[週刊ファイト12月14日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼アレックス・ケイン45+ヤコブ・ファトゥMLWマット・カルドナ追放Mワーナー
photo by George Napolitano 編集部編
■ MLW FIGHTLAND
日時:11月18日(現地時間)
会場:米ペンシルバニア州フィラデルフィア 2300アリーナ
YouTube MLW
MLWの場合、ジョージ・ナポリターノ記者が毎回取材していて事実上の本誌独占になる金看板ではあるのだが、どう日本の読者に紹介するか迷うところがある。日本人選手がMLW初代世界王者の小島聡から、また呼ばれた伊藤麻希まで、大挙登場する次回のニューヨーク大会はニュースとしてもスグに報道する予定だが、この回のは有料FITEでは中継されているのだが、テレビ番組『MLW FUSION』では45分以上の死闘となったメインのアレックス・ケインvs.ヤコブ・ファトゥ戦がまだYouTubeには出てないので、急いで出す必要はないとあえて保留にしていたのだが・・・。
そのニューヨーク大会が迫ってきたこともあり、今週号に収録しないとストーリーの流れがオカシクなってしまう。
Bomaye Fight Club(ボマイエ・ファイトクラブ)のアレックス・ケインはTHE SUPLEXとタイツにあるように、実況では出身流派がSHOOT WRESTLINGと紹介されるジョージア州アトランタ生まれのガチ武闘派だ。一方のヤコブ・ファトゥは、本誌では繰り返しになるがやや小型なためにWWEが採用しなかったのだが、本当に飛べて動き回れる”サモア系レスラーの最高傑作”と、専門筋から高く評価されているMLWの顔役である。この二人が頂上対決をやったらどうなるか? それが今回のFIGHTLANDのテーマとなった。
凶器あり、何でもありの世界王座戦。日付では同じ日にAEWの『Full Gear』がカリフォルニアから配信され、ご存知のようにハングマン・ペイジとSwerveストリックランドが、テキサス・デスマッチにて29分55秒の大流血戦をやらかして世界を震撼させたのだが、フィジカルな痛さでは、どう見ても東海岸の死闘が凄まじいんであって、おまけにMLWのは45分以上もバチバチを休むことなく展開したのだからビックリである。
フィニッシュはSHOOT WRESTLINGアレックス・ケインの絞殺防衛である。ただ、気力も体力も使い果たしたケインは立つことも出来ず、レフェリーがベルトを身体の上に置くだけ。大勢のアントラージュがBomaye! Bomaye! Bomaye!と叫んでいる。カタカナにするとボマイエなんだが、発音はやはりボンバイエと聞こえる。しかし、ここにWTF(ワールド・タイタン・フェデレーション)のトム・ローラー(現在、新日プロに上がっているが、もともとUFC⇒MLWなのだ)や、マット・カルドナ(元ザック・ライダー、DDTにもステフ・デ・ランダー夫人と参戦中)らが急襲するのだ。
さらにはアレックス・ハマーストーン登場である。今のMLWの大河ドラマをおさらいすると、極めて意味深な名称のWTFなる新団体がMLWを乗っ取ろうとして、MLWにリリース(契約解除)を申し込んだとSNSに吹聴していたハマーストーンや、WWEにいたマット・カルドナ、新日のトム・ローラーが外敵のWTF軍になる。大会のエンディングが、このWTF軍のMLW制圧の絵なのであった。