電工ナビ presents RISE FireBall NAGOYA 中村拓己の見所コラム「名古屋大会は地方大会の枠を超えたプレミアムイベント、RISEの全国展開にも注目だ!」
2024年からGLORYとの提携を強化し、本格的に世界への発信をスタートさせたRISE。その一方で国内のイベント展開についても新たな動きが生まれた。それがRISE初の名古屋大会の開催だ。
これまでRISEは関東でのワールドシリーズと後楽園のナンバーシリーズを中心に、大阪でのワールドシリーズ、九州・福岡でのプロ大会、北海道・札幌でのアマチュア大会を展開してきたが、意外にも名古屋で大会が開催されることはなかった。しかし名古屋には大﨑兄弟が所属し、RISE’sPRIZEでベストジム賞に選ばれたOISHIジムが居を構え、中部地区からRISEで活躍する選手たちも少しずつ増えている状況で、満を持しての名古屋進出となる。
RISEが名古屋大会に踏み切った要因はやはり大﨑兄弟の存在が大きい。大﨑兄弟は弟・孔稀が2019年11月から、兄・一貴が2020年2月からRISEに参戦。一貴は2020年9月に田丸辰を下して第2代RISEスーパーフライ級王座に就くと、2024年3月にはISKAオリエンタルルール世界フライ級(53.5kg)王座も戴冠。今やRISE軽量級を代表するファイターになった。一方の孔稀はなかなかタイトルマッチのチャンスが恵まれなかったが、2023年12月に鈴木真彦に判定勝利して第8代RISEバンタム級王座に就き、ONE Friday Fightsでの勝利も含めて6連勝中。RISE史上初の兄弟同時王者になっていた時期もあり、兄・一貴と共にRISE軽量級を支えてきた。大﨑兄弟はかねてからRISE名古屋大会の開催をRISE伊藤隆代表に直訴しており、自分たちの力で掴み取った名古屋大会開催と言えるだろう。
名古屋大会は通常のナンバーシリーズではなく「RISE FireBall NAGOYA」(ライズ・ファイヤーボール・ナゴヤ)として行われることが決定。「FireBall」はRISEが初めて後楽園ホールで大会を開催した際につけられたタイトルで、ナンバーシリーズとワールドシリーズの間に位置する大会としてリブランディングされ、名古屋大会がその第一弾大会となる。ナンバーシリーズよりワンランク上の大会となった名古屋大会は、マッチメイクを見てもビッグマッチで組まれてもおかしくないカードが組まれた。
その象徴が大﨑一貴とコーリー・ニコルソンによる初代RISE世界スーパーフライ級王座決定戦だ。ニコルソンはWBC・ISKA・WKBFの3団体で合計5本のベルトを巻き、18戦17勝1敗の戦績を誇る超強豪。ワールドシリーズのメインイベント級の試合が名古屋で実現し、世界トップレベルの戦いが繰り広げられることになる。
世界戦と並んで王者・小林愛理奈vs挑戦者・宮本芽依のRISE QUEENミニフライ級タイトルマッチも組まれた。小林はOFGでも戦い、昨年12月には1階級上のテッサ・デ・コムの持つRISEフライ級王座にも挑戦。この試合では敗れたものの、今回は保持するミニフライ級王座の防衛戦に臨む。挑戦者の宮本はアマチュアボクシングの実績を引っ提げ、2023年からRISEに参戦。5戦5勝と無敗のままタイトル挑戦にたどり着いた。KRAZY BEE所属の宮本は三重県松阪市出身で、地元に近い名古屋で大一番を迎える形だ。
大﨑孔稀は門口佳佑とバンタム級のスーパーファイトで激突。門口は第5代RISEフェザー級王者として確固たる地位を築き、フェザー級のトップランカーのままバンタム級に殴り込み。いきなり現王者の孔稀と対戦することになる。孔稀もバンタム級では上位ランカーに軒並み勝利しており、バンタム級で頭一つ抜けている状況の孔稀とフェザー級トップの実力者・門口の一戦は、これぞスーパーファイトと呼べる戦いだ。
政所仁vs数島大陸もスーパーフライ級1位の政所と元フライ級王者&フライ級1位の数島が戦うという階級を超えた戦い。地方大会は地元選手の試合が中心になることが多いが、政所と数島はともに大阪在住のファイター。こういったカードが組まれたことは今回の名古屋大会が地方大会の枠を超えたイベントであることの表れだ。
今大会は大会の約2週間前に全席ソールドアウトし、超満員の会場での開催となるが、決してここがゴールではない。大﨑兄弟をはじめ5選手が出場するOISHIジムの大石陽一郎会長は「大﨑兄弟が結果を出して、その結果で引っ張ってきた大会。一回きりの打ち上げ花火にならないようにしたい」、大石駿介トレーナーは「これだけ盛り上がったから継続してやるぞとみんなが思えるような大会にする」と名古屋大会の定期開催を目標に掲げている。また4月末にはRISEがDEEP☆KICK協力のもと、RISE EVOLシリーズを大阪で開催することも発表された。
名古屋がRISEの新たな聖地となるか。そしてRISEの盛り上がりを日本全国まで広げることができるか。名古屋大会はその導火線に火を点ける戦いでもある。
大﨑一貴インタビュー「名古屋大会に来て良かったと思ってもらえるような試合を、出場選手全員で作っていかないといけない」
–ずっと「やりたい」と言っていた、念願の名古屋大会まで1週間を切りましたが、現在の心境はいかがですか?
