過去には、K-1で貴重な日本人ヘビー級戦士として活躍。毒サソリの異名をとった強豪外国人、アレクセイ・イグナショフに勝利するなど日本人のエースとして君臨。

 そんな内田も、格闘技歴のはじまりは実はボクシング出身という側面も持つ。
 「ボクサーというのは私の原点であり、特にアリはボクシングを始めたきっかけで憧れでもある。アリに敬意を表して、今回はペリカン野郎のイリエマンを全力で倒す!」と、鼻息も荒い。

 前述の不利なルールに加え、内田の185㎝ 108キロの巨体(イリエマンは180センチ90キロ)なだけに、この体格差も危惧される原因だが、イリエマンは、「猪木イズムはいつ何時、誰の挑戦でも受けるですから。そんなのでグダグダのたまっていたら、天国の猪木さんに戦う前に負けると思うバカいるかよ!と言って叱られます」と、全く意に介さない。
 この試合にはRIZINに数々の有力選手を送り込み続けるDEEP代表佐伯繁氏も、立ち会い人として駆け付けることが決定。イリエマンがかねてから、しつこく熱望する同団体新設ベルトの査定試合としても合わせて見届ける。

 この試合は道頓堀プロレス2025東京大会×格闘技のおもちゃ箱ACF114.5の格闘技部門最終試合として行われる。

 令和時代の世界格闘技の日に、日本ド真ん中で確実に何かが起こることは間違いない。

■ 道頓堀プロレス2025東京大会 X 格闘技のおもちゃ箱ACF114.5
日時:2025年6月26日(木)開場17:30 開始18:30
会場:新宿FACE
前売料金:指定S席7,000円 カウンター席7,000円 指定B席6,000円 指定C席5,000円 一般自由席4,000円 中高生自由席1,000円 小学生自由席500円
※入場時別途ドリンク代必要
※当日券は各席500円UP

前半の部 格闘技のおもちゃ箱ACF114.5
■第1試合 タイヤファイトJAPANトーナメント2025準決勝 1分2R
武士正(道頓堀格闘技俱楽部)VS 中川達彦(打撃武道我円)
■第2試合 タイヤファイトJAPANトーナメント2025準決勝 1分2R
右乳(フリー)VS クイック・チョップ・リー(ハイボルテージ/宝塾 蒲田支部)
■第3試合 グラップリング ヘビー級 3分1R
ペロ正(道頓堀格闘技俱楽部)VS 安藤深夜(ProwrestlingOGRE)
■第4試合 グラップリング フライ級 5分1R
徳☆正(道頓堀格闘技俱楽部)VS 森田祥平(キングダム立川コロッセオ)
■第5試合 タイヤファイトJAPANトーナメント2025決勝 1分3R
第1試合の勝者 VS 第2試合の勝者
■第6試合 ”現代に甦る伝説の闘い”猪木対アリ特別ルール 3分3R
超人イリエマン(キングダムエルガイツ)VS 内田ノボル(翔拳道)

後半の部 道頓堀プロレス2025東京大会
■第7試合 スリーウェイマッチ 20分1本勝負
太陽塔仮面vsめでタイガーマスクvsキャプテン•アメムラ
■第8試合 女子プロレスタッグマッチ 30分1本勝負
小橋マリカ&花園桃花vs優宇&SAKI
■第9試合 タッグマッチ 30分1本勝負
大和ヒロシ&定アキラvsシャドウWX&佐野直
■第10試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
晴斗希&ラ•ピート&岩崎孝樹vs菊池悠斗&バイオレンス•ドラゴン&ガイア•ホックス

▼猪木に捧げる必殺技 延髄斬り!問題児イリエマン、アントニオ猪木の墓訪問

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