［週刊ファイト9月22日号］収録　[ファイトクラブ]公開中

▼1周年NXT2.0黒黄再興予感ソロ・シコア戴冠カーメロ・ヘイズNEXT UP
　(c) 2022 WWE, Inc. All Rights Reserved.　編集部編

■　NXT 2.0 One-year Anniversary
日時：9月13日（現地放送時間　日本WWEネットワーク木曜以降）
会場：米フロリダ州オーランド Capital Wrestling Center

　NXT2.0名義になってからの「1周年記念」番組は、元の黒と黄色の原点回帰ブランドカラーに戻る予告をエンディングにした、再編成を予感させる構成回だった。この1年間に起きた様々な名場面、珍場面をダイジェストにした映像が比較的長くそこかしこに挿入されつつ、この1年間の実験が何であったのかを作り手の自戒を込めて振り返る。平均視聴者数は大幅アップの728,000人、18-49歳デモグラフィックは0.15%視聴率となった。
　WWEネットワークは現地テレビ放送より1日遅れが建前だが、今回はなぜか異常に早く配信されていたのだが・・・今回だけなのだろうか？　ちなみにWWEネットワーク特番『BUMP』は、「本当にマット界を支えているのは（小さい）ガルガノや、（太っちょの）俺なんだ」シュート発言のケビン・オーエンズとジョニー・ガルガノが次回ゲストである。RAWをじっくり見ている方なら必見だろう。やはりあのセグメントが、各試合のどっちが勝った、負けたより最も記憶に残る。マメに見ている視聴者なら他の皆さんも感想は同様だったことになろう。

　本誌は[ファイトクラブ]記事仕様、冒頭は公開になるので、今回は2時間番組最後のNXT北米王座戦を先に紹介する。

　わざわざHPにてWWEユニバース（ファン）投票でNXT北米王座戦の挑戦者がウェス・リーに決定したんだが・・・。王者カーメロ・ヘイズとトリック・ウィリアムズは2人掛かりでロッカールームにいたリーを襲撃する。その時からヘイズのTシャツにはNEXT UPとの文字。大人のファンにはなにが起こるか読めたことだろう。
　番組トリ、ヘイズ&ウィリアムズはリングに登場して欠場となったリーに「奴は北米王座に挑戦する素質が無かった」と侮辱すると、そこへ突如現れたのはブラッドライン入りしたウーソズの弟ソロ・シコアである。なるほど、視聴者の意向を反故にしてまでの急遽の変更、次週からの衣替え序章が始まった。

◆ソロ・シコアNXT北米王座奪取！カーメロ・ヘイズ下しブラッドラインに新王者誕生

　ザ・ブラッドラインの新メンバー、ソロ・シコアがカーメロ・ヘイズを下してNXT北米王座を奪取した。シコアは「前にも言ったが、次は俺だ！」と言い放ってリーの代打で王座戦に挑むと、スプラッシュからヘイズを場外に投げ飛ばして攻め込んだ。中盤にはセコンドのウィリアムズに介入されて左膝にダメージを負うと、ヘイズにシングル・ボストンクラブを決められて一時劣勢となったが、お返しとばかりにスーパーキックやサモアンドロップ、ヒップアタックと連続攻撃で反撃。

　終盤には再びウィリアムの介入から顔面ダブルニーを浴びるも、エプロンにいたウィリアムズをスーパーキックで蹴散らすと最後はコーナートップからフライングソロ（フロッグ・スプラッシュ）をヘイズに叩き込んで３カウント。シコアがNXT北米王座を奪取して従兄弟のWWEユニバーサル王者ローマン・レインズや兄のWWEタッグ王者ウーソズに続いてブラッドラインに新しい王者が誕生した。

　番組はショーン・マイケルズ現場監督の声で終わる。Black & Yellow Attack・・・NXT新章の開始であった。

　順番に戻って、番組開始はWWEユニバース投票にて試合形式の方を選ばせるカードで、プリティ・デッドリーにクリード兄弟が挑戦するタッグ王座防衛戦は金網戦に。普通に考えてレスリング強豪のクリード兄弟が有利となるのだが・・・デイモン・ケンプが兄ジュリアスに金網で手錠をかけてしまう。

　残されたブルータスにスピルドミルクが決まっての王座防衛。男女の統一王者は『Worlds Collide』にて米側が取って、ベルトも2本ではなくブロン・ブレイカーも1本だけを肩にかけているのだが、タッグ王座はNXT UKのプリティ・デッドリーという図式に納まる。
　この後、投票の結果メインのNXT北米王座戦ジョー・ゲイシー、ヴォン・ワグナー交えて3名からウェス･リーが挑戦者に選ばれるセグメントが続く。この3名なら当たり前にベビー・フェイスのリーなのは至極当然なのだが、なぜゲイシーまで入れてあったかはやがて後半で明かされるのであった。