エロール・ジマーマンがTKO勝ち!KSW 71

(C)KSW/Polsat

 6月18日(現地時間)にポーランド共和国トルンで『KSW 71: Zio?kowski vs. Rajewski』が開催された。
 KSW(Konfrontacja Sztuk Walki=コンフロンタチャ・シュトゥク・ヴァルキ)は、ポーランドの総合格闘技団体。団体名はポーランド語で「総合格闘技が激突する」という意味。2009年に地上波Polsatで生中継されたKSW 12は、視聴者数650万人を記録しサッカー EURO 2012に抜かれるまではポーランドのスポーツ中継で史上2位の記録だったほど欧州最大のMMA団体となっている。2017年には本拠地ポーランドで6万人を集めた大会を成功させ、欧州最大のMMA団体として存在感を示している。
 今大会のメインはライト級王座戦で王者マリアン・ジョルコフスキがセバスチャン・ラジェフスキーの挑戦を受けた。前戦では階級上の王者だったボリス・マンコウスキーの挑戦を退けたジョルコフスキが下馬評では圧倒している。試合はなんと挑戦者ラジェフスキーがスタンドで有利に試合を進め1、2Rはポイントを奪う展開となる。しかし王者ジョルコフスキも3R以降は立て直してポイントを奪い返して判定勝ち。やはり王者ジョルコフスキが王座防衛となった。
 メイン以上に注目されたのは5年ぶりにKSW復帰となる人気者マーティン・ロザルスキーとK1で活躍し日本でも「エロジマン」のニックネームで知名度の高いエロール・ジマーマンの対戦だ。ロザルスキーはKSWを離れてキックボクシングやベアナックルの試合を行っていたが、KSWでもキックルールで復帰。対するジマーマンはK1でトップクラスの実力を誇っており、現グローリーヘビー級王者であるリコ・ヴァーホーベンに勝利した実績もある。試合はロザルスキーがハイキックで攻めてくるジマーマンをカウンターで倒し、更に突っ込んでいくが逆にジマーマンに殴られ膝をついてしまいダウンを取られる。その後も積極的に攻めるロザルスキーだがジマーマンのローキックで悶絶。2Rもロザルスキーは前に出るもジマーマンが飛び膝蹴りも繰り出して何度もダウンを奪い、最後は突っ込んでくるロザルスキーにカウンターでジマーマンのパンチが当たり、ロザルスキーがダウンしたところレフェリーがもう無理だとストップ。何度ダウンしても立ち上がり根性を見せたロザルスキーだったが、試合はジマーマンのTKO勝ちとなった。
 またプロボクサーでデオンテイ・ワイルダーのWBCヘビー級王座への挑戦した実績があるアルトゥール・シュピルカがMMAデビュー、対戦相手のセルゲイ・ラドチェンコも同じくプロボクサーというプロボクサー同士のMMAマッチも注目された。最もボクシングの実績は世界王座戦の実績のあるシュピルカがずっと上だ。試合はボクサー同士だがシュピルカがなんと組みついてテイクダウンを奪いグランドで上からパウンドを落とすという猛攻。2Rも同じ様にグランドで上を奪ったシュピルカがマウントポジションを奪いマウントパンチ連打で遂にラドチェンコがタップ。シュピルカがプロボクサーながらMMAに対応した攻めでTKO勝ちした。
 またゲストとしてアリスター・オーフレイムが来場。もしジマーマンと同じく選手としてKSWに上がる事になったら大きな話題になるだろう。

■ KSW 71: Zio?kowski vs. Rajewski
日時:2022年6月18日(現地時間)
会場:ポーランド共和国トルン

<ライト級王座タイトルマッチ>
○マリアン・ジョルコフスキ(ポーランド/王者)
 判定
●セバスチャン・ラジェフスキー(ポーランド/挑戦者)

<キックボクシングルール ヘビー級>
○エロール・ジマーマン(オランダ)
 2R 1分26秒
●マーティン・ロザルスキー(ポーランド)

<ライト級>
○ダニエル・トーレス(オーストリア)
 判定
●ボリス・マンコウスキー(ポーランド)

<105キロ契約>
○アルトゥール・シュピルカ(ポーランド)
 2R 2分52秒 TKO
●セルゲイ・ラドチェンコ(ウクライナ)

<ライト級>
○ロマン・シマヌスキ(ポーランド)
 1R 5分00秒 TKO
●ヴァレル・ミルチャ(モルドバ)

<バンタム級>
○ヤクブ・ウォルコヴィツ(ポーランド)
 判定
●ブルーノ・サントス(ブラジル)