[ファイトクラブ]スターダム激震!トップ選手が短期間で次々に欠場する負の連鎖考察

[週刊ファイト10月26日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼スターダム激震!トップ選手が短期間で次々に欠場する負の連鎖考察
 photo & text by 西尾智幸
・予兆は、5★STARの前からあった。さくらあや欠場
・リーグ開幕戦で上谷沙弥が5メートルダイブで脱臼
・林下詩美、向後桃、Sキッド・・・次々に欠場へ
・最後は、メルティアの2人にもふりかかる
・過激な闘いは面白いがリスクも高い
・次期タッグリーグ戦にも大きな影響が
・これ以上ケガする選手を増やさない為の対策を!


スターダム激震!トップ選手が短期間で次々に欠場する負の連鎖考察


 今年7月23日からスタートした5★STAR GP。その開幕戦、上谷沙弥が中野たむとの公式戦で、照明用の柱に登り5メートルのダイブ。しかし、その結果上谷は左肘の脱臼及び靭帯損傷の大ケガを負い、リーグ戦オール不戦敗となり、現在も復帰はしていない。また次期“ゴッデス・オブ・スターダム(タッグリーグ戦)”にもエントリーされていない重傷だ。
 そして、リーグ戦が終盤となった、9月12日にレディ・C、向後桃、天咲光由、桜井まいの4選手が負傷箇所の治療の為と欠場を発表。
 その後、レディと天咲は、6大会を欠場し、9月29日のNEW BLOODから復帰。桜井も10月1日から復帰したが、向後はいまだ欠場中である。
 4選手は、リーグ戦にエントリーがなかったので、欠場に関して大きな話題にはならなかったが、一度に4選手が欠場すること自体、ちょっと懸念を抱く。

 そして、その4選手が欠場のさなか、林下詩美が9月21日、頚椎ヘルニアによる欠場。更にスターライト・キッドが9月30日、決勝の日に足首負傷で欠場が発表された。この両選手はリーグ戦参加だった為、残りの試合は不戦敗となった。
 詩美は、決勝進出がかかっていた為に頑張りたかっただろうが、残念な結果となってしまった。

 そして、決勝戦では舞華を破り、鈴季すずが初優勝! 長く過酷なリーグ戦は終了した。
 しかし、決勝戦の2日後に、なんとなつぽいが詩美と同じ頚椎ヘルニアである事が発表された。10月9日、安納サオリと保持するゴッデス王者の防衛戦だったが、対戦相手が林下詩美&AZMだった為、両チームとも1人しかいない状態となり、残った2人安納vs. AZMのSPシングル戦に変更。なつぽいも出場予定だったタッグリーグ戦“ゴッデス・オブ・スターダム”の欠場が決定。メルティアとして出場予定だったが、中野たむは相方交代で水森由菜とのコンビで出場・・・のはずが! この日のメインで刀羅ナツコを相手にワールド王座防衛が行われたが、トドメのVSDが崩れたむの左足にナツコが落ちた事が原因で後日欠場発表。たむの代わりがなく全試合不戦敗が確定。ゆなもんは、折角チャンスが回ってきたリーグ初出場であったが不運な結果となった。

 そして、タッグリーグ開幕前に『AZM選手が負傷の兆候があり、ケガを回避する為、大事をとって10月14日埼玉大会と10月15日大田区大会を欠場します』との発表。
これで、上谷のケガから約2か月半の間に短期、長期を含め10名の欠場者が出た事になる。
 大事をとった事で、短期で戻ってこられた選手もいるが、リーグ決勝に絡む選手は休めないので無理に出場を続けた結果が、詩美やなつぽいのように長期欠場になってしまった。
 あと、新人のさくらあやが、5★STAR GPが始まる前の7月12日から欠場中のままだ。

なぜここまでケガ人が? 選手生命を考慮し今こそ改善策が必要

 筆者個人が思うにはだが、ファイトスタイルが激しすぎる。昨年、東京女子のレポートを書いたが、とあるベテラン選手の話だと、ミラノコレクションA.T.ら男子選手が指導する事で、闘いが男子プロレスになっていると。東女は、ひん繁に後頭部から落とす、顔が腫れるまでバシバシ張り合う、場外へのダイブ、危険な場外乱闘、そういうものがスターダムと比較して少ない。じゃあ、ゆるいのかと言えば、決してそうではなく蹴撃戦もあるし、また個性的なキャラ作りで東女の世界観を産みだし、しっかり試合を盛り上げているし、固定ファンはついている。
 百歩譲って、シングルのベルトが懸かったような大きな試合であれば、危険な攻防もある程度あるほうが盛り上がるのは間違いない。カウント2.99の攻防も必要だろう。
 しかし、リーグ開幕戦で、たむはステージの上(2階の高さ)からダイブ、上谷も負けじと照明の柱から5メートルダイブ! 盛り上がる事は間違いないが、こんな試合を毎日続けていたら、アントニオ猪木さんの言葉じゃないが『10年持つ選手生命が1年で終わってしまう』。
 しかもダイブの場合、一緒に受けるセコンドの選手がかなり痛そうにしている場面を何度も見ているので、通常のタッグマッチ等では、そこまで飛ばなくても試合は組み立てれそうだが。
 この日は、同じく公式戦でジュリア対安納サオリが行われたが、場外で安納が花道からジュリアを客席に向かって投げつけるが、自身がイスで頭を打ち大流血。ただ幸いにも欠場には至らなかったが、みんな頑張り過ぎていないだろうか?

▲’22年05月19日号 東女:約3年振りの府立第2は超満員! https://miruhon.net/209908

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