[ファイトクラブ]RAWイヨDカイ戴冠KO名言Jガルガノ短縮版略 審判日エッジ足破壊

[週刊ファイト9月22日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼RAWイヨDカイ戴冠KO名言Jガルガノ短縮版略 審判日エッジ足破壊
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■ WWE RAW
日時:9月12日(現地時間 日本YouTube水曜以降)
会場:米オレゴン州 ポートランド モダ・センター


 セス・ロリンズからなのだがポートランドの満員のお客さん、最初から出来上がっている。マット・リドルに『Clash at the Castle』でも勝った、もうお前とは必要ないとやるんだが、そういうプロモって、またやるってのがプロレス文法かと(笑)。
 そこのフィン・ベイラーとダミアン・プリーストが出てきて、「ドミニクは親から独り立ちして一人前になった。お前もそうなれる」とリドルをJudgement Dayに勧誘するんだが・・・当然答えはNO。


 そのままフィン・ベイラーvs.マット・リドルとなるんだが、やはりリドルはクーデグラを喰らい、試合後にはセスのカーブストンプも見舞われることに。まぁ、続くということです。

◆イヨ・スカイがWWE女子タッグ王座を初戴冠「これぞアメリカン・ドリーム」

 “ダメージCTRL”イヨ・スカイ&ダコタ・カイがラケル・ロドリゲス&アリーヤとの王座戦を制してWWE女子タッグ王座を初戴冠した。
 イヨ&ダコタ(with ベイリー)が8月に行われた王座決定トーナメント決勝戦で敗れたラケル&アリーヤとのWWE女子タッグ王座戦に挑むと、ダコタがパワーに勝るラケルに連携クロスボディを決められて序盤から劣勢に。さらにイヨはアリーヤを捕まえて集中攻撃を浴びせたが、交代したラケルにパワーボムを狙われると場外へ落ちて辛うじて回避。続けてダコタもアリーヤのフェイスバスターを浴びたが、ベイリーが足を乗せてロープエスケイプとなった。

 なんとかピンチを回避したダメージCTRLだったが、ベイリーが介入に怒ったラケルに詰め寄られるとその隙にイヨが豪快な場外ムーンサルトをラケルの顔面に決めて形成逆転、最後はダコタが変形バックスタバーでアリーヤを沈めて3カウント。“ダメージCTRL”イヨ&ダコタがラケル&アリーヤを撃破してWWE女子タッグ王座を初戴冠した。ダコタがフォール取ったのが二重丸である。

 試合後のインタビューでイヨは「私たちが史上最速で最強のタッグチームチャンピオンになったぞ~!」と答え、自身のツイッターでは「RAWでデビューして6週間で一気にチャンピオンまで駆け上がった。これぞアメリカン・ドリーム‼︎ 勢いは止まらない、さらに高みへ」と喜びを爆発させた。


 さて、ちゃんとしたレスリングを見たいお客には待望のジョニー・ガルガノvs.チャド・ゲイブルが、YouTube短縮版で丸ごとカットってどういうことなのか。ガルガノにとっては9ヶ月ぶりの試合である。まして、その次のセグメントになるケビン・オーエンズ(以下、KO)の、オースチン・セオリーに向かっての炎の名演説にかかわってくるというのに、SmackDownと同じく90分版という尺制約は仕方ないにせよ、編集担当はなにが番組の肝なのかわかってない。
 ちなみにガルガノ、WWEに戻ってくるのに関してわざと地元のクリーブランド大会でなく、カナダのトロントにしてお客を驚かしたことをインタビューで語っているのだが、興味深いのはケイト・ブッシュの1985年の古典♪Running Up That Hill(神秘の丘)を持ち出したこと。小林克也の『ベストヒットUSA』でも取り上げられたように、米国ではNetflixの人気連続ドラマ『ストレンジャー・シングス』主題歌になったことで、2022年に奇跡のチャート入り8位という快挙になるんだが、再評価どころか1985年より何十倍ものヒットになるのだから凄い。歌詞は「女が男に入れ替わったたら・・・」と、あのフィオナ・アップルまでがケイトからの引用を認めている難しいテーマである。「お互いに相手を理解できて,世の中がもっとよくなる」メッセージであり、一歩引いた立場からAEWとWWEを見ていたプロレスファンのガルガノが、やはりWWEに戻るとの決断の引き金だったのだそうだ。ロックの歌詞をテーマに試合作る選手、結構いるんだけど、決断にも使われたというのは紹介するに値するだろう。


 そのガルガノが勝利後の花道で、オースチン・セオリーにMoney In The Bankのブリーフケースでどつかれるところから、今回のRAW最大のハイライトであるケビン・オーエンズの名演説に繋がるのである。これはカットされてません。曰く、お前はWWEの未来であり、ルックスからも択ばれし者なんだろうが、「本当にマット界を支えているのは(小さい)ガルガノや、(太っちょの)俺なんだ」と。

 スター候補に対する説教なんだが、シュート演説の正論でもあり、鳥肌もののド迫力かつ記憶に残るセグメントに。実際、乱闘になるんだが、KOがブリーフケースでセオリーの顔を殴るから鼻血になったのも、それだけリアル迫真だったということだ。


 オープン・チャンレンジという体裁でビアンカ・べレアが挑戦者を募り、ソーニャ・デヴィルがKODでやられるカードはとってつけたようなセグメントだったのだが・・・。


 ベイリーが王座防衛に成功したビアンカに「イヨとダコタは宣言通りタッグ王者になった。私も時が来たらその王座に挑戦するからな」と王座挑戦を宣言。さらにイヨ&ダコタも現れて3対1でビアンカに暴行を加えたが、救出に現れたアスカ&アレクサに攻撃されてリングから追い払われた。


 オモスが知らない地元選手に勝つ試合は当然にYouTube版もカットで誰も困りません(笑)。ミズがデクスター・ルミスを恐れてセキュリティー強化の自宅でインタビューされる事前収録スキットも丸ごとカット。

◆ミステリオ親子が家族崩壊 ドミニクは父レイを無視してエッジをパイプ椅子で滅多打ち

 ザ・ジャッジメント・デイ(JD)入りした“裏切者”ドミニク・ミステリオが父レイ・ミステリオを無視してエッジと対戦するも、試合後にJDメンバーと共にパイプ椅子でエッジを滅多打ちにした。
 試合前にドミニク(with リア・リプリー)は「今日、エッジを終わらせてやる。これは俺の人生だ。もう親父の影響下にいるのはうんざりなんだよ」と裏切りについて語るとこれを聞いた父レイに「俺のせいだから謝るよ。エッジはお前の叔父のようなもの。だから戦わないでくれ」と懇願されるも、完全に無視をしてエッジと対戦した。

 試合ではドミニクがスープレックス3連打を放つとエッジのスーパープレックスをリアの介入で回避してフロッグスプラッシュを叩き込んだ。さらにエッジにプラップジャックやDDTで攻め込まれるとシングルボストンクラブでエッジの古傷に反撃して白熱の攻防を展開。終盤には経験に勝るエッジに捕まってお仕置きされるように攻撃を食らったが、そこへ現れた父レイの懇願で攻撃がストップするとJDのダミアン・プリースト&フィン・ベイラーがレイとエッジを襲撃して試合は反則裁定となった。試合後にはドミニクが容赦なくパイプ椅子でエッジを滅多打ちにすると最後はベイラーがクー・デ・グラで止めを刺してJDがリングを制圧した。

 はい、このセールでエッジは怪我したことにして暫く休養に入ります。