[ファイトクラブ]ライラ・ヴァルキュリアNXTティーガン・ノックス 3>4>3way奴メロ挑戦権

[週刊ファイト10月26日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼ライラ・ヴァルキュリアNXTティーガン・ノックス 3>4>3way奴メロ挑戦権
 (c) 2023 WWE, Inc. All Rights Reserved. 編集部編


■ WWE NXT
日時:10月17日(現地放送時間 日本WWEネットワーク木曜以降)
会場:米フロリダ州オーランド Capital Wrestling Center


 NXTの笑えるところは、固定客で毎週見てくれる不動のデモグラフィックが50-60歳台の”昔からWWE見てます”組で、お茶の間向きで試合時間の短いSmackDown-RAWは飛ばして「PPVだけ見れば十分」と思われていること。次に、作る側の実行委員会メンバーが、ショーン・マイケルズ監督以下、感性が古いこれまたオジンばかりなこと。次世代養成所にして実験場である若手選手が多く出るNXTにもかかわらず、イタリアン・ファミリーとなっているスタックスとトニーD(ディアンジェロ)親分は、スパゲティ・ミートボールを喰いながら、<バタビン・バタブン・バトルロイヤル>で、どのチームが次期タッグ王座挑戦になるか高見の見物をしているという図式を作ってきた。

 それ、あまりにも類型的というか、人種ステレオタイプなんじゃないか? アスカが自身のYouTubeで、アメリカ人からしたら”変わった日本食”を食べている動画はあっても、中邑真輔にラーメン、あるいは京風うどん喰わせる絵はやってないと思いますけど・・・。
 それにしてもイタリア系といえば、『ロッキー』シリーズのポーリー役他の名演が印象的なバート・ヤングさんが83歳で亡くなっている。映画ファンにとってはガザ地区の病院破壊に次いで、二番目に大きなニュースだったかも知れない。


 ということで、クリード兄弟がガラスを追い出し、ドリュー・グラック先生やら、ブッチことピート・ダンもいたなぁはあっても、あくまで印象に残るのはウンベルト・カリーヨ&エンジェル・ガザ組か、チェイス大学のアンドレ教授とデューク・ハドソンの対決に。クリード兄弟の場外に気を取られた際にラテン組は勝っているものの、最後に丸め込みフォールを見てカウント叩いたのはアンドレ教授というフィニッシュでした。まぁ、そのおじさんたち視聴者は、じゃじゃ馬娘ティア・ヘイルちゃんのはしゃぎを見て喜んでいるんですけど・・・。

 ということで、次週から2週に渡って始まる『ハロウィン・ハボック』の予告を兼ねて、ブレア・デボンポートとジージー・ドリンが因縁の決着をするとか、ブライアン・ピルマンJr.はレックス・キングのリングネームで次週デビューと、次々に番宣が繰り広げられていく回に。もっともRAWにNXTの番宣しつこく挿入されていて、かなりの層がNXT見よう、RAWはもうイイとなってることがRAWの視聴者数ダウンからも裏付けられています。ライバルAEWと、どっちが食い合うかではなくて、同じWWE内でシフトが起きてしまっている。人間、時間は限られますから全部見るのは不可能になっていると推定されます。


 但し次週からの番宣だけではなく、今週のメインがどうなるかも軸であり、イリヤ・ドラゴノフの王座に誰が挑戦するのか。HIM=奴メロことカーメロ・ヘイズ、バロン・コービン、ダイジャックが舌戦を始めるが、そこにイリヤ指名のトリック・ウィリアムも出てきて、当初の3wayからフェイタル4way戦に変更というメインの布石が打たれる。もっとも、これが二転三転していくのが今週の物語軸です。


 女子のブレイクアウト・トーナメントは、日本刀を持ってきた黒帯三段、お母さんが客席で応援しているカルメン・ペトロビッチが、ストレッチ・マフラーの”コード・オブ・サイレンス”でジェイダ・パーカーをタップさせるカードから。ただ、なんの武道三段なのか、記者にはその動きから見えません。わかりません。だったら、イマイチ評価になってしまいます。


 アイリッシュで「ベッキーの後釜」を自認するライラ・ヴァルキュリアが、ティーガン・ノックスに勝利することは最初からわかっているカードなんだが、それでもファンはティーガンが見れて嬉しい。現地では前日のRAWではナタリアおばさんがパイパー・ニーヴンに押しつぶされるカードがあり、ティーガンが救援に飛び出していたから、今回はナタリアが付いてます。


 繰り返しになるが、SmackDown-RAWのTVマッチは短いがNXTは尺を貰えるから、復帰後のティーガンの本格的な試合が見れたのは久しぶりになるも、ニーブレイスこそ装着してないんだが、やはり足を庇いながら試合している。また、どっちが忘れたのか段取り通りに行かない場面もやる側から見ている方ならわかったと思う。どうしてもプロレスラーを続けたいと何度も戻ってくるティーガンなんだが、オヤジ視聴者はハラハラしながら見ていたかと。
 試合自体は、RAWからの続きでパイパー・ニーヴンとチェルシー・グリーンが出てきて、ナタリアと舌戦を挟んだりなんだが、AEWから客を奪うのはともかく、RAWのお茶の間基盤がNXTに浮気する傾向は否定できないだろう。負けたティーガン含む4人が乱闘しながら花道を消えていく絵にしてました。続く・・・。
 セグメントのエンディングはライラと、スクリーン登場のベッキーとなります。


 そして戦車に乗ったショッツィが登場。スカーレット(トップ画像中段)と一緒に『ハロウィン・ハボック』のホストを務めます。今宵はキアナ・ジェームスと、尺を貰ったちゃんとした試合をさせてもらえるのであります。

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