一貴 いよいよだなっていう感じと試合まで早かったなという感じがします。
–ジム内でもかなりチケットが売れて、応援団の方も相当来られるとお話を聞きました。
一貴 名古屋大会という事で地元でやるので、ジムの会員さん含め周りの人も会場まで応援に来てくれます。そういった応援が沢山ある中での試合は、自分でもすごく楽しみですし、力に変えて試合をしたいです。
–名古屋大会という事や世界タイトルという事もあって、周りの人の反応は結構ありましたか?
一貴 ずっと応援してくれている人がいて、「名古屋でやってほしい」という声もすごくあって、僕と孔稀でずっとやってきてようやく開いてもらえた大会でもすし、僕は世界タイトルマッチという事もあるので、ここは本当にチャンスだと思っています。期待以上の結果を出して、また来年も開いてもらえるような結果を僕たちが出さないといけないので、すごく気合が入っています。
–地元名古屋でのRISE開催、しかもメインで世界タイトルマッチという事もあって、プレッシャーはかなり感じていますか?
一貴 今のところは練習がハードという事もあって、毎日必死に作り上げている感じなので、そこまでプレッシャーは感じていません。今回は沢山の人が応援に来てくれるので、プレッシャーというよりは楽しみな部分があります。
–今までは東京や大阪に乗り込んで試合に行くという事が多かったと思うのですが、地元名古屋の皆様の応援がどれくらいの力になるのかというのはご自身でも想像がつかない状況ですか?
一貴 特に名古屋の人に僕たちの試合を見てもらいたいという思いがあります。今回は沢山チケットが売れて嬉しいですし、それだけ僕たちに期待をしてくれているという事でもあると思うので、この期待を裏切っちゃいけないし、来て良かったなと思ってもらえるような試合を出場選手全員で作っていかないといけないですね。あとはやるだけですね。
–前回の3月のELDORADOでは今回と違って、結果よりも内容(KO)が求められるような試合だったと思います。そういうプレッシャーに打ち勝つために心がけている事はありますか?
一貴 特に心がけている事はないですけど、僕はメンタルが強い方だと思っているので、“自分ならできる”っていう風にいつも思っています。前回の試合も“自分は倒せる”って思って臨んだし、それが結果に繋がった事でより自信にもなりました。もしかしたら失敗する事もあるかもしれないですけど、あまり失敗する事を考えずに今できる事を全力で出し切るという事が得意なので、それを積み重ねて自信にして、プレッシャーがかかるような場面でもプレッシャーを感じずに、いつも通りのような自分が出せるんだと思います。
–前回の試合から1ヶ月ちょっとですが、前回の良い流れのまま気持ちを切らさずにタイトルマッチに向けて練習ができきているような感じですか?
一貴 どちらかと言うと今回の名古屋大会での世界タイトルが僕のメインだったので、前回の試合は1ラウンドKOでダメージもなく、次の日から練習をしてこの日の試合のためだけに作り上げてきています。なので気持ちが切れる事は全くなかったです。
–世界タイトル戦の相手コーリー・ニコルソン選手はオーストラリア出身の選手ですが、映像などを見てどんな印象を持ちましたか?
一貴 ムエタイスタイルでオーソドックスとサウスポーをスイッチしていましたね。ムエタイ選手ですけどパンチで倒したり三日月蹴りをしたりするところもあるので、そこに気をつけながら戦いたいです。僕はムエタイスタイルの選手は得意な方なので、そこに面食らう事なく逆に自分のスタイルを相手に押し付けていけるような試合展開に持っていって、最後はKOで倒します。
–対戦相手はKO率の高い選手ですが、警戒している攻撃などはありますか?
