7月30日(火)、噂に聞くBACHIxBACHIを見て来た。記者は現在東京在住だが、出身が大阪なので梅田の東通り商店街は馴染みである。昔はLPコーナーというレコード屋があり、ディスコのボトムラインにもよく通った。OS劇場という封切映画館は、青春の思い出が詰まっていた。
それらは全部なくなったのだが、サザンオールスターズのファンや、プロレスファンが通うという【E★SPOT】があるではないか。一度は行かねばならないと思っていたところに、格闘技イベント『BACHIxBACHI』があるという。
’24年04月11日号UJPW 全日大田区 仙台スターダム山形 東女両国 MLWタンパ Rカーマン
それは全ての面で想像を遥かに上回る、お得かつ中身の濃いイベントであった。
まず、ブラックシューター・ブランカ真帆。マジで美人のプロレスラー、キックボクサーである。デビューが遅かったので全国区では知られてないのだが、なんでも先物買いの本誌は「使わない手はない」と、すべてのプロモーターや関係者に太鼓判を押しておく。
現在、2point5女子プロレス所属ではあるが、PURE-Jの大阪大会が使い出しているほか、大日本プロレスでは、CMLLのレジェンド、アマポーラともシングル戦をこなし、アマポーラが「この子は上に行く」って誉めた話も伝わってきている。
GLEATの8・21後楽園ホール大会では、LIDET UWF【ダブルバウト】として「ブランカ真帆 &稲葉ともか vs. 橋本千紘 & 稲葉あずさ」が決まった。
そしてサブミッション・スパイダー道端剛史。MMA出身で、池本誠知の『総合格闘技スタジオSTYLE)』のフランチャイズでジム経営をしているが、なんでこんな”出来る”選手が埋もれているのか。実際この眼で至近距離の試合を見て、驚愕したのである。
11月16日(土)には、クレアホール・ふせにて道端剛史プロデュース興行『赤蜘蛛』が行われる。自身が選んだ格闘技系の選手が集結するが、サブミッション・スパイダーはむしろ赤をテーマに選んでいるのが興味深い。
道端剛史の所信表明!初めは「男対女の試合なんか、誰が見たい?」
自分の所信表明というものをお伝えさせていただきたいと思います。
自分は16歳から総合格闘技を始め試合にも出ていき、20歳でプロレスデビューを果たしのですが、当時はデビューするまでが目標になってしまい、最初の3年間は正直何の気持ちも入ってなくて、ただ組まれた試合をこなすだけになってしまってました。
もちろんそんな試合をしていたら後輩達にも追い越され、先輩達からも毎試合、試合後に怒られまくる日々です。そんなのにも嫌気がさしていたのかもしれません。
ただ4年目になった時にふと「俺、何の為にプロレスやってんねやろ」、「何でプロレスやってんねやろ」と思う様になって、「プロレスや格闘技が好きやからずっとやってるんだ」と思うようになりました。
そこから気を引き締め直して「もう一度頑張ろう!」。そしてやりたいと思った事は何でもやろうと考え直しました。
そこから試合のオファーも増えていき、色んな団体からもお声がかかりと、やはり気持ちの持ちようなんだと気づかされました。そして今回、ブランカ真帆選手からのお誘いでこの【Bachi X Bachi】というイベントをやる事になりました。
初めは「男対女の試合なんか、誰が見たいなん」、「そんなん皆、女の方を応援するに決まってるしメリットないやん」と思っていましたが、いざやってみると・・・。
もちろんお客さんに凄いと思ってもらったり、楽しんでもらうのが1番なのですが、何より自分も楽しい!
