ハイライトはもちろん、主役である垣原賢人の登場だった。悪性リンパ腫(血液のがん)と闘うことが明かされてからファンの募金活動が広がり、これから2年に及ぶ抗がん剤治療も予定している垣原。SNSではメッセージが伝えられていたものの、公の場に現れたのは病気が公表されてから初めてのこと。
鈴木みのるが垣原の同期・冨宅飛駈をゴッチ式パイルドライバーで仕留めると、みのるのパートナーである船木誠勝が「今日の主役、垣原を呼びこみたいと思います。垣原賢人、入場!」とマイク。
スーツ姿でリングインした垣原の脇を息子・創史くん、愛娘・綾乃さんが固める。垣原が「僕の体の悪性リンパ腫はとてもしつこいがんです。ですので、これからも長い闘いが続きます。でも僕は絶対に負けません。UWFは強いんです!」と力強く宣言すると、会場には『UWFメインテーマ』が鳴る。“完全復活”への序章を見届けた観客は感動のカキハラコールを送った。
休憩時には愛娘・綾乃さんが所属するアイドルグループのバクステ外神田一丁目がリング上でミニライブ。続いて大会に尽力した山崎一夫が登場し、丸藤正道、桜庭和志、前田日明を呼び込む。前田は「自分たちは(『アイム・リアルワン』と言ったカール・ゴッチ)その“リアルワン”の弟子なんです。普通の人だったら怖がるような病気を治していくというのをリアルワンのプロレスラーが見せてやればいい! オタオタするんじゃねぇ垣原!」と感情を漲らせた。
山崎のコメントも印象的。「喋るのは予定になかった」と前置きしつつ「悪性リンパ腫が発覚するだいぶ前に、そろそろ(UWF同窓会として)集まりたいねって垣原、高山らと話をしていた。結果的に集めてくれたのは垣原なんです。カッキー、ありがとう」と告げたのだった。
なお、第3試合で交渉中だった菊田早苗&KEI山宮の対戦相手「何でもありルールに強い大物一族」はバラモン兄弟というオチ。リングサイドを水浸し、墨汁まみれにして大会を賑わせた。
大会の全容と詳細は無料ダウンロード別冊109マット界金字塔25周年G1極みの夏2015新日本プロレス総括 UWF不滅カッキーエイドに収録されました。
■ Moving On~カッキーエイド~
日時:8月18日(火)18:30
会場:後楽園ホール 観衆:1104人(満員)
主催:カッキー応援隊
協力:大日本プロレス
<第6試合=メインイベント 垣原賢人推薦試合~Back to “1989 UWF DOJO”~タッグマッチ 30分1本勝負>
船木誠勝 ○鈴木みのる
17分26秒 ゴッチ式パイルドライバー⇒片エビ固め
冨宅飛駈●&長井満也
<第5試合=セミファイナル ダブルバウト~カッキーエイド特別ルール 20分1本勝負>
金原弘光 ○高山善廣
13分19秒 エベレストジャーマンスープレックス⇒KO
●伊藤崇文 川村亮
<第4試合 タッグマッチ 20分1本勝負>
○藤原喜明 中野巽耀 田中稔
13分51秒 ワキ固め
●佐野巧真 金本浩二 成瀬昌由
<第3試合 タッグマッチ 15分1本勝負>
○菊田早苗 KEI山宮
8分37秒 胴絞めチョークスリーパー
●バラモン・シュウ バラモン・ケイ
<第2試合 タッグマッチ 15分1本勝負>
○関本大介 岡林裕二
10分14秒 ジャーマンスープレックスホールド
上山龍紀 ●田村和宏
<第1試合 第2次UWFルール(5ノックダウン制)シングルマッチ 15分1本勝負>
○松井大二郎
6分15秒 胴締めチョークスリーパー
●橋本和樹
▼灼熱のニッポン列島!スクープ頻度と精度ダントツNo.1~週刊マット界舞台裏はこちらからマット界舞台裏8月20-27日号真夏の祭典G1横浜新間寿JバレンタインREINA納涼さくらえみ