[週刊ファイト1月19日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
◆新春も続く猪木追悼
▼しし丸YouTubeタダシ☆タナカの『猪木舌出し失神HホーガンIWGP』
photo:週刊ファイト by 神宮寺しし丸
(無料公開の核心箇所を削った紹介動画です)
・猪木舌出し失神事件はなぜ起きたのか?
・シナリオ教えられず新間(寿=当時の営業本部長)さんは騙されていた
・自称記者神宮寺しし丸「猪木さんはなぜ負ける選択をしたんですか?」
・アントンハイセル 梶原一騎 ショーケン萩原健一 事件背景に斬り込む
・退院時に担架に乗って病院から出た身替わり役は若き前田日明だった件
・舌だしは打ち合わせの聞き間違いミス~坂口征二「人間不信」裏のウラ
・それでも猪木は惹き付ける
・希代のトリックスターにして巨大なエニグマであり続けるアントニオ猪木
2022年10月1日アントニオ猪木が逝去した。
神宮寺しし丸は自身のYouTubeチャンネル「今週の格闘技”裏”ニュース」特別編として、ゲストにタダシ☆タナカ(週刊ファイト アンカー)氏を招いてロングインタビュー敢行した。前回の「猪木vs.アリ」に続く第二弾。超人イリエマン曰くHENZINのタダシ☆タナカが語る『アントニオ猪木vs.ハルク・ホーガン』の底なし沼を堪能せよ。
猪木舌出し失神事件はなぜ起きたのか?
「猪木、失神しています。動きません。舌をダラリと出したまま動きません。心配です。なにがあったのでしょうか。危険な状態でしょうか。猪木、まったく動きません」(古館実況より)
し:1983年6月2日蔵前国技館。第1回IWGP優勝決定戦アントニオ猪木vs.ハルク・ホーガン。この試合、所謂「猪木舌出し失神事件」として有名になった試合です。これはどう見ましたか?
タ:僕の『1983年のアントニオ猪木~We Remember人間不信』という本に徹底的に全部細かく書いてある。
もちろんあれも全部演出であってね。専門紙誌も全部騙されてたわけ。僕の師匠であるⅠ編集長ですら騙されてたしね。
し:要は、猪木さんが舌出し失神したっていうのは演出であったと。ただ当時の記者の人たち、特にⅠ編集長なんてその辺、目ざとく見抜く人なのに。
タ:他の人に比べたら、あの人はね。ボンクラ記者ってターザン山本のことを言って、書いた記事全部ボツにしてたくらいの人だからさ。
し:そんなⅠ編集長が見ても猪木の失神は本当なんじゃないかと。
タ:そう思ったったんだよね。僕はもう最初から分かってたけどね。学生プロレスの頃から作る側やってたから。だって、看護婦さんもリングドクターもケイフェイの内側の人ばっかりなんだよ。
し:要は、話が分かるドクターがいると。
タ:話が分かるというか、アングルの集団演劇の一員だよ。猪木が入院した新宿の東京医科大学病院も何度もアングルに協力してきた佐藤三蔵菊屋橋病院長でね。最初から話できていて「担架送りになって入院するからね」と、そこまで決めてあったんだよ。
し:ほうほう。
タ:あの当時それを見抜いて周囲に言った証拠が残るボクを除けば2人くらいかな。芸能レポーターの梨本勝。あの当時結構すごい芸能記者でね。今の若い人知らないかもしれないけど。その梨本が見抜いて「猪木さんこれは演出でしょ?」とやってんだよ。もちろん専門紙誌は書かない。梨本が見抜いてたっていうことはもう絶対書かない。だって自分たちが最初に書いた一発目の記事が間違ってたことを認めることになるから。
し:第1回のIWGPって猪木さんがもう肝いりでずっと構想練ってきたインターナショナル・レスリング・グランプリですよ。これの第1回大会。当然猪木さんが優勝しなきゃこれから盛り上がっていかないんじゃないかと思うんですが?
▼しし丸YouTube今週の格闘技”裏”ニュース『猪木なくして週刊ファイト無』
タ:新間(寿=当時の営業本部長)さんはだから最後まで騙されたんだよ。有名な話だよ。新間は知らなかったんだよ。
し:猪木さんが自分が負ける画を描いていることを?
タ:そう。だから「今のは場外での攻撃で反則だ!」とかって必死に大声でやってたの。僕らはゲラゲラ笑うしかないっていうさ。
自称記者神宮寺しし丸「猪木さんはなぜ負ける選択をしたんですか?」
タ:そこがね、みんな分かってないんだよ。本当の本当の理由を。まず表の理由はこれも嘘じゃないんだけど糖尿病と痛風。体がボロボロで次のシリーズ休まんとどうしようもないと。で、次のシリーズ休むには何がいいかと。じゃあもう派手に負けてね。失神して負けるっていうぐらいのことをしたら次のシリーズ全休っていう言い訳ができると。それぐらい体が追い詰められていた。痛風で注射打ってたし糖尿の薬も飲んでたしっていうのがまずオモテの理由。