なつぽいと中野たむの因縁は深い。
遡ること2021年5月広島でも、試合後のなつぽいはたむをマイクでディすりまくった。
たむのプライドをズタズタに苛むなつぽいの超絶憎たらしいマイクパフォーマンス。
なつぽい「チャンピオンが負けちゃってー、恥ずかしくてベルト持ってられないんじゃなーい?」
たむ「このベルトは絶対渡さない!タイトルマッチでCOSMIC ANGELSの強さがどういうものか証明してみせる!」
なつぽい「あははー笑わせないで。何度やったって同じだよばいぽーい」
26日に名古屋国際会議場イベントホールで中野たむとなつぽいの因縁マッチ2番勝負第1番が火ぶたを切って落とされ、まずはたむが、バイオレットスクリュードライバーから金網のトップでなつぽいを絞首刑で叩き落とし脱出成功して先勝を果たした。
女子の金網ケージマッチは過去においては珍しくなく行われてきた形式であるが近年では確かに珍しい光景だったかもしれない。
なつぽいはさておき中野たむはもとをただせばハードコアファイターだ。
水を得た魚の如く金網の中で先制攻撃を奮うたむこそが彼女の真骨頂。
対するなつぽいは遺恨むきだし美しい顔を憤怒でゆがめながらも、フェアリアルギフトで魅せる。
日本のプロレスファンは、力道山の昔から遺恨マッチを好む傾向にあるという。
戦後まもない頃、日本人は力道山が外国人を倒す姿を見て歓声をあげながら負け戦のトラウマを癒していたのだろう。
力道山が闘う外国人に、東京を爆撃し焼け野原に広島・長崎に原爆を投下し地獄絵図にした米国を重ね合わせていたのだ。
いまなお遺恨マッチがもてはやされる要因はコロナか。はたまた職場のパワハラ、モラハラ、セクハラ或いは学校、家庭で抱える憤懣・・現実の日常世界での闘いの方が凄惨を極めるなか、なまぬるいプロレスでは満足できなくなっているのかもしれない。
意地とプライドを賭けた情念漲るドロドロの女の闘いであったことは確かだがそれよりもなんだろう。
ROAD TO たむ。中野たむは、なつぽいがプロレスラーとして越えねば先に進めない関所か。
たむが邪道大仁田とどさまわりで積んだ経験も無駄ではなかったというのが、皮膚感覚に伝わってきた。
叩き上げの人間は強い。
勝敗が決した瞬間、たむが走ってケージの鍵を開けなつぽいの安否確認。その後マイクで呼びかける「あんたみたいに性格が超悪くて不器用なやつのこと分かってあげられるのなんて、たむぐらいしかいないんだから。ケージマッチはたむの完勝。もういいでしょう?2回、2回は戦わなくていい。充分でしょう」
なつぽい食い気味に言い返す「ふざけんなよ。分かってあげられる?なんも分かってねえよ。2回もやんなくていい?そんなこと言われてノコノコ引き下がる私じゃねえだろ。私は絶対にあきらめない。たむちゃんを超えるまで、絶対に何度も挑戦する、あきらめないって言ってんだろうが!このアホプリ!」
これを受けて、たむが憎まれ口を叩けないように後楽園でけちょんけちょんにしてくれると宣言。
遺恨の顛末ふたりの因縁終止符マッチは28日後楽園ホールでゴング。
■ スターダム Fight in the Top 2022~名古屋でら頂上決戦~
日時:2022年6月26日(日)
会場:名古屋国際会議場(観衆1213人満員・主催者発表)
<シングルマッチ二番勝負 第一戦~ケージマッチ~ 時間無制限3カウント+エスケープルール>
◯中野たむ
25分5秒 エスケープ
●なつぽい
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