グランプリックス・デル・アマゾナス2022!CMLLアレナメヒコ金曜日定期戦

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 10月28日(現地時間)にメキシコシティ・アレナメヒコで『CMLL アレナメヒコ金曜日定期戦』が開催された。
 ミスティコとウルティモゲレーロによるマスカラコントラカベジュラ戦への要求が起きたセミの余韻を引きずりながら、いよいよメインの第2回女子版グランプリへ突入。まずは、前日の二階建て観光用バスでの共同会見の映像が流れ、各選手のコメントが映し出される。そしていよいよ選手入場へ。イヴァンリングアナが各選手の名前と出身地を読み上げ、国旗を手に持った選手が次々と登場する。多国籍軍から開始となり、本間、清水、メイには日本で聞きなれたおなじみのテーマが流れた。続いて、メキシコ軍。アトランティスが先導役を務める。やはり各選手への声援は多国籍軍を上回るが、いっそう大きな歓声で迎え入れられたのがファビーだった。CMLL初参戦となるレジェンダは圧倒的な歓迎のコールが起きた。そしてグランプリ恒例の軍隊によるセレモニーへ。4方向から軍隊が姿を見せ、リングを取り囲む。そしてトランペットの演奏でメキシコ国旗が大きく広げられ、メキシコ国歌が演奏された。超満員で1階席は売り切れ、2階席もほぼ完売状態で3階席まで観客が連なった今大会、メキシコ国民が国歌を口ずさんだ。
 セレモニーが終わり、いよいよ試合開始。まずは8対8によるシングルでの顔合わせが8組行われた後、イリミネーションへと移るメキシコ式ルール。オープニングは清水とアマポーラでスタート。清水はトップロープを使った雪崩式のアームホイップでアマポーラを投げ捨てるファーストヒットを見せた。次に登場する日本人選手はメイ。相手はなんとこれがCMLL初参戦となるファビーだ。メイは丸め込みを連発してニコニコポーズを取る。そして、ファビーのスピードにも負けじと互角に向き合う。
 次のハロチータとレディフロストの絡みでは場外へ落ちたフロストに対してハロチータが多国籍軍サイドの場外へケブラーダを敢行。これを機に、16選手が入り乱れての大乱闘へ発展。いったんは終結したが、今度はイベリスが場外に落ちたダリスへトペコンを見せ、メキシコ側に飛んだため、またも16選手による乱闘合戦が繰り広げられた。続いては本間とマルセラ。マルセラをコーナーへ呼び込んだ本間はぶら下がり式の腕ひしぎへ。この技を見たことがない大半のメキシコファンはいったんの静寂。それから大歓声が起きた。そして、ミサイルキックからワキ固めへつなぐもマルセラはロープへ。その後、めまぐるしく選手が入れ替わっていく。そのなかで、ジュビアがアビスパをジャベで捕らえ、まずはアビスパが脱落。このスキにジュビアを捕らえた日本人3選手がロープに振ると、3人によるトリプルドロップキックへ。この連携にはさすがのメキシコのファンも度肝を抜かれる。そして一回転するとニコニコポーズを3人で決めて見せた。これに怒ったのはジュビアのパートナー・ハロチータ。3人をちぎっては投げるとコーナーに振り、ジュビアのアームホイップでそのままハロチータが飛んでくるこのタッグならではの連携が飛び出す。続いてはメイとハロチータ。メイがロープを利してのアームホイップを狙うが一度は未遂に。それでも再チャレンジして大きく投げつけるとドロップキック。そしてもう一度、リング中央からセカンドロープに飛び乗って大きくアピールした。続いてはフロストがアマポーラを捕らえ、アマポーラが2人目の脱落。続いて、清水とスヘイへ。清水のアシストにイベリスが助っ人で現れ二人の連携というシーンも見られ、清水はスヘイをコーナーエルボーに。ここでメイとマルセラにスイッチ。メイはマルセラを倒すと、セカンドからのダイビングフットスタンプへ。これに対してマルセラもダブルのニーでお返し。ここでメイはマルセラの肩口に飛び乗ると、25日のグアダラハラ大会での前哨戦で決勝フォールを奪ったメイプラモデルが飛び出す。すると、マルセラは返すことができず、3カウント。なんとメイは世界的な実力者・マルセラからのフォールというまた新たな実績を作り上げた。うれしさのあまり、メイはコーナーに駆け上り、うれしさを爆発させた。次いで清水とイシス。清水はコーナー2段目からのティヘラを成功させる。そしてトップロープからのボディアタックを決めたものの、その後イシスにボディプレスを決められ、日本人選手初めての脱落となった。さらにその後もスヘイがイベリス、バッケルがイシスを脱落させ、選手が次々と消えていく。