一貴 そこまで何に警戒しているとかはないですけど、自分が倒す技をどう当てるかというような練習をしています。
–前回は「倒されてもいいから倒しにいく」という事を仰っていましたが、今回は何としてでも勝ちを取りに行きますか?
一貴 やっぱり倒した方が盛り上がるので、前回の良かったところは継続していかなければいけないですし、更にプラスアルファで強くなった僕を見せます。
–2023年7月以来の久々のKOだったと思うのですが久々のKOはどうでしたか?
一貴 本当に久しぶりだったので、KOってこんな感じだったなって感じたのと、自分がどうやったら倒せるのかというのを感覚的に掴めた試合になりました。あそこでKOで勝つ事ができて、すごい良い状態で今回に臨めます。
–婚約者のMISAKIさんは、今回の試合について何か言っていますか?
一貴 「一緒に出たかった」とは言っていましたけど、僕の試合が決まってしっかりサポートしてくれているので、特に何かを言われてはいないですけど「普通に勝つんじゃない?」って思われていると思います。笑
–逆にそれもプレッシャーですね。
一貴 「勝つんじゃないか」って言われる事が多いので、勝ち方にもこだわってKOで盛り上げたいので、KOを狙っていきます。
–勝って改めてリング上でプロポーズをするのはどうですか?
一貴 それはちょっと嫌ですね。笑 嫌というか恥ずかしいです。
–最後にいつも応援してくれているファンの皆さんにメッセージと、名古屋大会に向けて意気込みをお願いします。
一貴 今回は念願だった名古屋大会を開いてもらえて、しかも僕は世界タイトルマッチという事で、必ず取らないといけないベルトですし、ずっと目標にしていたベルトにようやく手が届きそうなので、あとはしっかり自分の力を出して自分でベルトを掴み取ります。沢山の方が会場まで応援に来てくれますが、来れない方はABEMAでも応援をよろしくお願いします。必ずベルトを取ります。
大﨑孔稀インタビュー「 門口選手とだから他の試合以上のものを見せられる自信がるし、違いを見せつつ僕の強さを見せつけるので、そこに注目してほしいです」
–名古屋大会まで近くなってきましたが、ジムの雰囲気はいかがですか?
孔稀 雰囲気は良いですね。みんなで一丸になってというか、同じ日に試合をするので、士気がすごく高くなっているのを感じます。
–みんなモチベーションが高くなっているんですね。
孔稀 そうですね。全勝することが1番なので、各々高め合っている状況です。
–今回の名古屋大会では5名、その後のRISE188では女子が2名トーナメントに出場することが決まっていますが、そういう部分からもジム内で活気が生まれていますか?
孔稀 前回のRISE187の奥山雅仁の試合からもそうなんですけど、結局終わっても次が来るっていう状況が今RISEではあるんですよ。奥山もいい形で名古屋組に繋げてくれたので、そのまま僕たちも全勝して奥村琉奈と岩永唯伽に繋げられれば、それが1番良い形かなと思います。そういった意味でも、各々が勝つためにしっかり練習しているという状況です。
–大石代表も気合が入っていますか?
孔稀 代表もかなり気合が入っていますね。やっぱり名古屋大会という事もありますし、ここで全勝するとまた年間の表彰式『RISE’s PRIZE』でBest GYM賞を狙える立ち位置に行けるので、ここは全員が結果を出さないといけないところですね。笑
–兄弟揃ってRISEに出場している時は、2人とも同時に勝っていイメージがあまりないのですが、今回はいかがでしょうか?
孔稀 お互い勝っている時はあるんですけど、あまり良い感じではないですよね。
–お互いが出場した直近2大会でいうと、良い結果ではないですよね。
孔稀 2人ともデカ過ぎる敗戦でしたね。(一貴は田丸辰、孔稀は志朗に敗北)
–今回また2人揃って出場するという事もあるので、過去の2大会分を払拭したいですね?
孔稀 過去の払拭というか、一緒に勝ちたいという気持ちが1番ですね。お互いが大事な試合なので、良い結果を出せばそれが同日に兄弟勝利という形になるので、過去というよりも今回の試合をしっかり勝ちにいけば、それが1番良い結果になると思います。
–お兄さんの一貴選手は世界タイトルマッチが決まっていますけど、お兄さんのコンディションはいかがでしょうか?
孔稀 見ていてもどんどん仕上がってきていて、コンディションは良いと思います。今回の相手はムエタイの5冠王で強いですけど、自分の戦い方をすれば勝てる相手だと思います。
–3月には飛騨高山で強化合宿が行われたと聞いたのですが、相当追い込まれたようですね?
