[ファイトクラブ]超満員札止め‼ スターダム退団マッチ上谷沙弥vs.中野たむ戦を紐解く

[週刊ファイト3月13日]期間 [ファイトクラブ]公開中

▼超満員札止め‼スターダム退団マッチ上谷沙弥・中野たむ戦紐解く
 Photo:もりっち by 西尾智幸
・中野たむ、上谷沙弥の因縁は昨年末ワールド戦から
・赤いベルトを返して貰うから一転し退団マッチ
・中野は自身が提案した退団マッチに敗北
・更に次回4・27横浜では引退をかけて再戦
・退団がうやむやになった事で炎上
・後手に回った退団会見
・ストーリーはこうあるべきでは?


超満員札止め‼スターダム退団マッチ上谷沙弥・中野たむ戦紐解く


 3月3日、スターダム後楽園大会が行われた。平日でしかも雪と悪天候の中、1635人超満員の観衆が集まった。その集客に繋がったのは、なんと言ってもメインの中野たむvs.上谷沙弥戦。
 敗者には、スターダム退団を強いられる一戦だ。

先の速報では短めに書いたが、事の発端は、2月2日の後楽園大会までさかのぼる。
 上谷が鈴季すずを相手に赤のベルト(ワールド)を防衛したあと、中野が登場。
 「上谷、赤いベルト返してもらう!」というが、こないだ負けたばかりだろと一蹴。
 しかし中野は「あんなやり方のまま終われるわけないだろ!」とチェーンで宙づり等の暴挙を指摘。すると上谷は「じゃあ、可哀想なたむちゃんの為に、ひとつ提案してやろうか?」と2月24日宇都宮で玖麗さやかと組んでタッグマッチを行い、中野が勝ったらなんでも望みを叶えてやる。ただ、お前が負けたら玖麗を奪う(H.A.T.E入り)という交換条件を出し中野が受諾。玖麗には私が守ると約束した。

 宇都宮までも、何度か前哨戦でぶつかり、ついに2月24日を迎えた。この日のスペシャルタッグマッチでは、中野、玖麗組に対し、上谷は刀羅ナツコをパートナーにした。
 試合は、中野がバイオレットスクリュードライバーで直接、上谷からフォールを奪った。
 そして、赤いベルトをかけてのタイトルマッチを要求かと思いきや、なんと決着戦として、上谷との敗者退団マッチを提案。上谷も最初は戸惑うが、中野が負けたらお前が退団するんだなと確認し、3月3日の後楽園を指定した。

超満員札止め‼ 上谷沙弥中野たむ退団マッチ上谷勝利も引退賭け再戦


 これが発表されたあと、ファンは退団をかける意味がないと反対派が多かったが、会社は本人達の意思を尊重します! とトップ選手のどちらかがいなくなるのに、あっさりと…いや不自然に認め、敗者はスターダムを去る事となった。そもそも、中野がベルトを返せから始まっているのに、なぜ急にあさっての方向に行ってしまったのだ?

 当日は、見事に二階バルコニーにも多くの立ち見が出て、札止め状態。本当にどっちか辞めてしまうの? どうせノーコンテストや引き分けじゃないの? と、見当がつかないファンがその結末を見届けようと後楽園に集まった。
 この試合の前には、ハイスピード戦、アーティスト戦のタイトルマッチもあり、豪華なラインナップではある。
 メインの中野vs.上谷はYOUTUBEで無料生中継もされた。これは珍しいパターン。それだけ、多くの人のこの試合を注目して欲しいという団体側の狙いでもあったのだろう。

 試合開始早々、早速刀羅ナツコが中野の足を引っ張り場外戦に。上谷は傘で殴る、チェーンでの絞殺刑など、やりたい放題。先に戻るとコーナーに座り場外でうずくまる中野を余裕で待つ。

 中野がリングインしてからも、ミサイルキックなど上谷有利に試合は進む。
 中野が大きく攻めたのは後半に入ってから。なんとジャーマンスープレックス4連発。しかし決定打にはならない。ここから、両者バチバチに大技の攻防。普段なら、決まってもおかしくないフィニッシュ、中野のタイガースープレックスもカウント1、上谷のスタークラッシャーも中野は1で返したりと、今までを超越した闘いとなった。
 しかし、盛り上がってきたところで、H.A.T.Eが乱入。コズエンのメンバーも助っ人に入り大乱闘。その隙に、刀羅が鉄パイプで中野を殴打し、上谷も椅子で一撃。そして旋回式スタークラッシャーからのカミゴェ式ビッグブーツで中野を仕留めた。25分39秒の長い闘いだった。

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