 ここで、スヘイは本間ではなくメイを呼び出し、25日のリベンジ狙いで、再び両者が相対する。メイはブーメラン式のフットスタンプを決めるも、その後コーナーで切り返しを食らう。メイはここで本間にスイッチすると、本間はミサイルキック。そして本間のアシストでメイがフットスタンプの連携を見せるがこれはダリスがカット。ダリスに2人がかりで攻撃をする本間、メイだがダリスは二人をまとめてダブルのブレンバスターへ。そしてスヘイを持ち上げ、二人にヒップドロップで落としていく。さらにダリスは高角度のライガーボムを本間に狙うが、これは本間が切り返してウラカンラナへ。ここで腕ひしぎ狙いに行った本間だが、これを右腕一本で放り投げるダリス。本間はトップロープに上ったダリスに雪崩式アームホイップを敢行。押せ押せムードとなったが、ダリスは冷静に本間の左腕を持つと必殺のマヒストラル。これは本名も返せず、3カウントを聞いた。その後も、ファビーがバッケルを抑えると、ハロチータもグラシアを抑え、脱落者が増えていき、選手の数も少なくなっていく。続いてメイとジュビア。メイがロープに自ら飛ぶとスヘイのカットが入る。しかし1対2の攻防を潜り抜けると、ジュビアをニュートン・クラッシュに決めて3カウント! またもジュビアを打ち破る快進撃ぶりを見せた。さらにフロストが優勝候補の一角だったファビーを仕留めると、残り選手はメキシコ軍がハロチータ、ダリス、スヘイに対して多国籍軍はフロスト、メイ。まずはメイとフロストが連携を見せながらハロチータを翻弄。最後はフロストがハロチータを抑え、ここでようやく2対2のイーブンに持ち込んだ。続いては、再びメイとスヘイの状況となり、メイはメイプラモデルで勝負に出るが、カウント2でスヘイも返す。今度はスヘイがライガーボムを狙うが、これもメイがカウント2でクリア。スヘイはダイヤル固めに出るも、これもメイはキックアウト。ここでメイはガトー・インビジブルでスヘイを固めると、ついにギブアップを奪うことに成功。今日もまた、マルセラ、ジュビア、スヘイと大物食いを見せまくったメイ。快進撃は止まらない。メキシコ軍は残りダリス一人となったが、いきなりダリスは落差の大きいバックドロップでメイを捕らえてあっという間に3カウント。ここで残るダリスとフロストの一騎打ちとなった。実力者同士の両者、どちらも相譲らぬ攻防となったが最後を決めたのはダリスの高角度ライガーボムだった。長い死闘に終止符が打たれ、ついにダリスが16選手の頂点に立った。
「悔しいけどすごかった、お客さんの熱気! 貴重な経験をさせていただきました。
 二回目のメキシコにきて、その時より着実に自分のポテンシャルとか、仲間も近くにたくさんいて、さらに上でというところがあったんですけど、でも悔しさが80,90パー残ってしまった部分があります。ただ、メキシコまだまだいます。でもグランプリは終わりましたけど、私の中のグランプリは終わりません。必ず成長して日本に帰りたいと思います」(本間)
「悔しいしかないなあ。自分の知らない世界がいっぱいあるなって思った。でもそんな知らない世界でも生きていきたい。勝利を挙げていきたい」(清水)
「全体を通したらメキシコ軍に負けたけど、これだけ言わせてください。マルセラにも勝ったし、ジュビアにも勝ったし、スヘイにも勝ったもんね! でもダリスに負けたー。でもそれぞれこのグランプリでつかんだものがあるので、それをあと(本間&清水は)1週間、あと(メイは)2試合、出せていければと思います」(メイ)
 セミファイナルではミスティコ、ボラドールJr.、ソベラノJr.というCMLLテクニコ正規軍が、ロス・ゲレーロス・デ・ラ・アトランティダと対戦。一本目はまずはゲレーロスが先取し、二本目はテクニコ組が奪い返した。そして運命の三本目は、乱戦の中、ウルティモ・ゲレーロがレフェリーの隙をついてミスティコのマスクをはがして、そのまま丸め込んでフォール勝ち。試合はゲレーロスが勝利となったものの、当然、ミスティコは納得いかず、マイクでアピール。ウルティモ・ゲレーロとミスティコとCMLL、ルードとテクニコの頂点の抗争が再燃しそうだ。

■ CMLLアレナメヒコ金曜日定期戦
日時:2022年10月28日(現地時間・放送日)
会場:メキシコ合衆国メキシコシティ・アレナメヒコ

<グランプリックス・デル・アマゾナス2022>
○メキシコ軍(ダリス、ハロチータ、アマポーラ、レイナ・イシス、ジュビア、ファビー、プリンセサ・スヘイ、マルセラ)
 8-7
●多国籍軍(ステファニー・バケール、アビスパ・ドラダ、レディ・フロスト、アレックス・ガルシア、イベリセ、本間多恵、清水ひかり、駿河メイ)
※ダリスの一人残りでダリスが優勝。

<6人タッグマッチ>
○ロス・ゲレーロス・デ・ラ・アトランティダ(ウルティモ・ゲレーロ、アトランティスJr.、グラン・ゲレーロ)
 2-1
●ミスティコ、ボラドールJr.、ソベラノJr.


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