ドネギ・アベナがトーナメント優勝!Glory Light Heavyweight Grand Prix

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 6月8日(現地時間)にオランダ王国ロッテルダムで「Glory Light Heavyweight Grand Prix」が開催された。
 グローリーは、ヨーロッパのキックボクシング団体。2011年のFEGの経営悪化によるK-1の活動休止に伴い、世界的に大規模なキックボクシング団体がなくなったため、入れ替わるように新たにキックボクシングの世界的メジャー団体として活動している。
 今大会は大会名の通り、ライトヘビー級トーナメントがメインで現王者タリク・カバベに、元王者のセルゲイ・マスロボイエフ、ドネギ・アベナからランカーが揃ってトーナメントに参戦。激戦のトーナメントになった。そんな中、準決勝で、現王者カバベと元王者アベナの再戦が組まれた。この両者は王座統一戦を行っており、カバベが勝利して王座統一を果たしている。しかし、今回はアベナがリベンジ、ラッシュからローキックでダウンを奪うと、王者カバベは立ち上がれず、アベナが決勝進出。もう一方のブロックを勝ち上がってきたラジャブザデと決勝戦を行った。試合は、ラジャブザデの飛び膝蹴りを喰らってもひるまないアベナがパンチで逆にダウンを奪う。なんとか立ち上がったラジャブザデに対し、アベナは更にパンチラッシュに首相撲から膝蹴り連打で追い詰める。レフェリーがスタンディングダウンをとりラジャブザデがふらふらで、自分でロープも掴めないのを見て、ストップ。アベナがTKO勝ちでトーナメント優勝を果たした。
 コメインイベントではヘビー級戦が組まれ、ムラト・アイグン対イオヌット・イアンクーが行われた。アイグンはあのエロール・ジマーマンや日本のノブ・ハヤシにも勝利した実績がある元ヒートヘビー級王者、対するイアンクは、DFS(ダイナマイト・ファイト・ショー=ルーマニアのスーパーコンバットの後続団体)の現役ヘビー級王者としてグローリーに乗り込んできた。試合は、アイグンがイアンクをコーナーに追い詰めパンチラッシュを仕掛けるも、イアンクのカウンター一発でアイグンがダウン。なんとか起き上がってきたが、続く2Rはイアンクが猛攻、ワンツーでアイグンがダウンすると、カウントが必要ないとレフェリーがストップ。イアンクが他団体の現役王者の実力をグローリー初戦で見せつけた。

■ Glory Light Heavyweight Grand Prix
日時:2024年6月8日(現地時間)
会場:オランダ王国ロッテルダム

<ライトヘビー級トーナメント決勝>
○ドネギ・アベナ(スリナム)
 1R 2分37秒 TKO
●バフラム・ラジャブザデ(アゼルバイジャン)

<ヘビー級>
○イオナット・イアンク(ルーマニア)
 2R 1分43秒 TKO
●ムラト・アイグン(トルコ/オランダ)

<ミドル級>
○ラミー・デギール(フランス)
 判定
●ブライス・コンボ (カメルーン)

<ライトヘビー級トーナメント準決勝>
○バフラム・ラジャブザデ(アゼルバイジャン)
 2R 0分20秒 TKO
●セルゲイ・マスロボイエフ(リトアニア)

<ライトヘビー級トーナメント準決勝>
○ドネギ・アベナ(スリナム)
 2R 0分30秒 TKO
●タリク・カバベ(モロッコ/現ライトヘビー級王者)

<ライトヘビー級トーナメント準々決勝>
○バフラム・ラジャブザデ(アゼルバイジャン)
 1R 2分02秒 TKO
●イブラヒム・エル・ボウニ(モロッコ)

<ライトヘビー級トーナメント準々決勝>
○セルゲイ・マスロボイエフ(リトアニア)
 1R 1分05秒 TKO
●ボグダン・ストイカ(ルーマニア)

<ライトヘビー級トーナメント準々決勝>
○ドネギ・アベナ(スリナム)
 3R 0分59秒 TKO
●ステファン・ラテスク(ルーマニア)

<ライトヘビー級トーナメント準々決勝>
○タリク・カバベ(モロッコ/現ライトヘビー級王者)
 判定
●パスカル・トゥーレ(フランス)