[ファイトクラブ]Impact1000綱渡り究極X 上村優也クビ 10人タッグAwesomeコング

[週刊ファイト10月05日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼Impact1000綱渡り究極X 上村優也クビ 10人タッグAwesomeコング
 photo by George Napolitano タダシ☆タナカ編
・レンジャー部隊訓練超酷烈UltimateX挑戦者決定アラン・エンジェルス
・スコット・ダモアー代表試合する是非もAmerica’s Most Wantedと勝利
・東海岸毎日ラジオNo.1デイヴ・ラグレクが司会Feast or Firedの意義
・ブリーフケースやはり上村優也がクビ!次は令和闘魂四銃士かも(笑)
・ジョシュ・アレキサンダーxトレイ・ミゲル挿入も10・9両国Impactトリオ
・益々ミッシェル・ヨーに似てきたゲイル・キム脳震盪も最後はリング戻る
・会場客がコングの名を合唱、応えてフォール取る役熟した大団円のトリ


■ Impact Wrestling 1000 part2
日時:9月9日(現地収録)、9月21日(現地放送時間)
会場:米ニューヨーク州ホワイト・プレーンズ ウェチェスター・カウンティ・センター

レンジャー部隊訓練より酷烈Ultimate X挑戦者決定アラン・エンジェル


 ビジュアル的には斬新かつ、目だった綱渡り競争?の試合形式。本誌ジョージ・ナポリターノ記者の現地レポートではこの試合が第1試合であり、part1の『Feast or Fired』ブリーフケース争奪戦が続いたのだが、番組版を見て詳細レポートする側としては、コーナー四隅のポールの意味というか、当日会場のセット組みに納得するのであった。


 Impact Wrestlingが女子Knockout部門の見せ方以下、なんであれ「他団体とは違う独自をやってます」と、ひねった試合形式をやっているのは結構なことなんだが、この綱渡り、レンジャー部隊の訓練とかで見た方は多いとは思うが、これやる側にしたらどう考えても滅茶滅茶キツイ。軍隊の訓練ならスルスル次の地点に行くだけだが、マイク・ベイリーなんか、かなりの長い時間、ずっとロープに手足だけでしがみついているわけで、はっきり言ってスーパーマン級の体力がないと無理。やはりプロレスラーは超人なのである。

 試合は、アラン・エンジェルス(AEW元ダークオーダー5)が「X」を奪うのだが、それだけでは勝利にならず持って場外に出ないといけない。ところが一瞬落としてしまうのだ。スグに他の選手も確保に行くのだが、ちゃんとアランが先に掴んで無事に場外に出たのでありました。これで実況は「次週アランがクリス・セイビンのX王座に挑戦です」と言うんだけど、当日収録の試合順だと、クリスがリオ・ラッシュに勝利する試合はまだやってないのだが(笑)・・・そんな野暮は指摘しなくてよろしい。ちなみにセイビンこそが、名義がTNAからImpactに変わった第1回にも出場した選手になる。

 また、凄い選手だとあらためて再確認のマイク・ベイリーは、現地時間10月21日の年間最大PPV『Bound for Glory』にて、ウィル・オスプレイ戦が決定。またKUSHIDAとのコンビで新日本プロレスでもイイ仕事ぶりだったアレックス・シェリーが、怪我でベルトを返上していたジョシュ・アレキサンダーの挑戦を受けるImpact世界王座戦が告知された。

スコット・ダモアー代表試合する是非もAmerica’s Most Wantedと勝利

 ジェイク・サムシングvs.ダーティ・ダンゴのシングルから始まり、エリック・ヤング w/スコット・ダモアー代表vs.ケニー・キング w/シェルトン・ジーンに移行、そのままエリックと、スコット代表のチーム・カナダが、ケニー・キング&シェルトン・ジーンとDQになる試合を経て、最後は8人タッグになるという一連のカードあり。まあこれはセットになったセグメントである。


 そのチーム・カナダとAmerica’s Most Wanted(クリス・ハリス&ジェームス・ストーム)が組んで、ケニー・キング&シェルトン・ジーンに、The Design(ディーナー&Kon)が合体した4人を倒すタッグ戦だが、スコット・ダモアー代表が試合する是非は置いておくしかない。もっとも試合としては、あまり印象に残らないものになった。

東海岸毎日ラジオNo.1デイブ・ラグレカが司会Feast or Firedの意義

 ここでこの日のゲスト・リングアナウンサーだったのが東海岸での毎日ラジオ番組としてはNo.1のデイヴ・ラグレクを紹介する必要がある。1000回記念ということで次から次へと昔の選手が出てくるだけでなく、いかにがデイヴ・ラグレクが大物有名人であることか。“Busted Open radio”というトーク番組、車社会のアメリカの場合、通勤する車内でかけっぱなしにしている、あるいは主婦は片付けものしているキッチンでかかっている絵を想像して欲しい。そして本人がガチのプロレスマニアなのだ。現在、実質毎夜のプライムタイム(日本表記ゴールデン)にどこかのチャンネルでプロレス番組やっている恐ろしい状況があり、自然に平然と「RAWがどうだった」、現地木曜夜のImpactネタを金曜の番組で必ず入れてしまう。しかも、なんとトミー・ドリーマーとマーク・ヘンリーが準レギュラーなのだ。こういう素地があるから、いかにアメリカではプロレス市民権が確立されていて、人気N0.1のラジオ番組で、その日の政治や経済のニュース、あるいは時事ネタに混じって普通にプロレスが一般人の話題にされているかという話なのである。
 
 ちなみにインターネットでも配信されているから通勤時間と合わないものの西海岸で視聴できるのは無論のこと、Google Podcastで日本からも聞けることは念のためお伝えしておく。ただ、2週に渡って記念回ということでImpact Wrestlingを細部までじっくり視聴したが、デイヴ・ラグレクの起用が象徴的なように、登記上の本社こそテネシー州ナッシュビルのままだが、いわゆる東海岸プロレスを色濃く継承している。これが同じ東海岸でも、MLWはビンゴホールを使うので旧ECW色に、AAAやドラゴンゲートと提携したルチャも売りにしていたり、CZWだとデスマッチ色とか、それぞれに特徴は出しているのだが、なにしろ事実上AEWが「TBS局でやっている南部プロレスの伝統」と開き直って、毎週の流血戦やチェーン・デスマッチもやっている手前、Impactの場合は悪く言うならWWEの残りものを拾って東海岸様式のTVマッチ・プロレスを継承している。
 「そんな二番手のWWE亜流プロレスは見なくてイイ」とそっぽを向いている方が多いにせよ、一定の固定客はついているのも間違いない。

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