孔稀 やばかったですね。筋肉痛を超えているくらいの筋肉痛で、体がバキバキでしばらく引きづりましたね。
–普段ジムで鍛えている時とは全然違う感じですか?
孔稀 走ったり、週1でフィジカルトレーニングをしていて、フィジカルトレーニングでも筋肉痛になって、それだけしっかり体が鍛えられている証拠だなとも思うんですけど、高山の合宿は3日間に凝縮され過ぎていて、ずっと動いて走っていたのでめっちゃキツかったです。でもそれを皆が一緒になって乗り越えたので、そこでも士気が高まった印象があります。
–門口佳佑選手との試合が決定しましたけど、このカードを聞いた時はどんな印象でしたか?
孔稀 門口選手が階級を下げてきて、いずれやるのかなとは思っていたんですけど、思いのほか早かったなという印象です。
–最近の門口選手はどんな印象?
孔稀 最近と言っても元々の印象とあまり大差がないですね。
–1階級上のチャンピオンでしたがフィジカル面などに差は出てきそうでしょうか?
孔稀 僕がフィジカル弱いわけでもないですし、あまり関係がない気がします。1階級下げたからといって、フェザー級で培ってきたフィジカルが活かされるかというのは別の話だと思いますし、めちゃくちゃフィジカルが強いからといって、僕が押される事があるかと言われたら、そんな事はない気がします。
–最近、OISHI GYMではボクシングのトレーナーを呼んで練習していると聞きまして、大石代表は「それが孔稀にすごくはまっていてパンチにも自信がついている」という事を話していました。そのパンチが強化された実感はありますか?
孔稀 すごくあります。僕は元々ムエタイで蹴りばかりだったので、パンチがすごく苦手だったんですけど、RISEで試合をさせてもらうにつれてパンチの技術ができるようになってきたんですよ。「パンチが上手い」と言われることが多くなってきたんですけど、それでもずっと“発展途上だな”っていう風に思っていました。そういった中で、今回のボクシングトレーナーの方と僕のスタイルが合って、よりパンチが強化されて、パワーやテクニックも良くなったので、一段と強くなった自信があります。
–名古屋大会では豪華なカードがラインアップされていますが、その中でも今回の試合はどんな所に注目してほしいですか?
孔稀 特に後半4試合は注目度の高い試合があると思うんですけど、他の3試合以上のものを見せられる自信があります。“門口選手とだから”っていうのもありますし、違いを見せつつ僕の強さを見せつけるので、そこに注目してほしいです。
–最後にいつも応援してくれているファンの皆様にメッセージをお願いします。
孔稀 僕たち大﨑兄弟がずっとやりたかった名古屋大会を開催してもらうことができたんですけど、盛り上げる事が1番ですし、この先継続的に開催してもらう事が僕たちの次の目標です。そのためには今回の試合は必ず僕が勝ってメインのお兄ちゃんの試合に繋げる形になるので、最初から最後まで楽しんでもらいたいです。誰かの個人の応援かもしれないですけど、1日を通して全試合に注目してほしいです。尚且つその中で僕が1番面白い試合をします。応援よろしくお願いします。
門口佳佑インタビュー「勝ち負けよりも見に来てくれた人に何か感じてもらえるような試合がしたいっていうのが僕の中のゴール」
–同門の大森選手の試合からは熱と志はいい形でバトンとして受け取ることができましたか?
門口 練習や普段の日常的な会話からもずっとお互いに刺激を与え合う中になっているので、改めて試合であの臨場感で鈴木真彦を相手に隆之介が勝ったのはすごい刺激になりました。
–セコンドから見て、練習パートナーから見て、大森選手の勝因っていうのは何だったと思います?
門口 練習からずっとそうなんですけど、本当に冷静だったので、試合中は劣勢になる場面だったりとか、苦しくなる場面っていうのがあるのはわかっていたので、その中で冷静に対応してしっかりジャブを当てて倒してというところは本当に練習通りの動きでした。
–試合開始直前には門口選手は相手のセコンドに握手対決で負けてしまったっていう。
門口 そうなんですよ。(山口)裕人君がすごい握手強くて、ニヤニヤしながらやってましたけど、もともと一緒にご飯食べたり、真彦も一緒に練習したりご飯行ったりする仲なので、僕は特に敵対心とかもなかったし、本当にいい成長って感じでした。
–そこは完全にスポーツマンシップとして割り切っていたんですね。
門口 もちろん試合なので。もともともと隆之介は鈴木真彦を超えたいっていう話をしていたので。
–そこは関係なくこの試合の期間はvs鈴木真彦として。
門口 はい、チームで作ってきた感じです。
–鈴木真彦超えを果たした大森選手を、その2日後スパーリングで門口選手が倒してしまったっていう映像が世の中に出回ってました。
門口 何ヶ月かに1回、あんな事が起きるって感じですね。
–門口選手は他の選手とは練習方法が違っていて、例えばミット打ちとかもそんなにしないんですよね!?
