［週刊ファイト10月26日号］収録　［ファイトクラブ］公開中

▼ハロウィン電気椅子処刑MLW鈴木みのるヤコブ・ファトゥ 新女子王者
　photo by George Napolitano 　編集部編
・お化け屋敷の惨殺劇をLIVEでやって魅せた金網戦での電気ショック死
・鈴木みのるフルコース！目の肥えたフィリー客待望のヤコブ・ファトゥ戦
・GLEAT来日で好評だったジャナイ・カイMLWデビュー戦女子王座戴冠

■　MLW Slaughterhouse
日時：10月14日（現地時間）
会場：米ペンシルバニア州フィラデルフィア　2300アリーナ

　MLWがハロウィンお化け屋敷をテーマにした大会の先陣を切ってTVテーピング大会（MLW FUSIONで順次放送）を開催。ジョージ・ナポリターノ記者のほぼ独占取材にて、放送前に一部を紹介する。

お化け屋敷の惨殺劇をLIVEでやって魅せた金網戦での電気ショック死
＜Chamber of Horrors金網マッチ＞
○Second Gear Crew（マンス・ワーナー&マシュー・ジャスティス）
　電気椅子処刑
The Calling（●ターロン&キャノンボール）

　『IMPACT1000』のTVテーピング大会も綱渡り究極Xと、上村優也が”クビ”(笑)の赤紙が入ったブリーフケースを奪取するセットを組んだ試合から収録が始まったが、MLWも収録の現場では金網に、大掛かりな小道具が詰まった試合から収録が始まった。実際の放送はハロウィンに近い日になるのだろうが、先にこの大掛かりな舞台装置を片付けないと、本格的なレスリング試合の収録が出来ないとの判断からだろう。
　それにしても、旧ECWの本拠地・聖地2300アリーナからなので、ホラー映画の刺激と過激度は強烈！　なにしろSlaughterhouseとは屠殺場のこと。大流血の惨劇が繰り広げられていく。

　フィニッシュはWWEが1991年に最初にやった『ハロウィン・ハボック』、あのアブドーラ・ザ・ブッチャーが電気椅子で処刑された地獄絵を、その10倍は残酷かつ惨劇にしてやりとげた。処刑人の黒マスクをかぶったターロンが、電気ショックで惨殺されている。流血の禁止で一般向きの今のWWEでは、とても出来ない内容であるだけでなく、映画なら何度も撮り直しが出来るが、これを聖なるLIVE空間でやった4人のプロレスラー戦士は凄まじいとしか表現できない。

鈴木みのるフルコース！目の肥えたフィリー客待望のヤコブ・ファトゥ戦
＜シングルマッチ＞
○鈴木みのる
　ゴッチ式パイルドライバー
●ヤコブ・ファトゥ

　さて、さすがに鈴木みのるの試合を[ファイトクラブ]会員のみ閲覧可能としたら叱られてしまう。順番を変えてマニア注目のカードだったのがヤコブ・ファトゥ戦だ。なにしろサモア系レスラーの究極完成型とか、最高傑作とマニアの評価はWWEのBloodlineより遥かに高く、本格的なレスリングが出来て、しかもマジに飛び回ることが出来る逸材なんだが、やや小ぶりなため大型好みのビンス・マクマホンは採らなかった経緯である。

　MLWは尺も与えるので、強者（ツワモノ）フィリーの常連さんたちを大いに喜ばせてくれて、最後は頭がマットにめり込むゴッチ式パイルドライバーが決まった。ヤコブを認めた鈴木が、抱擁のあと手を挙げてやっていたのが素晴らしかったのだ。AEWでやれるTVマッチは短いので、マニアは期待通りの鈴木みのるフルコースを堪能できたのであった。

GLEAT来日で好評だったジャナイ・カイMLWデビュー戦女子王座戴冠
＜MLW世界フェザーウェイト選手権試合＞
[王者]●デルミ・エキゾ
　ドラゴン・スリーパー
[挑戦者]○ジャナイ・カイ　w/サリーナ・デ・ラ・レンタ

　MLWではお馴染み、ラテン系のサリーナ・デ・ラ・レンタに紹介され、事前にはXとして当日発表されたMLWデビューとなるジャナイ・カイだ。なにしろGLEATのツアーを終えてアメリカに戻ったばかりであり、飛行機が遅れるリスクを考慮してXにしたのではないかと思うのだが、なにしろGLEATでの評価が高かった。愛嬌あるとか、可愛いという声もあって、これはひょっとしてと聖地2300アリーナの常連さんたちも期待した様子なのだ。

　試合はアメプロではなく、明らかなJoshi Puroresu様式の展開であり、最後はジャナイのドラゴン・スリーパーが決まるのであった。こんなのはWWEやAEWの女子部門ではない（やらない）フィニッシュです。おめでとうジャナイ！

　ロッキー・ロメロの試合や、新日本プロレスで活躍中のトム・ローラーが、古巣のMLWに戻ってアレックス・ケインのMLW世界ヘビー級王座に挑んだカードなど、盛り沢山だったが、まだ先の放送ということもあり紹介は3試合だけにしておきます。