そしてこんな大会、イベントは自分とブランカ真帆でしか作れないなと思いました。
僕達の目標は、観にきてくださったお客様の期待を良い意味で裏切る事です。
そして僕達には今現在新しい目標があります。
それはこの【Bachi X Bachi】のイベントで全国を回って試合をする事です。
ブランカ真帆「プロレスファンが熱狂したUWFのような試合がしたい!」
私は昨年11月にデビューし、キャリアはまだ9か月程の新人です。
プロレスが好きで憧れ、年齢的には遅いのですが、諦めていたプロレスラーになりました。
プロレスファンだった私がプロレスを観て元気になり「観に行ってよかった!」と満足していたので、観てくださった方がそんな気持ちになれる試合がしたいと常々思っています。編集長からの”お得イベント”というお言葉をいただき、本当にうれしかったです。
関西では日曜日に興行があることが多く、平日はなかなか試合がありません。そしてエンタメ性が強いプロレス興行も多く、私のキャリアが浅いこともあり、自分が熱狂する試合ができる機会が少ないと感じています。
そんな時に(E★SPOTの)西尾さんから「何かイベントをしよう」とお話いただき、自分のやりたいプロレスがしたい! 日曜日だけでなくもっと試合がしたい! という気持ちから平日夜に【BACHI✖BACHI】をさせていただいています。
狭い店内でロープもなく、できることが限られていますが、試合の真剣さや緊張感、生身の人間を蹴る音をお客さんに伝えられるのは、この狭い店内だからこそだと思っており、限られた条件を活かして「超至近距離バチバチファイト」と謳って、お客さんに満足していただけるものをやろうと試みています。
私はキックボクシングも現役でやっており、まだプロ2戦負け続きではありますが、昔のプロレスファンが熱狂したUWFのような試合がしたいと思っています。
現在は総合格闘技というジャンルが出来たので、UWFというジャンルの難しさに悩んでいますが、「現代のUWFとは?」と考え探りながら、私なりに試合で表現したいと考えています。
長くなりましたが、これからまだまだ頑張っていきますので、見守っていただけると幸いです。
今後もよろしくお願い致します。
驚愕E★SPOT期待を良い意味で裏切る壮絶な至近距離バチバチ攻防
小さな飲食店や、喫茶店でやったイベントを見たことがあるが、狭い空間でCIMAのシュバインをやったりと、至近距離の面白さはある。しかしながら【BACHIxBACHI】はまず、格闘プロレスであることが大きく違う。
1本目 キックボクシングルール(2分)
2本目 UWFルール(5分)
3本目 UWFルール(10分)
途中には、あえて背中をさらして相手が思いっきり蹴るコーナーもあった。やはり間近で見るとド迫力である。仮に熱心な男性のブランカ真帆ファンがいたとして、誰も「ボクを蹴って下さい」と名乗り出る者はいない。あんな蹴り喰らったら、一般人はエラいことになるだろう。
また、入れ替わり立ち代わり、狭い場所で3試合くらいやってるイベントも、サムライTVでクリップを見た記憶があるが、この【BACHIxBACHI】は、道端剛史とブランカ真帆の二人だけ。それなのに、記者が行けたVo.7は、常連客も多く、飽きさせずに毎月通っていることにも驚愕した。
その飲食店などのイベントだと、一度や二度は面白がって行って見るが、よほどの選手の個人的なファンでない限り、一般論としても長続きはしないものだ。それが【BACHIxBACHI】はそうではない。さらに女性客も多いのだ。ここにイベントが継続している秘密があろう。
新たなイベントの可能性! 【BACHIxBACHI】参戦をお待ちしております
「こりゃビックリ!」というのが正直な感想になる。記者の方がむしろ勉強になったイベントでもあった。
繰り返しになるが、全国の関係者は道端剛史、ブランカ真帆を使うべし。週刊ファイトが保証します。なにしろ、話してみて二人は頭がイイ。実際、あとから聞いた話だが、ブランカ真帆は昨年、カイロプラティック、ファッション・ショー、音楽ライブ、プロレスとか色んなものを融合させた大きなイベントをプロデューサーとして成功させたりもしている。選手としてのデビューこそまだ1年たってないのだが、その辺の新人さんとはモノが違うのだ。
E★SPOT Tel.06-6312-1561(19:00~open)
by タダシ☆タナカ photo:西尾智幸 タダシ☆タナカ
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’24年08月15-22日号サマースラム BachixBachi スターダムHATE スックワンキントーン