門口 ラウンド数とかで言ったらめっちゃ少ないと思います。基本的にミット練習に重きを置いてないので。別になくても仕上げれるって感じです。基本的にはスパーリングで全部やります。スパーリングで感じたこととかを全部、シャドウだったり、数ラウンドやるミットとかに落とし込んだりします。シャドウとスパーリングで基本的には全部事足りてるかなって感じですね。
–回数とかもメモったりしてるんですよね。
門口 スパーリングの回数ってことですか?練習強度とか練習で感じた感覚だったりとか、百点満点で、今回の体含め動きとか調子とかコンディションがどうだったかっていうのは全部記録してます。
–今回の練習ではその記録を振り返ってみてどうですか?
門口 めちゃくちゃいいです。基本的に練習のパフォーマンスのブレっていうのがほぼないので、よっぽど体調崩してるとか風邪ひいてるとか怪我してるとか以外は基本的にはずっと同じコンディションで練習ができているので、調子悪い時に気づきやすくなると怪我とかにもすごい敏感に反応できるので、その怪我になる前に対応できたりとか、なんかちょっといつもより違和感じたら休みますし、もう躊躇なく休むので。それで怪我も少なくずっと長く同じパフォーマンスで練習できるから、他の人よりは伸びてるなって感じです。
–今回、最高のコンディションで名古屋に乗り込めそうですね。
門口 最高のコンディションだからとか特になくて、それが普通って感じです。
–以前から、会場の大きさとか場所は関係ないってことを言ってますけども。どうですか、今回、名古屋で新旧王者対決に臨むっていうの?
門口 相手は現チャンピオンなんで。もちろん僕が階級下げてっていうところなんですけど、僕この辺ぐらいが適正階級かなと思ってるので、そこでどういう試合になるのかなって自分でも楽しみですし。名古屋っていうところでは別に何も気にしてないというか、東京と変わらないですよ、別に。
–大森選手の結果とともに、今回も55kg戦線をめちゃくちゃにする流れになりそうですね。
門口 これに勝ったら多分、隆之介と僕で55kg1位と2位だと思うので、そうなるとだいぶややこしいなあって感じで面白いですよね。
–ゴールデンウィークは関係なしに最終調整に臨む感じですか?
門口 毎年関係ないので。そこも変わらずちょうど1週間前なので、練習的には追い込みが終わって、休養を取ってぐらいの時期だので、ゆっくりはできるかなって感じです。
–先日K-1の軍司選手ともスパーリングしてましたね。
門口 僕がお願いしてやりました。距離感とか同じぐらいの選手と試合をすることがなくて、基本的には背高い相手ばっかりだったので、大崎くんは多分僕より身長も少しだけ低いと思うので、軍司選手は同じぐらいの身長で、対抗戦で戦った中なのでいろいろ吸収できるものがあればいいなと思ってお願いしました。
–いい収穫はあったわけですね。
門口 収穫っていうより刺激的なところですね。K-1との対抗戦でいい試合できたと思ってるので、そういった戦友からいい刺激をもらえたなっていう感じです。
–完全に心身ともに整いつつあるんですね?
門口 そうですね。やることだったり、目指すところとかだったり、どんどん固まってきて、今チームも凄いいい状態できてるなっていう感じです。
–大森選手の勝因に冷静って言葉を使ってましたが、今回の門口選手も冷静に試合を運んで勝ちにつなげるって感じになりますか?
門口 勝ち負けは正直気にしてないことはないですけど、もちろん勝ちに100%エネルギーを注ぐことには変わりないですけど、なんか勝ち負けよりも見に来てくれた人に何か感じてもらえるような試合がしたいっていうのが僕の中のゴールなので、そこは勝ちであれば理想ですけど勝っても負けてもそういう試合をしたいなって思ってます。
–最後に今回の門口選手の試合を待ちわびているファンの方々に熱いメッセージをお願いいたします。
門口 55kgで初戦ですけど、チャンピオンと組まれたっていうことで、僕が勝てばすごい55kgが荒れるなと思っているので、ここしっかり勝って、この先のこととかはあまり考えてないんですけど、55kgめちゃくちゃにするだけして、あの60kgとかも面白いかなと思っているので、その辺いろいろ今後も見据えて期待してもらえればいいなと思います。
対戦カードはこちら