[ファイトクラブ]7王座戦4時間半の大田区伝説 海賊王女も新人もスターダムの中心に

[週刊ファイト6月9日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼7王座戦4時間半の大田区伝説 海賊王女も新人もスターダムの中心に
 photo & text by 編集部 スターダム5・28大田区総合体育館
・AZMがV4「次の目標は最多防衛記録」最多は第12代・岩谷麻優V9
・KAIRI「私たちは這い上がってきた」中野とのタッグは白星発進
・天咲光由は「甘口」にあらず KAIRIエルボーに天才的な対処
・ハズレなき大江戸隊 舞ひめぽい防衛記録は最多タイでストップ
・上谷がスターダムの王道V6 シンデレラ覇者対決でMIRAI制す
・朱里「赤いベルトは守り続ける」竹刀攻撃の世羅を返り討ち


■ スターダム STARDOM Flashing Champions 2022
日時:5月28日(土)17:00
会場:東京・大田区総合体育館 観衆1871人(主催者発表)

 コロナ禍により遠征回避かつ配信環境安定会場重視となると、どうしても首都圏開催の頻度が高くなる。すべて観戦してしまうとお財布が空っぽになるわけで、ビッグマッチ単体での観客数だけですべては語れなくなった。とはいえ、前週5月21日(土)のノア大田区総合体育館(武藤敬司復帰戦)が924人。この日のスターダム大田区総合体育館の1871人は上々の数字だろう。実に7つのタイトル戦がラインナップし、2か月ぶりにKAIRIが参戦。こうした施策が結果に結びついているところはスターダムの勢いそのものとなる。現場からの大会レポートをお届けする。

AZMがV4「次の目標は最多防衛記録」最多は第12代・岩谷麻優V9

<第3試合/ハイスピード選手権試合>
[第22代王者]〇AZM(Queen’s Quest)
 7分21秒 ヌメロ・ウノ
[挑戦者]●テクラ(Donna del Mondo)
※AZMが4度目の防衛に成功

 挑戦者はテクラで、岩谷麻優に敗れSWA王座から転落したばかり。その岩谷は実はハイスビートの歴代最多防衛記録(V9)保持者である。そこまでAZMが考えたかどうかはわからないが、この試合でテクラを破ったAZMが「私がV4をしたということは次の目標はそう、最多防衛記録」と宣言した。歴代記録を確認すると、第12代・岩谷麻優がV9、第16代・葉月がV8、第21代のスターライト・キッドがV5となっている。“次の目標”と言うには遠いが、AZMがハイスピードの担い手であることは間違いない。

 それでいて“ハイスピードらしさ”を保ちつつマンネリにせず沸かせ続けることが難しい。4月29日の大田区大会では「AZMvs.駿河メイ」同王座戦が大会ベストバウトとなったが、この日のテクラ戦は他試合と比べて低調に終わっている。次期挑戦者には向後桃が名乗り出たが、向後相手にハイスピード戦クオリティを発揮できるかがAZMに問われ、「近い将来のハイスピードの担い手」との印象を残せるかが向後に問われる。スターダムにとってのタイトル戦とは、いわばリトマス試験紙なのである。

AZM「ハイスピード、防衛したぞ! テクラはまだ2回しか闘ったことないけど、すでに大嫌いだよ!(引き揚げながら叫ぶテクラに)うるせえ黙れ! 引け引け引け引け! でもまあ、テクラが挑戦してくれたことによって、ハイスピードに新しい風が吹いたことは感謝するよ。ありがとう。っていうことは私がV4をしたということは次の目標はそう、最多防衛記録。このベルトに挑戦したヤツ、だーれだ!?」

向後「AZMさん、私は、新たな目標としてあなたが持つそのハイスピードのベルトを見てきました。前々から次に自分がスリーを取ったら挑戦したいと思っていました。私がそのベルトに挑戦したいと言ったら、挑戦を受けていただけますか!?」

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