[週刊ファイト1月4-11日合併号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼NXTライラ防衛ファロン・ヘンリーoverトリック・ウィリアムス次期挑戦者
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年末のNXT番組はクリスマス休暇前に収録された録画番組なので本誌では紹介してないが、WWE公式による年間大賞はやはりカーメロ・ヘイズvs.イリヤ・ドラゴノフ戦が最高試合、イリヤが最高選手賞に選ばれている。団体公式だろうが、世間的に大手扱いされているナンチャラ大賞にせよ、馬鹿にすることはあっても専門媒体のプライドを賭けて本誌の鷹の爪大賞こそ本物を広言している以上、他がなにを選ぼうが関係ないことなのだが、本誌は表紙にしていることがすべてである。
未だに、リング上のプロレスの質は日本がイチバンなどという固定概念に固執する頑固者が多いのだが、海外と差を広げている現実はなにもビジネス規模比較だけではないことは繰り返さざるを得ない。
■ NXT New Year’s EVIL
日時:1月2日(現地時間 日本WWEネットワーク木曜以降)
会場:米フロリダ州オーランド Capital Wrestling Center
年頭の特番仕様にしての一発目なのだが、残念ながらそのイリヤ・ドラゴノフは「怪我が治ってない」との説明あり。年末最後のLIVE中継番組でリッジ・ホランドにやられてストレッチャー・ジョブ(担架のお仕事)は演出なんだが、まぁ毎度のあの激しい試合なんで満身創痍なのは事実であろう。彼だけでなくドラゴン・リーも、「ビザの問題」とするサイトや、「単に休暇からの米国入りが間に合わなかっただけ」まで諸説があるものの、これまた欠場になってしまった。
代わりにすでに昇格しているグレイソン・ウォーラーや、もともとフロリダ在住のケビン・オーエンズ、さらにプエルトリコの重鎮カリートを投入したりはしていたが、特番というよりは普段のNXT回になってしまった感は否めない。
但し念のために繰り返すが、もはや「昇格」もクソもなく、そのイリヤやカーメロ他、すでに給料上はSmackDown-RAWなんだが、あえてNXTに出ているスーパースターも大勢いるので、「アンダーテイカーまで顔見世しました」でない限りは、特別感はなくなってしまっている。そのテイカーの登場は、前出・公式の年間大賞で”moment of the year”に選出されてはいたんだが・・・。
さて、試合はライラ・ヴァルキュリアの女子王座防衛戦から。対戦相手はNXT同僚の英国人ライリー・オズボーンとの婚約を発表したブレア・デボンポート(ビー・プレストリー)である。
悪くはなかったんだが、やや尺が短い。最後は女子戦線にはこんな面子が居ますとばかり、その他大勢が乱入してきたんだが、年頭の一発目はこんなモンからでした。
No Quarter Catch Crew(ドリュー・グラック&デーモン・ケンプ&マイルズ・ボーン)が、LWO軍(ホワキン・ワイルド&クルス・デルトロ + カリート)なんだが、ずっと見ているフォロワーならチャーリー・デンプシーはいないのか?となるところを、実況がちゃんと「All Japanに参戦中でトリプル・クラウンに挑戦するから今は米国にいない」と述べたのはやはり驚き。以前のWWEだと、「他団体や海外の情勢など一切触れない。関係ない、世界はWWEだけ1団体」ポリシーだったのだが、まぁ今回が初めてではなく以前からNXTでは「New Japanにいたエディ・ソープ(カール・フレドリックス)」とか他団体名も出すようになってはいる。
もっとも最初にウィリアム・リーガルの息子の日本行きが決まった時点で「中嶋勝彦の三冠王座に挑戦する」と漏れて、「コラコラ、まだ宮原健斗戦が先なのに」と、大人のファンは大笑いだったのだが・・・。
目立ったのは当然ながらマイルズ・ボーンの活躍ぶり。フィニッシュはカリートがケンプの背中を痛めつけておいてデルトロがフェニックス・スプラッシュでした。ケンプは”本格派軍”から離脱なのかというドラマ進行が付いています。