[ファイトクラブ]名古屋で見えたノアN-1前空白!対策?ジェイク&清宮G1+中嶋-宮原

 新型コロナウイルス禍や『サイバーファイトフェスティバル』開催で、近年は比較的落ち着いていたプロレスリング・ノアの6月。しかし、今年は『サイバーファイトフェスティバル』不開催で、ノア単独開催のビッグマッチが代わりに組まれる6月となった。8月に『N-1 VICTORY』開幕が控える中、暫くビッグマッチらしいビッグマッチが皆無なノアにあって、夏の空白を盛り上げる3本の矢が名古屋ビッグマッチで見えてきた。


[週刊ファイト6月29日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼名古屋で見えたノアN-1前空白!対策?ジェイク&清宮G1+中嶋-宮原
 photo & text by 鈴木太郎
・【ビッグマッチの前段】扱いな6月に組まれた単独ビッグマッチ
・外側の部分で欠けていたビッグマッチの雰囲気
・年間Best Bout級激闘ジェイクGHC杉浦貴撃破V3 N-1全勝優勝宣言
・初めてジェイクの敗戦がチラついた杉浦戦
・53歳にして今が全盛期の杉浦貴
・今夏以降もNOAHマットの舵を取るジェイク・リー
・全日三冠王者時代が嘘のような現GHC王者の活躍
・清宮海斗のN-1連覇よりG1出場取ったNOAH首脳陣の好判断!
・新日本プロレスファンをNOAHに持っていく将来>目先のN-1連覇
・G1参戦発表後、話題の中心に立つ清宮海斗
・【G1の裏】と呼ばせない『中嶋勝彦-宮原健斗』7・15電撃決定!
・引鉄が引かれたのはバックステージという謎
・週明けにチケット追加!健介オフィスのドリームカード畏るべし!
・7・15は、方舟戦士がNOAHマットと新日マットを席巻する1日


■プロレスリング・ノア『GREEN JOURNEY 2023 in NAGOYA』
■日時:2023年06月17日(土) 17:00開始
■会場:愛知県・名古屋国際会議場イベントホール
■観衆:833人

 プロレスリング・ノアにとって、6月は特別な1ヶ月にあたる。団体設立が発表されたのは2000・6・17で、団体創始者である三沢光晴の命日も6・13。勿論、今のノアにとっても6月は重要な月だ。特に2023年は、2021年から2年連続で行われてきた『サイバーファイトフェスティバル』が開催されず、久方ぶりにノア単独開催のビッグマッチが6月に組まれたのである。

▼潮崎豪&中嶋勝彦AXIZ再結成と名古屋GHCに見るノア種蒔き/収穫

[ファイトクラブ]潮崎豪&中嶋勝彦AXIZ再結成と名古屋GHCに見るノア種蒔き/収穫

 近年のノアにとって6月は、2019年に三沢メモリアルが行われたものの、2020年はコロナ禍で有観客興行は無し、2021年はノア単独の有観客興行が1大会のみ、2022年は翌月の日本武道館が控えていた事もあってなのかビッグマッチの前段という扱いで、比較的大人しい印象。そんな今年の6月は、一転して名古屋国際会議場でのビッグマッチが組まれた。しかも、8月の『N-1 VICTORY2023』開幕も控える中、N-1関係以外で決定済のNOAH大箱興行は、現時点で6月の名古屋が最後だ。

 6月は団体の若手有望株である矢野安崇と岡田欣也の契約解除という暗い話題も入ったが、下半期に向けた舵取りの行方を占うであろう名古屋ビッグマッチの内容は、メインの『ジェイク・リーvs.杉浦貴』を筆頭に熱戦が続いた。集客面では1,000人を切ってしまったものの、開始前から外国人リングアナのG-manが観客を盛り上げたことが奏功して声援は絶えず、サイン会にも長蛇の列が出来るなど、動員面での不振を感じさせぬ良い雰囲気に満ちていた。

 とはいえ、今大会でのビッグサプライズと言える事象は少なかった。翌日に大阪大会が開催されるスケジュールのせいか、ビッグマッチではお馴染みとなった試合間のVTRによる発表事は今大会では無し。後述する7月大会の『中嶋勝彦vs.宮原健斗』というスペシャルカードは決まったものの、リング上やビジョンで発表せずにバックステージで発表してしまったのは、ABEMA生中継というタイミングを差し引いても勿体なかったように思う。リング上の内容は満ち足りていたが、外側の部分でビッグマッチの空気感が薄れてしまった事は悔やまれる点か。雌伏の7月、N-1の8月と、明確なビッグマッチが定められていない約2ヶ月間を、ノアがどのように盛り上げていくのか、筆者としては気になる所である。

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